(2745) 必殺! ブラウン館の怪物たち
【監督】広瀬襄(じょう)
【出演】藤田まこと、京本政樹、村上弘明、鮎川いずみ、ひかる一平、沖田浩之、中井貴恵、森田健作、柏原芳恵
【制作】1985年、日本
テレビドラマ「必殺仕事人」の映画化作品第2弾。「必殺! THE HISSATSU」の続編。次作は「必殺! III 裏か表か」。
中村主水(藤田まこと)は黒谷のからくり屋敷の沽券(今で言う権利書)を入手するため、京都に向かう。結婚を控えた伊賀の忍者、辰之進(森田健作)とお千(柏原芳恵)も同じ目的で屋敷に向かう。さらに公家の仕事人、丑寅の角助(笑福亭鶴瓶)の軍勢も加わる。
屋敷には300年にわたり代々屋敷を守ってきた服部佐一郎(沖田浩之)、純平(高田純次)、小太(竜小太郎)、お国(兵藤ゆき)、お時(塩沢とき)が住んでおり、からくりで主水らを翻弄する。
屋敷を狙う外国人のブラウン(ポール・セレスキー)は、金儲けを企む大黒屋(金田龍之介)を使って佐一郎らを皆殺しにし、辰之進とお千も命を落とす。加代(鮎川いずみ)は、亡くなる直前の辰之進から仕事人の依頼を受け、主水や竜(京本政樹)、政(村上弘明)順之助(ひかる一平)らとともにブラウン館(やかた)に突入し、一味を全滅させるのだった。
塩沢ときやら兵頭ゆきやら、昭和時代のバラエティタレントが登場している時点で、ドタバタコメディ時代劇だと分かるのだが、さらに、新選組役で明石家さんまや西川のりおが出演していたり、ケント・ギルバートがちょい役で出ていたり、と、物語より話題づくりを重視した作品。
途中で「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」(1984)のトロッコを模したような滑り台シーンや、「E.T.」(1982)のような宙を走る自転車シーン、「蒲田行進曲」(1982)のような階段落ちなど、パクリ映像も登場。もともと現実味のない仕事人の悪者退治シーンが、さらに技の必然性を失っており、学芸会でももうちょっと真面目に作るんじゃないのと言いたくなるほどのひどさだった。最後はラスボスのブラウンが腕に仕込んだ機関銃を主水に放つが、主水はかすり傷だけで相手を斬り倒す。丸腰を斬り殺すわけにはいかないので悪役が腕に機関銃仕込んどきました、というだけの展開。次作を見る気がどんどん失せていくが、けっこうなシリーズものなんだよな、これ。
【5段階評価】2
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