(2751) メゾン・ド・ヒミコ
【監督】犬童一心(いぬどういっしん)
【出演】柴咲コウ、オダギリジョー、田中泯、西島秀俊、歌澤寅右衛門(とらうえもん)、青山吉良
【制作】2005年、日本
ゲイ向けの老人ホームで働くことになった女性と周囲の人々との交流を描いた作品。
塗装会社の事務員、吉田沙織(柴咲コウ)は、母と死別しており、自分と母を捨ててゲイバーを経営していた父親の吉田照男、源氏名「卑弥呼」(田中泯)を恨んでいた。卑弥呼は末期がんにかかり、ゲイバーをやめてゲイ向けの老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」を始める。卑弥呼の恋人、岸本春彦(オダギリジョー)は、沙織を「メゾン・ド・ヒミコ」でのアルバイトに勧誘。借金のある沙織は、しぶしぶ「メゾン・ド・ヒミコ」で働くことにする。
はじめはゲイの人たちを毛嫌いしていた沙織だったが、次第に入所者と打ち解けていく。入所者の一人、ルビィ(歌澤寅右衛門)が脳卒中で倒れ、介護が必要な状態になる。入所者たちは、ルビィがゲイだとは知らない息子家族にルビィを引き取ってもらう。沙織はその選択に猛反対し、「メゾン・ド・ヒミコ」を辞めてしまう。しかし、「メゾン・ド・ヒミコ」から壁の落書きを消す依頼が沙織の塗装会社に届き、沙織は入所者たちと再会。沙織は温かく迎えられる。壁の落書きは「サオリに会いたい」なのだった。
沙織が、許せないと思っていた父に理解を示すようになったり、入所者の山崎(青山吉良)と女装やコスプレを楽しんだり、春彦と抱き合おうとするも中断したり、いろいろあるわけだが、いろいろあるというだけで、とりとめのない作品だった。特に、沙織が「メゾン・ド・ヒミコ」を辞めた後、塗装会社の専務(西島秀俊)に抱かれる辺りは、「なんでそうなる?」という感じでほとんど感情移入できなかった。なお、同性愛の作品は正直、苦手なのだが、本作での男性同士のからみは、春彦が病の床にある卑弥呼に口づけをするシーンぐらいで、どぎついシーンがないのは助かった。
【5段階評価】3
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