(2635) サヨナライツカ
【監督】イ・ジェハン
【出演】西島秀俊、中山美穂、石田ゆり子、マギー、加藤雅也
【制作】2010年、韓国
タイで出会った男女の恋を描いた作品。
弱小航空会社に勤める東垣内(ひがしがいとう)豊(西島秀俊)は、婚約者の尋末(たづすえ)光子(石田ゆり子)を日本に置いてタイに長期出張。同僚の木下(マギー)を通じて、真中沓子(まなかとうこ)(中山美穂)という女性と出会う。沓子は豊のホテルに突如現れて下着を脱ぎ、豊と肉体関係を結ぶ。豊は光子にばれないようにしながら沓子との関係に溺れていく。しかし、光子はタイにやってきて沓子に会い、戸惑う沓子に、豊の前から消えるよう告げる。沓子はニューヨークに飛び、豊は彼女を見送った後、嗚咽する。
25年後、副社長となった豊は再びタイに飛ぶ。宿泊予定のホテルに向かうと、VIP担当マネージャーとして現れたのは沓子だった。豊はずっと会いたかったと沓子を抱きしめる。しかし、沓子は病に侵されており、帰らぬ人となる。豊は、かつて沓子と乗ったメルセデスベンツ500Kロードスターを駆り、彼女への思いを振り払うように絶叫する。オフィスに戻った豊は、窓ガラスに映る沓子の幻影に、愛してると繰り返すのだった。
激しめの濡れ場があるものの、退屈で感情移入できない作品だった。色情狂の沓子と婚約者がいる豊の肉体関係が、いつの間にか純愛のようになっているのが理解しがたく、その時点でほとんど共感できないのだが、「まあ、沓子が病気という設定で不倫を正当化していないだけましかぁ」と思ったら、沓子が突然亡くなり、実は延命措置をしていました、という落ち。豊と沓子が惹かれ合う理由が描かれておらず、美男美女だから(要するに性欲目的)としか思えない。それを美談にしようとしたり、くっついたり離れたりを見せられたりしても、全く心が揺さぶられないのだった。
ちなみに本作はAmazonプライムで視聴した。
【5段階評価】2
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