(2632) ポーラー・エクスプレス
【監督】ロバート・ゼメキス
【出演】トム・ハンクス(声)、ダリル・サバラ(声)、ジョシュ・ハッチャーソン、ノーナ・ゲイ(声)
【制作】2004年、アメリカ
北極点に向かう列車に乗り込んだ少年の冒険を描いた3DCGアニメ作品。
サンタクロースの存在を信じなくなった少年、ヒーロー・ボーイ(ジョシュ・ハッチャーソン)は、イブの夜、家の横に蒸気機関車が停まるのを発見。車掌(トム・ハンクス)に導かれて列車に乗り込む。ヒーロー・ガール(ノーナ・ゲイ)やロンリー・ボーイ(ピーター・スコラリ)といった子ども達とともに、大勢のエルフのいる北極点に到達。サンタ(トム・ハンクス、複数役)に鈴をもらい、家に帰る。彼はもらった鈴とともに、信じることを大切にするのだった。
3DCG技術が洗練される少し前の作品。「シュレック」や「シュレック2」と同時期で、同程度のクオリティ。人間の再現度が低く、動きや表情、目の焦点なんかが心許ない。エルフのおじさん顔も感情が乏しく、不気味の谷を超えきっていなかった。列車が氷上を滑ったり、ジェットコースターのような走りをしたり、といったハプニングも、唐突かつ不連続で、ストーリー上必要というより、CG技術を見せたいようにすら思えた。
トム・ハンクスの芸達者ぶりには頭が下がるが、明らかに複数の人間を一人の役者が演じていることが聞いていて分かるので、それに何の意味があるのかが理解しがたかった。誰かが本を読み聞かせているような効果を狙ったのかもしれないが、何かの伏線か、と疑われた。もしトム・ハンクスの器用さをアピールしたかったのであれば、彼個人のファンならともかく、観客の関心とは必ずしも一致しないだろう。
なお、本作の主人公ヒーロー・ボーイは、声をダリル・サバラが、パフォーマンスをジョシュ・ハッチャーソンが演じている。後者は「(声)」ではなく何と書けばいいのか迷ったのだが、これまでも実写映画で着ぐるみに入っている人物にはかっこ書きを付けなかったので、それに倣うことにした。
【5段階評価】3
| 固定リンク
コメント