(2641) エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事
【監督】マーティン・スコセッシ
【出演】ダニエル・デイ=ルイス、ミシェル・ファイファー、ウィノナ・ライダー、ミリアム・マーゴリーズ
【制作】1993年、アメリカ
婚約者のいる男の恋の葛藤を描いた作品。
アメリカの上流社会に生きる弁護士のニューランド・アーチャー(ダニエル・デイ=ルイス)には、メイ(ウィノナ・ライダー)という若く美しい婚約者がいた。彼は幼馴染のエレン(ミシェル・ファイファー)に再会。彼女は夫との離婚に悩んでおり、ヨーロッパからアメリカに戻ってきていたが、ニューランドは彼女に離婚を思いとどまるよう説得。しかし、ニューランドはエレンと会うごとに、彼女の魅力にひかれていく。メイは鋭い感でニューランドが自分との結婚をためらっているのでは、と疑う。ニューランドは彼女との結婚に踏み切るが、エレンへの思いは募るばかり。彼女と秘密の逢瀬を重ね、彼女と熱い口づけをするに至る。エレンとつかず離れずの関係を続ける中、エレンはヨーロッパに渡って自立することになる。ニューランドはメイに、旅行に行きたいと告げるが、メイは自分が妊娠したと告白。ニューランドの旅行は幻となり、メイが病死するまで共に過ごす。息子のテッド(ロバート・ショーン・レナード)は成長して建築家となる。ヨーロッパに出張中のテッドは、57歳になったニューランドをヨーロッパに呼び寄せ、エレンに会いに行くと言い、彼女の住むアパートまでニューランドを連れていく。ニューランドはエレンに会うことなく、その場を立ち去るのだった。
ニューランドは、エレンへの断ち切れぬ思いをメイや周囲には隠し続けていたが、メイにはお見通しだった、というのが本作の含意。無邪気で可憐な表情の裏には、夫を自分につなぎとめる狡猾さがうかがわれる。メイの表情や企みは一切描かずに、それをほのめかす描き方が独特。光るのあたる範囲がニューランドとエレンだけに絞られたり、ニューランドの背景の光が赤く染まったり、彼の顔に光が強く当たったり、といった光の使い方も特徴的だった。
【5段階評価】3
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