(2571) 幸福のスイッチ
【監督】安田真奈
【出演】上野樹里、沢田研二、中村静香、本上まなみ、林剛史
【制作】2006年、日本
電気屋の三人娘と父親のやりとりを描いた作品。
村の小さな電気屋、稲田電気商店、通称イナデンを営む稲田誠一郎(沢田研二)には、長女の瞳(本上まなみ)、次女の怜(上野樹里)、三女の香(かおる)(中村静香)という三人の娘がいた。次女の怜は、金の儲からない修理ばかりにかかりきりで、電気を止められるほど苦しい生活をしている父親が嫌いで、父親の反対を押して東京のデザイン学校に行くことを決意。しかし、就職1年で自主退職してしまう。そんなとき、瞳が絶対安静の急病にかかったという連絡が来て、怜は地元に帰る。ところが瞳は妊娠しただけで、連絡は香の狂言だった。瞳は、誠一郎が骨折したため、電気店を手伝ってほしいという手紙を怜に送ろうとしたが、香はそれが生ぬるいと考え、嘘の手紙を書いたのだった。
失業中の怜は、イナデンの仕事を手伝うことにするが、金にならない雑用まがいのご近所回りに納得できない。怜には、もう一つ、父親が許せない理由があった。父親が、当時まだ生きていた母親(宮田早苗)に隠れて、小料理屋のおかみ(深浦加奈子)と浮気している現場を目撃したことだった。父親の仕事ぶりに触れながら、怜は村の人たちに寄り添う意味に気づいていくが、父親の浮気だけは許せない。行動力のある瞳は、怜と小料理屋に乗り込む。おかみの話を聞くと、父親はおかみの息子のおもちゃを修理したり、電化製品を取り替えたり、といったやりとりをしており、おかみはどうやら父親に好意を抱いており、父親にも浮気心があったようではあったが、関係は微妙だった。話を聞いてやってきた瞳は、過去のことを気にしないよう怜を諭し、香も同調する。
怜は東京に戻ってイラストレーターの仕事に復職し、父親から頑張れと活を入れるのだった。
映画というよりテレビドラマのような映像だった。父親の仕事の姿勢に悪態ばかりついている怜が、次第に近所の人々に笑顔で応対していく姿がほほえましい。中村静香のミニスカート姿が魅力的だった。なお、タイトルの「幸福」は「しあわせ」と読む。
【5段階評価】3
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