(2446) しあわせのマスカット
【監督】吉田秋生
【出演】福本莉子、竹中直人、中河内雅貴、本仮屋ユイカ、土井裕子、ヨシダ朝
【制作】2021年、日本
和菓子作りを目指す若い女性の奮闘ぶりを描いた作品。
マスカット・オブ・アレキサンドリアというブドウの粒を使った和菓子の虜になった女子高生の相馬春奈(福本莉子)は、和菓子会社の源吉兆庵(みなもときっちょうあん)に就職。元気はあるが失敗ばかりの莉子は、商品部の配属となり、農家の手伝いに向かわされる。農家の秋吉伸介(竹中直人)は頑固な性格で、莉子の手助けを拒絶。妻のみよし(土井裕子)は、10年前に一人息子の太郎が亡くなり、跡継ぎがいなくなったことで、伸介はブドウ農家を自分の代でたたむことにしているのだと莉子に教える。莉子は熱心に伸介のもとに通い、ようやく伸介も莉子に手伝いをさせるようになる。莉子はブドウに接ぎ木をして太郎に継がせるつもりだったブドウ栽培を続けるよう伸介に説得するが、伸介はかたくなにそれを拒む。
莉子は、姉の雪絵(本仮屋ユイカ)に地元の北海道に帰るよう説得され、岡山で仕事を続けるか迷っていた。そんなおり、西日本豪雨災害が発生。太郎に継がせることにしていたブドウ畑が壊滅してしまう。莉子は一人でブドウ畑の復旧作業を続ける。莉子を馬鹿にしていた会社の同僚たちも、莉子の思いに心を動かされ、莉子の手伝いに集まる。ついに莉子はブドウの枝を掘り起こす。慣れない手でブドウの接ぎ木をした莉子は、それを親しくしていた屋敷達也(中河内雅貴)に託すと、会社に退職届を出し、北海道に戻ることを決意。しかし、太郎のブドウ畑に呼ばれた気がして畑に戻る。そこには、莉子の下手な接ぎ木をやり直している伸介の姿があった。莉子は退職を撤回し、元気に農家の手助けを続けるのだった。
序盤の同僚社員の冷たい視線や、冷酷な伸介の対応は、のちの感動のための布石と知りながらも、なかなか不愉快なのだが、大勢でがれきの撤去に集まるシーンは感動的だった。最後の接ぎ木のシーンで、ようやく伸介が笑顔を見せるのだが、それまでの態度が辛辣すぎるので、「今さら笑顔かよ」と、素直に喜べないのだった。
【5段階評価】3
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