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2023年1月 5日 (木)

(2433) 氷の微笑

【監督】ポール・バーホーベン
【出演】マイケル・ダグラス、シャロン・ストーン、ジョージ・ズンザ、ジーン・トリプルホーン
【制作】1992年、アメリカ

アイスピックによる連続殺人事件を追う刑事と容疑者女性の駆け引きを描いたサスペンス作品。シャロン・ストーンの脚の組み替えシーンが有名。

元ロックスターのクラブ経営者、ジョニー・ボズがベッド上で両手をベッドに縛られ、アイスピックで滅多刺しにされる殺人事件が発生。刑事のニック(マイケル・ダグラス)は、相棒のガス(ジョージ・ズンザ)とともに、ボズと直前まで一緒にいた女性、キャサリン・トラメル(シャロン・ストーン)に話を聞きに行く。キャサリンは豪邸に住む妖艶な美女で、刑事二人の質問に、自分はジョニーと寝る関係ではあったが昨日は彼と寝ていないと涼しい顔で答える。
キャサリンの書いていた小説が、ジョニー殺害と同じ状況を描いていたことが判明し、ニックとガスは再度キャサリン邸を訪れ、警察への同行を求める。キャサリンは全裸の上にワンピースという姿に着替え、警察に向かう。取り調べ室の椅子に座ったキャサリンは、刑事達を前に、禁煙にもかかわらずたばこを吸ったり、下着を着けないまま脚を組み替えたりして刑事達を翻弄。ニックにも挑発的な質問を浴びせる。嘘発見器は彼女がシロであることを裏付け、キャサリンは解放される。
キャサリンへの疑いを捨てきれないニックは、キャサリンに話を聞きに行くが、逆にキャサリンの質問攻めに遭う。ニックは過去に観光客を射殺する事故を起こしており、キャサリンはニックをモデルとした小説を書くのだと言う。そこにキャサリンの同性愛の相手、ロキシー(レイラニ・サレル)が現れ、ニックはいったん立ち去る。
ニックの過去を知るのは、ニックの元恋人で精神科医のベス・ガーナー(ジーン・トリプルホーン)だけだった。ニックがベスを問い詰めると、ニックの内部監査をしているニールセン(ダニエル・フォン・バーゲン)だけには、ニックの過去を伝えたと言う。ニックは署内にいたニールセンにつかみかかるが、同僚達に追い払われる。その夜、ニールセンが何者かに射殺されたため、ニックは取り調べを受ける羽目になり、休職を言い渡される。ニックは改めてキャサリンに接近。キャサリンはニックを誘惑し、二人は激しい夜を過ごす。ところが、その様子をのぞき見していたロキシーが、夜の街を歩くニックを車でひき殺そうとする。ロキシーはニックに車で追いかけられてハンドル操作を誤り、命を落とす。
ロキシーの死を悲しむキャサリンを見て、ニックはキャサリンを優しく抱く。キャサリンは、大学時代、同級生にストーカーまがいの被害を受けていたことを明かす。同級生の名前はリサ・ホーバーマン。それはかつてのベス・ガーナーだった。ニックはベスを問いただすが、ベスはキャサリンの方が自分につきまとっていたのだと主張する。ニックは、キャサリンが被害届を出していたという事実を確認しようとするが、その調書はニールセンが持ち出したままだった。キャサリンに恨みを持つベスが彼女になりすましてボズを殺し、過去のストーカー事故を隠蔽するためにニールセンを殺したのだとするとつじつまが合う。ロキシーには、かつて衝動的に自分の弟二人をカミソリで喉を切って殺した経歴があり、ベスの元夫は、数年前、何者かに射殺されていた。キャサリンの周囲には多くの殺人の影があり、ガスは真犯人をキャサリンだと考えていたが、ニックは疑いの矛先をベスに向ける。
キャサリンはニックを主人公とした小説を完成させ、ニックに別れを告げる。その後、ニックはガスに呼び出される。キャサリンのルームメイトが見つかったという報せを受けたというのだ。二人は待ち合わせ場所であるホテルに向かう。ガスは休職中のニックを車に残してホテルのエレベータで405号室に向かうが、4階についたとたん、黒いフードをかぶった何者かにアイスピックで滅多刺しにされる。嫌な予感がしてホテルに駆け込んだニックは、瀕死のガスを発見。彼の銃を抜き取って犯人を探すと、ホテルの廊下にベスが現れる。ニックはベスに銃を向ける。ベスがポケットに手をやったのを見て、ニックはベスを撃ってしまう。倒れたベスのポケットを確認すると、中にあったのはキーホルダーだった。ニックは激しく後悔する。ニックは仲間とともにベスの部屋を捜索。部屋からはニールセンを撃ったのと同じタイプの拳銃と、キャサリンの小説が見つかった。警察は、ベスが真犯人とほぼ断定する。
ニックが部屋に戻ると、キャサリンがいた。キャサリンとニックはベッドをともにする。ニックはキャサリンとともに暮らしていくことを望むが、ベッドの脇の床にはキャサリンの準備したアイスピックが置かれているのだった。

激しいベッドシーンが特徴的な作品。テレビでは何度もボカシが入っていた。ラストシーンは、キャサリンがニック殺害を思いとどまったのか、それともこれから殺すのか、そもそも真犯人はキャサリンだったのか別人だったのか、よくわからないのだが、制作側の意図としては、キャサリンの単独犯ということらしい。それでつじつまが合っているのか、だとしたらなぜ決定的な証拠が挙がらないのか、すっきりしない描き方だった。ラブシーンだけではなく、ストーリーもしっかり理解されるように作った方がよかっただろう。それでも、シャロン・ストーンの美貌は一見の価値ありと言える。

【5段階評価】3

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