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2022年11月24日 (木)

(2412) 河童のクゥと夏休み

【監督】原恵一
【出演】横川貴大(声)、冨澤風斗(声)、植松夏希(声)、田中直樹(声)、西田尚美(声)
【制作】2007年、日本

河童と暮らす少年とその家族の様子を描いたアニメ作品。

小学生の上原康一(横川貴大)は、学校の帰り道に卵のような不思議な石を見つけ、家に持ち帰る。石の中には、江戸時代に地割れに挟まれ、そのまま眠っていた河童の子供がいた。母親の友佳里(西田尚美)と幼い瞳(松元環季)は反対するが、父親の保雄(田中直樹)と康一は周りに内緒で河童を飼うことにする。
康一は鳴き声から河童にクゥ(冨澤風斗)と名付ける。クゥは義理堅い性格で、命を救ってもらったことに感謝し、康一の家で暮らすことになる。クゥと仲良くなった康一は、河童を探しに遠野まで出かける。しかし、河童の存在に感づいたマスコミが、遠野から帰ってきた康一を捕まえ、リュックに隠していたクゥを写真に撮る。写真は雑誌に乗り、上原家には報道陣が押し寄せる。保雄の会社の上司からの依頼もあって、保雄一家はクゥとともにテレビ出演する。出演した番組に、民族研究家の清水(羽佐間道夫)が現れる。その男は、江戸時代に、自分の住む場所を守ってほしいと嘆願したクゥの父親(なぎら健壱)を、恐怖心から切り殺した武士(羽佐間道夫)の子孫だった。清水は、その武士が切り落としたクゥの父親の腕のミイラを携えていた。それを見たクゥは、腕を手にしてパニック状態に陥る。クゥは妖怪の力でカメラのレンズや照明器具のガラスを割り、上原家の飼い犬のオッサン(安原義人)とともにテレビ局を抜け出す。クゥを背中に乗せて人間から走って逃げるオッサンは東京タワーにたどり着く。しかし、クゥを追う野次馬の車がオッサンを跳ね飛ばしてしまい、オッサンは息絶える。クゥは一人で東京タワーをよじ登る。登った先で疲れ果てたクゥは、父親の腕を抱いて、父親に助けを求める。すると、あたり一面が黒く厚い雲に覆われて雨が降り出し、空に竜が現れる。頭の皿に水を受けて冷静さを取り戻したクゥは、消防隊員によって無事に保護される。
マスコミの熱狂も少し冷め、上原家はクゥと川に遊びに行く計画を立てる。そこに、クゥ宛ての謎のはがきが届く。そこには、こっちに来いと書かれていた。人間の書いたものではないと感じたクゥは、はがきの送り主のところに行くことを決意。はじめはクゥと暮らすことに反対していた友佳里や瞳は泣いて悲しむが、クゥの決意は固かった。康一は別れ際に、クゥをクラスメイトの菊池紗代子(植松夏希)に会わせる。康一は、紗代子にほのかな恋心を抱いていたが、友人に気づかれるのを恐れてクラスメイトとともに紗代子をブス呼ばわりしていじめていた。しかし、河童と暮らす康一自身がクラスメイトからいじめられるようになってしまった。そんな中で紗代子だけは、康一に声をかけてくれる存在だったのだ。康一はクゥに紗代子を紹介し、クゥを見つけたのは紗代子のおかげだと説明する。クゥは紗代子に律儀に挨拶し、感謝の言葉を述べる。紗代子は、電車で清瀬に向かうという康一を駅まで見送る。清瀬に着いた康一は、コンビニに入り、クゥを入れた段ボール箱を宅配便に出す。集配車の中に運び込まれたクゥが、心の声で康一に語り掛ける。康一は泣きながら走り去る集配車を追う。
クゥのたどり着いた先は沖縄のやんばるだった。そこには人の姿に化けたキジムナー(ゴリ)がいた。クゥはしばらく沖縄の地で暮らすことを決意。いずれ河童を探す旅に出て、康一の家族と再会することを誓うのだった。

クラスメイトの心無いいじめ、マスコミの過熱報道、人間による自然の蹂躙などの問題を扱いながら、ありふれた家族と義理堅い河童の子供の交流を温かく描いている。クゥが上原家を去る時に、これまでクゥを嫌っていた瞳が泣いて嫌がるシーンは感動的。それでも永遠の別れではなく、クゥがまた康一たちと会えるという期待を持たせて終わるのは、心憎い演出だった。

【5段階評価】4

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