(2379) ベン・ハー
【監督】ウィリアム・ワイラー
【出演】チャールトン・ヘストン、スティーブン・ボイド、ハイヤ・ハラリート、ジャック・ホーキンス
【制作】1969年、アメリカ
ユダヤ人男性の数奇な人生とキリストとの出会いを描いた歴史ドラマ。第32回アカデミー賞作品賞受賞作品。
ユダヤ人の名家の出、ユダ・ベン・ハー(チャールトン・ヘストン)は、ローマ司令官となった幼馴染のメッサーラ(スティーブン・ボイド)と再会。しかし、ユダヤの誇りを重んじるユダは、ローマへの服従を説くメッサーラを受け入れられず、二人の対話は決裂する。ローマ軍行進の日、ユダは、妹のティルザ(キャシー・オドネル)と建物の上から様子を見物。そのときティルザがうっかり屋根瓦を下に落としてしまい、反逆を疑った軍隊がユダの屋敷になだれ込んでくる。ユダは事故だと説明するが、メッサーラはユダとティルダ、母親のミリアム(マーサ・スコット)を投獄。ユダは囚人としてガレー船の漕ぎ手となる。彼は憎しみの感情を忘れず、ガレー船の艦長アリウス(ジャック・ホーキンス)はユダに一目置く。アリウスの艦隊はマケドニア軍と交戦。ユダの乗る艦は敵艦に襲撃され、アリウスは鎧のまま海に投げ出されるが、ユダは海に飛び込み彼を救出。ローマ軍は勝利し、アリウスはユダを養子に迎える。ユダはチャリオットレースの騎手として名を挙げ、アリウスの跡継ぎの地位を手に入れるが、母親と妹の行方を追うため、エルサレムに戻る。道中、アラブの富豪と出会ったユダは、手段を択ばす連勝を続けるメッサーラとのチャリオットレースに挑む。
メッサーラは車輪に金属の刃をつけ、他のチャリオットをなぎ倒していくが、ユダはメッサーラと互角の勝負を続ける。業を煮やしたメッサーラは、馬に打ち付けていた鞭をユダに振り下ろす。ユダは逆に鞭を奪い取り、バランスを崩したメッサーラは落下し、後続のチャリオットに轢かれてしまう。ユダはレースに勝利。レース後、ユダは瀕死のメッサーラに会いに行く。メッサーラはユダの母と妹は生きていると言い残し、絶命する。
ユダの母と妹は投獄されていたが、死病に侵されていたことがわかり、監獄を追放。二人はユダの恋人エステル(ハイヤ・ハラリート)に会い、ユダには自分たちに会いに来ないよう言ってほしいと告げると死の谷に向かっていた。ユダはエステルに、二人は死んだと聞かされていたが、メッサーラの最後の言葉を頼りに死の谷で二人に再会。ユダはアリウスの息子の地位を捨て、ローマ軍への復讐を決意する。
エステルは、人々に幸せを説くラビ、キリストに会わせるため、ユダとともにミリアムとティルダを連れて旅に出る。しかし彼らがキリストのいる街に到着したときには、キリストは裁判にかけられ、処刑が決まってしまっていた。処刑場に送られるキリストを見たユダは驚く。その男は、かつてユダが囚人として砂漠を行進している際、喉の渇きで死にかけていたユダに水を与えた男だったのだ。ユダはエステルに母妹を託し、キリストの最期を見に行く。帰り道、エステルと母妹は嵐に巻き込まれる。嵐を避けて三人が身を寄せ合っていると、いつの間にか、母妹の死病は癒えていた。家に戻ったユダは、キリストが、自分を処刑するローマ軍にさえ「父よ、彼らを許したまえ。彼らは何も知らないのです」と慈悲の言葉をかけていることを知り、復習の感情を捨てたとエステルに話す。ユダは病の癒えたミリアムとティルダに再会。四人は抱き合うのだった。
3時間半を超える長大な作品。壮大な古代の街の風景や艦隊戦、迫力あるチャリオットレースは見ごたえがあり、CGのないこの時代にこれだけの映像作品が作られたことに驚く。チャールトン・ヘストンの美貌も見どころで、どことなくアーノルド・シュワルツェネッガーにも通じるところがあった。名作で面白かったが、ちょっと長いので評価は3。あらすじでは書かなかったが1925年版に比べると、宗教色が濃かった。
【5段階評価】3
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