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2022年3月12日 (土)

(2378) コンフィデンスマンJPプリンセス編

【監督】田中亮
【出演】長澤まさみ、東出昌大、小日向文世、関水渚、柴田恭兵、江口洋介、北大路欣也、ビビアン・スー
【制作】2020年、日本

テレビドラマ「コンフィデンスマンJP」の劇場版第2作。「コンフィデンスマンJP ロマンス編」の続編。大富豪の遺産相続を狙う詐欺師の奮闘を描いたコミカルサスペンス。

アジアの大富豪、レイモンド・フウ(北大路欣也)が亡くなり、執事のトニー・ティン(柴田恭兵)は、長女のブリジット(ビビアン・スー)、長男のクリストファー(古川雄大)、次男のアンドリュー(白濱亜嵐)の前で遺書を読み上げる。そこには三人の兄弟を差し置いて、隠し子である末っ子ミシェルに財産を譲ると書かれていた。
詐欺師のダー子(長澤まさみ)は、みなし児のコックリ(関水渚)をミシェルに仕立て上げ、自分が母親を演じて、手切れ金を手に入れる詐欺を計画。仲間のボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)とともにフウ一族に入り込む。引っ込み思案でうなずくことしかできないことから呼び名がついたコックリだったが、ダー子の作戦が奏功し、コックリは疑り深いトニーの目を欺いてミシェルと認められる。コックリはフウ一族当主としての英才教育を受けることになり、これまでろくな勉強をできなかったコックリは熱心に勉強に励む。遺産相続から外されたブリジットやクリストファーは、ダー子やコックリを敵視し、敵愾心を燃やすダー子は、手切れ金目当てから一転、遺産相続の道を選ぶことにする。コックリは市街でぶつかった老人に優しくしたり、自分を敵視する三兄弟にも素直に接したりし、次男のアンドリューはコックリ扮するミシェルに好感を持つ。
ブリジットらはマフィアの赤星栄介(江口洋介)に、当主襲名式典でのミシェル殺害を依頼。ミシェルがスピーチを見事に終え、ナイフ投げ曲芸師の魔の手が伸びようとしたとき、爆弾を体にまとった男が乱入し、アンドリューを人質にとる。男はフウ一族により家族を奪われたことを恨んでいた男で、フウ一族ともども自爆することをもくろんでいた。ダー子はコックリを連れて逃げようとするが、コックリは男に歩み寄る。その男は、コックリが町でぶつかった老人だった。コックリは老人の不幸な境遇を聞き、彼がぶつかった際に落とした人形を手渡すと、彼を抱いて涙する。男は警察に連行され、アンドリューはコックリに礼をする。
トニーはその様子を見ていた。彼は別の筋から、コックリが本物のミシェルではないという情報を得ており、真の母親から、実はミシェルは流産していて生まれていないという話を聞いていた。しかし、コックリ扮するミシェルこそ、フウ家を継ぐにふさわしい人物だと考え、フウ家存続のため、レイモンドが真の母親に宛てた手紙の宛名部分を切り取り、コックリを当主として受け入れる。
赤星にはダー子に騙された過去があり、ダー子がフウ家の玉璽を狙っていることを知り、彼女が式典で玉璽をすり替えたことを見抜いて彼女から玉璽を奪い取ろうとする。ダー子とともにいたボクちゃんやリチャードは抵抗するが、赤星の雇ったナイフ曲芸師に放ったナイフにより命を落とす。赤星は好敵手の死を悲しみながらもその場を後にする。しかし、これはすべてダー子の作戦だった。ナイフ曲芸師はダー子の手の内の者にすり替わっており、ナイフはプロテクターによって防御されていた。赤星の奪った玉璽も偽物だった。ダー子は玉璽や遺産を狙うのをやめ、フウ家の当主としての資質を備えたコックリをフウ家に残し、立ち去る道を選んだのだった。実はトニーがつかんだ真の母親の情報もダー子の仕込みであり、真の母親を演じたのは仕事仲間のスタア(竹内結子)。ボクちゃんはダー子の一か八かの作戦にあきれながらも、真のミシェルの存在を心配する。しかし、実は真のミシェルは存在しないのだった。かつて仲間と香港を訪れたダー子は、自分の店の後継者の不在に悩む飲食店の店主に「後継者に遺産を相続すると嘘をついて、そこに群がる詐欺師の中から優秀な者を選べば、実の子供を探すよりいい」と発言。酔っぱらいの思い付きに過ぎなかったが、たまたまそれを横の席で聞いていたのが、ほかならぬレイモンドだった。彼は自分の子供たちに事業を継がせるのではなく、フウ家を欺くほどの力のある詐欺師に事業を譲ろうと考えていたのだった。ダー子は、そんなことを知る由もなく、し損ねていたシンガポール観光を満喫するのだった。

コメディタッチだが、感動的なシーンもあり、充実した作品だった。当然、ダー子たちが殺されるシーンでは、どうせナイフ使いは身内なんでしょ、という目で観ることにはなるわけだが、実の母親すら序盤に登場したスタアが演じていたとか、ミシェル探し自体が詐欺だったとか、想像を超える展開もきちんと入っていて、伏線をしっかりと回収した推理小説のような、すっきりとした鑑後感(読後感を踏まえた造語)が味わえた。しかし、よく考えてみると、レイモンドの遺書が本物であれば、やはりミシェルはいたかもしれないわけで、そこは回収できていないとも言える。
一方で、三浦春馬や竹内結子など、自殺を遂げてしまった有名俳優が出演していたり、不倫騒動を起こした東出昌大が真面目キャラを演じていたり、観ていて複雑な気持ちになってしまうところもあった。

【5段階評価】4

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