(2371) 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか
【監督】石黒昇、河森正治
【出演】長谷有洋(声)、飯島真里(声)、土井美加(声)、神谷明(声)
【制作】1984年、日本
テレビアニメ「超時空要塞マクロス」の劇場版。宇宙戦争に巻き込まれる人類の戦いを描いたアニメ作品。
荒廃した地球を離れた超時空要塞マクロスのパイロット、一条輝(ひかる)(長谷有洋)は、マクロス艦内で宇宙人ゼントラーディ軍の攻撃に巻き込まれたアイドル歌手、リン・ミンメイ(飯島真里)を救助。エンジン区画に墜落した二人は時間をともに過ごすうち、好意を寄せ合うようになる。多忙なアイドル生活に疲れたリンは輝と会い、輝は戦闘機バルキリーでリンを土星に連れて行くが、捜索に来た早瀬未沙(土井美加)らとともにゼントラーディ軍に捕らえられてしまう。ゼントラーディは遺伝子技術により男性だけで生きている種族で、同じく女性だけで生きているメルトランディ軍と長らく交戦状態にあった。ゼントラーディ軍の司令官ブリタイ・グリダニク(蟹江栄司)らは、男女が共存する地球人の文化に関心を持つ。メルトランディ軍の攻撃の隙に未沙とともにバルキリーで脱出した輝は、誰もいなくなった地球に不時着。二人は海上にある塔を発見。それは古代民族の残した都市宇宙船だった。地球人は、戦闘を逃れて地球にやってきた古代の巨人の遺伝子操作により誕生した種族だった。輝と未沙は、地球でともに暮らすうちに恋に落ちる。
未沙が行った通信により、地球にマクロスが帰還。そこにメルトランディ軍が攻撃を仕掛けてくる。ゼントラーディ軍の司令ボドルザー(市川治)は、捕らえたリンに、ゼントラーディに残されていた曲を歌わせる。メルトランディの女性兵士たちはそれを聞き、戦闘意欲を失う。歌という文化の力を知ったボドルザーは、マクロスと休戦協定を結ぶことを決定。リンがマクロスに帰ってくる。しかし、輝の心は未沙の方にあった。
ボドルザーはメルトランディに総攻撃を仕掛け、母艦から自軍を巻き込む主砲を放ってメルトランディのラプラミズ司令(鳳芳野)を消し去る。ボドルザーの暴挙を止めるため、輝は未沙の発見した歌詞をリンに手渡し、歌を歌うよう説得。リンの歌が流れる中、ゼントラーディ、メルトランディ、人類が共同でボドルザーの母艦を攻撃。輝がボドルザーにとどめを刺し、戦闘は終結する。リンは輝への愛を乗り越え、歌手として新たな道を歩むのだった。
古い作品だが作画は緻密で機体も洗練されており、SFアニメとしては素晴らしいできばえ。物語もそれなりに複雑で大胆な設定だが、意味不明ということはない。本作を楽しむためには、一介の軍人が人気女性アイドルと偶然出会って恋に落ちたりデートしたり、という男子中学生の妄想のような展開には疑問を挟んではならない。
【5段階評価】4
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