(2361) オーバー・ザ・トップ
【監督】メナハム・ゴーラン
【出演】シルベスター・スタローン、デビッド・メンデンホール、スーザン・ブレイクリー、ロバート・ロッジア
【制作】1987年、アメリカ
アーム・レスリングの勝負に挑む男と、その息子の親子愛を描いた作品。
長距離トラック運転手のリンカーン・ホーク(シルベスター・スタローン)は、陸軍幼年学校を卒業した一人息子のマイケル・カトラー(デビッド・メンデンホール)を出迎える。リンカーンは、妻のクリスティーナ(スーザン・ブレイクリー)と別れていた。クリスティーナの父親のジェイソン・カトラー(ロバート・ロッジア)が、リンカーンを認めなかったためだった。しかしクリスティーナはリンカーンを信頼しており、温室育ちのマイケルの成長のため、リンカーンとともに過ごすことを望んだのだった。
マイケルは、肉中心の食事をし、レストランで賭けアーム・レスリングをする父親になじめなかったが、トラックの運転を任されたり、運転席で寝泊まりする生活にも慣れていく。さらには、父親に勇気づけられて自分より体格のいい少年に腕相撲で勝ち、父親との絆を深めていく。
二人は、闘病中のクリスティーナが入院している病院に到着するが、クリスティーナは容態が急変して亡くなってしまっていた。マイケルは、リンカーンが迎えに来たせいで母親に会えなかったとリンカーンを責め、祖父であるジェイソンのもとに引き取られる。リンカーンはマイケルの親権を諦め、単身、ラスベガスのアーム・レスリング大会に挑む。それを知ったマイケルは、祖父に内緒で家を抜け出し、ラスベガスに向かう。リンカーンは強敵を倒し続け、決勝を迎えると、応援に来た息子の前で、ライバルのブルー・ハリー(リック・ザムウォルト)を倒し、優勝する。リンカーンは、優勝賞品のトレーラー・トラクターにマイケルを乗せ、新たな道を進むのだった。
ひたむきな主人公が、悪役を倒して優勝し、親子の愛情を取り戻すという単純明快なストーリー。スポーツものに外れはないというものの、アーム・レスリングはルールが単純すぎて競技の中味で盛り上げるのが難しいため、一歩間違えばしらけた作品になってしまうが、脂の乗ったシルベスター・スタローンが朴訥な父親を好演し、心温まり、胸が熱くなる感動作に仕上がっていた。「ロッキー」、「ランボー」シリーズに次ぐ、シルベスター・スタローンの代表作の1つだろう。
【5段階評価】3
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