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2021年6月21日 (月)

(2337) リービング・アフガニスタン

【監督】パーベル・ルンギン
【出演】キリル・ピロゴフ、アントン・モモット、ヒョードル・ラブロフ、ヤン・ツァトニック、ビタリー・キシュチェンコ
【制作】2018年、ロシア

アフガン侵攻から撤退を始めたソ連の部隊を描いた作品。

1989年。アフガニスタンでソ連の戦闘機が撃墜され、脱出したパイロットのアレキサンダー(ヤチズラフ・シカリーフ)がゲリラ組織ハシャムの捕虜となる。パイロットはバシリエフ中将(ビタリー・キシュチェンコ)の一人息子だった。中将はドミトリッチ大佐(キリル・ピロゴフ)に息子の救出を指示する。グレコローマン・レスリング経験のある中尉(アントン・モモット)が大佐の部隊に合流。ギリシャとあだ名され、ゲリラ兵との戦いに巻き込まれていく。ソ連兵のアブダサラモフ(ヤン・ツァトニック)は、武器を横流しすると嘘をついて現地人から金を巻き上げるが、あえなく捕らえられ、人質にされてしまう。アブダサラモフの入れられた牢には先客としてアレキサンダーがいた。ハシャムはソ連側に、身代金と交換に二人を返し、制圧している峠の通行を約束するという連絡をしてくる。中将は迷うが、ドミトリッチに説得され、取り引きに応じることにする。
返還されることになった捕虜の二人は、川で体を洗うよう指示されるが、そのことを知らないアレキサンダーは川を泳いで逃亡。しかし、逃げた先で仲よくなったはずの現地の少年に見つかり、撃たれて命を落とす。捕虜の返還は予定通り実施されるが、アレキサンダーは遺体としてソ連側に引き渡される。空爆される危険を回避するため、ハシャムはさらに二人の人質を要求。ドミトリッチは拒否しようとするが、ボロージャ(ヒョードル・ラブロフ)とギリシャがその役を買って出る。ドミトリッチはしぶしぶ了承する。しかし、アレキサンダーの死体を見て中将は激怒。ソ連軍の峠越えは無事に果たされるが、その直後、ハシャムの拠点が空爆され、ギリシャとボロージャは必死で逃走する。戦地から戻ったギリシャは、ベンチに寝転び、戦地での経験に思いをはせるのだった。

「開戦は簡単だが、誰も終わらせ方を知らない。」ハシャムの指導者の言葉が全編を貫くメッセージ。人質を救出する感動の作戦でもなく、残虐なゲリラを蹴散らすソ連兵の活躍でもない。戦闘は生臭く局地的で、対局に影響は全くない。指揮官の私情に作戦が左右されるかのようだが、指揮官は中央の命令に従ったまでと言い張り、その真否は明示的ではない。戦争のむなしさを感じることのできる写実的な作品だった。

【5段階評価】4

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