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2021年6月20日 (日)

(2336) 網走番外地

【監督】石井輝男
【出演】高倉健、丹波哲郎、南原宏治、安部徹、嵐寛寿郎、田中邦衛
【制作】1965年、日本

網走刑務所に収監された男の運命を描いた作品。

網走刑務所に、複数の囚人が送り込まれる。その一人、ヤクザの橘真一(高倉健)は、刃傷沙汰を起こして刑務所行きとなったが、貧乏のために不幸な再婚を強いられた母親と妹を気にかける筋の通った男。雑居房のボス依田(安部徹)や、橘に敵意をむき出しにする権田(南原宏治)らと衝突し、懲罰房に入れられながらも刑期を務める。保護司の妻木(丹波哲郎)は、病床に伏せる母親に会いたいという橘の思いを受け、仮釈放の手続きに奔走する。
しかし、出所を間近に控えた橘をよそに、依田らは脱獄を企て、雪道を行く移動中のトラックから飛び降りて脱走。権田と手錠で繋がれていた橘は、それに巻き込まれてしまう。ようやく仮釈放の手続きを終えた妻木は、橘の脱走を知って激怒し、橘を追う。
絶えず争いながら雪山を逃げ続ける権田と橘は、列車の線路に横たわり、レールの上に手錠を渡して機関車の車輪で断ち切るという賭に出る。手錠は切断され、橘は自由を手に入れるが、権田は負傷。権田の言動に終始怒りを感じていた橘は、彼を置いて立ち去ろうとするが、権田が「おっかさん」と力なく何度もつぶやくのを聞き、彼も自分と同じように不幸な人生を歩んできたことに気づく。橘が権田を抱えて雪道を進み始めたところに彼を追ってきた妻木が現れる。妻木は橘の行為を責めるが、橘は自分はどんな裁きも受けるから権田を病院に運んでほしいと懇願。橘の誠意に気づいた妻木は橘を赦し、三人で馬ぞりに乗って病院を目指すのだった。

低音ボイスの高倉健の主題歌で始まり、幕間にも何度か歌が入るのが特徴的。お笑い好きの自分からすると、ショートコントネタのようにも見えた。
主人公をはじめ、登場人物がどういう罪や境遇で刑務所入りしたのか、多くは語られない。妻木と橘の関係も、過去のシーンなどでは描かれない。回想シーンは橘の不遇な少年時代と継父のもとを飛び出すところのみになっている。余分な説明シーンを省くことで、観る者は橘の現在と過去に集中することができ、テンポがよかった。権田と橘が雪上で殴り合いの喧嘩をするシーンでは、空を舞うカラスのカットを混ぜることで、要は殴り合う振りの喧嘩シーンだけを映すよりも、不安をかき立てることに成功している。
タイトルは聞いたことがあったものの、内容は知らずに観たので、脱獄ものだったのは意外だったが、ドタバタ劇ではない硬派な作風。物静かな印象の強い高倉健だが、本作ではひと味違う勝ち気な役どころを演じている。

【5段階評価】3

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