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2021年1月16日 (土)

(2299) ムトゥ 踊るマハラジャ

【監督】K・S・ラビクマール
【出演】ラジニカーント、ミーナ、サラット・バーブ、ジャヤバーラティ、スバーシュリー
【制作】1995年、インド

とある使用人の活躍と出生の秘密を描いたミュージカル映画。

独身の富豪ラージャー(サラット・バーブ)に仕える使用人のムトゥ(ラジニカーント)は腕利きで、周囲の信頼を集める人気者。芝居好きのラージャーは、芝居で見かけた女優のランガナーヤキ(ミーナ)に一目惚れし、彼女との結婚を決意する。ある日、芝居の舞台になだれ込んできた悪漢からランガナーヤキを守るため、ラージャーは、ムトゥに彼女を連れて逃げるよう指示するが、ムトゥとランガナーヤキは一緒に逃亡を続けるうちに恋仲となる。
ラージャーの伯父アンバラッタール(ラーダー・ラビ)は、財産目当てに娘のパドミニ(スバーシュリー)をラージャーに嫁がせようとするが、ラージャーの心がランガナーヤキにあることを知り、手下のカーリ(ポンナーンバラム)を使ってムトゥがランガナーヤキを自分と結婚するよう脅しているという嘘を吹き込む。それを真に受けたラージャーはムトゥを追放してしまう。それを見たラージャーの母親シバガーミ(ジャヤバーラティ)はラージャーに驚愕の真実を話す。実はムトゥは使用人の身分ではなく、本来の地主であるシバガーミの兄(ラジニカーント、二役)の跡継ぎだった。彼がいとこに騙されて土地を奪われたとき、いとこを罰することをせずむしろ財産を譲って聖者として過ごすことに決め、その際、シバガーミが身分を内緒にすることを条件にムトゥを引き取り、使用人として育てていたのだった。ラージャーは自分の行いを悔い、聖者を屋敷に招こうとするが、アンバラッタールはカーリとともに夜道を行くラージャーを襲って川に投げ捨て、翌朝、カーリがムトゥがラージャーを殺したと叫んで回る。そこにムトゥが現れ、カーリに向かってラージャーに何をしたと激怒。あまりの怒りにカーリはアンバラッタールの指示であることを白状する。今度はアンバラッタールは大勢の人に追われる番となるが、そこにラージャーとパドミニが姿を現す。ラージャーは聖者に救助され、無事だったのだ。おそらくパドミニが介抱し、ラージャーはパドミニを愛することを決めたのだろう。アンバラッタールはラージャーに謝罪し、許しを得る。ラージャーはムトゥとランガナーヤキの手を握らせ、二人の愛を祝福する。ムトゥは晴れて屋敷に戻る。ラージャーはムトゥをご主人様と呼ぶが、ムトゥはラージャーが身につけていた使用人の手ぬぐいを自分の腰に巻き、いつものように高らかに歌声を響かせるのだった。

序盤はドタバタコメディでおバカミュージカルのノリなのだが、後半、一転してシリアスな展開となるのが面白い。ミュージカルシーンは、アメリカのミュージカルのように街の中を背景とせず、大がかりな舞台やセットの中で踊るようなスタイル。カット割りを多用し、凝った作りになっている。ランガナーヤキ役のミーナ、パドミニ役のスバーシュリーはどちらも美人女優だが、腰の辺りの贅肉もふくよかで、この辺りはインド人の好みなのかもしれない。終盤で、アンバラッタールが怒った人々に追いかけられるのだが、その数が異様に多く、「こんなにエキストラ必要ないだろ」とツッコみたくなること間違いなし。唯一恋が実らなかった脇役のテーナッパン(センディル)にも、出家するという落ちを用意し、放っておかないところも微笑ましい。そんな妙なこだわりも含めて、いわゆるボリウッドムービーの代表作として、一度は観ておきたい作品。

【5段階評価】4

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