« (2284) パディントン2 | トップページ | (2286) レヴェナント: 蘇えりし者 »

2021年1月 2日 (土)

(2285) レプリカズ

【監督】ジェフリー・ナックマノフ
【出演】キアヌ・リーブス、アリス・イブ、ジョン・オーティス、トーマス・ミドルディッチ
【制作】2018年、アメリカ

事故で失った家族をクローン再生させた脳神経科学者の奮闘を描いたSF作品。

脳神経科学者のウィリアム・フォスター(キアヌ・リーブス)は、バイオテクノロジー会社バイオナイン産業の研究施設で、死者から脳神経情報を取り出し、ロボットに移植する研究を進めていた。ウィリアムは美しい妻モナ(アリス・イブ)と三人の子どもを連れて家族旅行に出かけるが、暴風で沿道の木が倒れ、車は道路脇の池に転落。ウィリアム以外の4人は死んでしまう。ウィリアムは研究所の同僚エド(トーマス・ミドルディッチ)に協力してもらって、家族の脳神経をデータとして取り出すと、クローン再生ポッドを使って家族を蘇らせることにする。しかしポッドは3つしかなく、ウィリアムは仕方なく、家族の名前を書いたくじを作って一枚引く。そこには末っ子「ゾーイ(アリア・リーブ)」の名があった。ウィリアムはゾーイの再生を諦める。
ウィリアムは上司ジョーンズ(ジョン・オーティス)の目をかいくぐりながら家族の肉体の再生を進める。脳神経データからゾーイの情報を取り除き、情報を再生した肉体に転写する。研究施設では、実験を成功させて打ち切りの危機にある研究を継続させるため、死体の脳神経データではなく、自分の脳神経データを取り出し、ロボットに転写する。
ウィリアムの家族再生は成功し、フォスター家は日常生活に戻るが、モナは違和感に気づき、ウィリアムは事故で命を落とした家族を再生したことを告白する。しかし長女のソフィ(エミリー・アリン・リンド)もゾーイとは誰かと聞いてくる。そこに上司のジョーンズが訪ねてくる。彼はウィリアムが家族を再生したことを知っていた。バイオナイン産業はバイオテクノロジーを隠れ蓑にした軍需企業で、クローン技術で兵士を生み出すことが真の研究目的だったのだ。ジョーンズはウィリアムからクローン再生のアルゴリズムを聞き出し、家族の引き渡しを命じる。ウィリアムは隙を突いてジョーンズを気絶させ、家族を連れて車で逃走するが、船に逃れようとしたところを捕らえられてしまう。ウィリアムは自分の脳神経データを転写したロボットを起動させる。ロボットはジョーンズを倒し、ウィリアムはジョーンズを再生させることを条件に家族を見逃させる。ウィリアムはゾーイを再生し、妻に会わせる。ジョーンズはウィリアムのロボットとともに、大富豪の老人を復活させるビジネスを始めるのだった。

途中まで、クローン技術と脳神経データをコピーして家族を再生するという脳科学者の狂気に、悪い予感しかせず、ジョギング中のモナが異常を感じるかのように胸を押さえる辺りから、再生した人間がだんだん変調を来し、円満な家族関係に亀裂が生じて破滅的な悲劇が訪れるようなサイコサスペンス風の展開を期待していたら、途中から悪者上司が現れて、突如、一家総出の逃走劇になり、予想外のハッピーエンド。人間の再生という神の領域に踏み込むとされる重たい題材を、ずいぶんと軽い娯楽作品にしてしまっていた。こうなるとモナが胸を押さえていたのは何だったのかという感じだし、オープニングで兵士の精神を転写されたロボットがうまく自我をコントロールできず自らの顔を引き剥がすという背筋の凍るシーンも、何ら後の展開に生かされることはなかった。そもそも社会から抹消できるわけでもないのに家族の脳神経データからゾーイの記憶を消すだけで対処しようとするのも、浅はかとしかいいようがないし、家の中のゾーイの痕跡も全く消せていないのは何だったのか。こうなると、VRヘッドセットをかぶって空中の映像を手で操るシーンも「マイノリティ・リポート」の丸パクリのようで何だかな、だし、ロボットも2018年の作品にしては動きがぎこちなく、大コケしたのも仕方ないというところ。

【5段階評価】3

|

« (2284) パディントン2 | トップページ | (2286) レヴェナント: 蘇えりし者 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

評価3の映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« (2284) パディントン2 | トップページ | (2286) レヴェナント: 蘇えりし者 »