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2021年1月30日 (土)

(2313) 海よりもまだ深く

【監督】是枝裕和
【出演】阿部寛、真木よう子、樹木希林、小林聡美、池松壮亮、リリー・フランキー、吉澤太陽
【制作】2016年、日本

探偵社で働く小説家の男と家族との触れ合いを描いたヒューマンドラマ。

清瀬の団地で暮らす篠田淑子(樹木希林)の家に、息子の良多(阿部寛)が現れ、淑子が留守なのをいいことにタンスの引き出しから金目のものをくすね、その一方で金には困っていない振りをして母親に小遣いだと言って1万円を手渡す。彼は取材と称して探偵社で働きながら小説も出していたが、ギャンブル好きの金欠で、若い社員の町田健斗(池松壮亮)からも金を借りるていたらく。彼は別れた妻の響子(真木よう子)に未練があり、響子が男(小澤征悦)と交際しているのをこっそり観察していた。
良多は月1回、息子の真悟(吉澤太陽)と会うのを楽しみにしており、なけなしの金でスパイクを買ってやると、台風が迫る中、強引に真悟を母親のアパートに連れて行く。真悟を迎えに来た響子も淑子の家に泊まることになる。良多は響子が新しい男と交際していることへの嫉妬を露わにするという情けない面を見せた挙げ句、響子の太ももに手をやり、響子を激怒させる。
良多はかつて自分も父親とそうしたように、暴風雨の中、真悟を連れて公園に探険に出かけ、遊具の中に入って一緒にお菓子を食べる。良多の不在中、淑子はさりげなく響子に、良多とよりを戻すことはないのか訪ねるが、響子は申し訳なさそうにかぶりを振る。良多と真悟がいる公園に響子が現れ、真悟を連れて帰ろうとする。真悟は良多に買ってもらった宝くじをポケットから落としたことに気づき、三人は夜の大雨の中、公園内に飛び散った宝くじを拾って回る。
台風の一夜が明け、三人は一緒に電車で帰る。もう良多を息子に会わせないと決めていた響子だったが、苦笑いしながらも、来月、良多と再会することを約束するのだった。

日本映画らしい、特段の事件も、落ちらしい落ちもない、しんみりとした作品。特に樹木希林の演技が自然で素晴らしく、この人の普通の人を演じる力には感服する。
ところで本作はBSフジ4Kで見たのだが、フジテレビ系列の映画放送で許しがたいのが、映画途中の提供告知のバックで、これまでのシーンならともかくまだ出てきていないハイライトシーンを映すという無神経さ。本作でも、終盤間際で、良多と真悟が夜の公園の遊具の中にいたり、家族三人が電車にのどかに並んで座っていたりするシーンをCMの合間に見せていて、要するにこの先どうなるのか大体分かってしまうという愚を犯す。極めて興ざめで、こういうことをされると、本当に放送側に映画愛がないんだな、と思う。

【5段階評価】3

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