(2263) こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話
【監督】前田哲
【出演】大泉洋、高畑充希、三浦春馬、萩原聖人、綾戸智恵、原田美枝子、佐藤浩市
【制作】2018年、日本
筋ジストロフィー症を患った男性とボランティアとの交流を描いた、実話に基づく作品。
小学生の時に筋ジストロフィー症を患った鹿野靖明(大泉洋)は、入院を拒否してボランティアの助けを得ながら自宅で暮らしていた。ボランティアの一人、医大生の田中久(三浦春馬)を彼氏に持つ安堂美咲(高畑充希)は、久の様子を見に鹿野の家を訪ねる。鹿野のわがままぶりを嫌悪していた美咲だったが、次第に彼の人柄を気に入るようになる。美咲はフリーターだったが、医大生と合コンするため、教育大生だと嘘をついており、それを久に告白したことから関係がギクシャクし始める。美咲は久のことは伏せて恋人に嫌われた話を鹿野にする。すると鹿野は、だったら今から教育大に入学して先生になっちゃえ、と前向きに美咲を励ます。
鹿野は呼吸が困難になって一度入院し、人工呼吸器を付けることになる。普通は人工呼吸器をつけると話すことができなくなるのだが、美咲は人工呼吸器をつけても話せるようになった人がいるという情報を入手。鹿野はそれを訓練し、話せるようになる。一方の久は鹿野と親しくなる美咲を許せない気持ちから、医者になる自信も失い、ボランティアを辞めてしまう。鹿野は退院パーティを開き、集まった客の前で美咲に指輪を差し出しプロポーズするが、美咲は気になる人がいると言って受け取りを断る。鹿野はすっきりとした笑顔でそれを受け入れる。
鹿野はボランティア達と出かけた旅行先から、重体になったと嘘の連絡を入れて久と美咲を呼び出し、間を取り持つ。7年が過ぎ、鹿野は天に召される。久と美咲は結婚し、久は医者、美咲は教師となって人生を歩んでいくのだった。
タイトルからすると、車椅子生活の障害者に振り回されるボランティアの奮闘記だが、内容としては久と美咲の恋物語も大きな主題となっている。人工呼吸器の手術を終えて一命を取り留めた主人公が、これまで邪険に扱っていた母親(綾戸智恵)の手を握るシーンは感動的だった。
病院に担ぎ込まれたのを心配して駆けつけた美咲に、鹿野が力なく「俺もう駄目かもしれない。最後にお願いがあるんだ。」と言い、「うん、何でも言って」と返す美咲に、鹿野が「おっぱい、触らせて」と言って美咲をかつぐシーンがあり、その後、鹿野が人工呼吸器をつけたまま話せるようになったことを喜んだ美咲が、握った鹿野の手を自分の胸に当て、「おっぱい。触ってみたかったんでしょ?」というシーンも印象的だった。大泉洋、役得。
【5段階評価】4
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