« (2168) フォックスキャッチャー | トップページ | (2170) ペイルライダー »

2020年9月 8日 (火)

(2169) ロスト・バケーション

【監督】ジャウム・コレット=セラ
【出演】ブレイク・ライブリー、オスカル・ハエナダ、ジャネール・ベイリー、ブレット・カレン、セドナ・レッグ
【制作】2016年、アメリカ

鮫に襲われた女性の死闘を描いた動物パニック映画。

冒頭、浜辺でサッカーボールを蹴りながら遊んでいる少年が、流れ着いた壊れたヘルメットを見つける。そこについていたビデオカメラを再生すると、巨大な鮫に襲われている人の姿が映っていた。少年は急いで砂浜を走り去る。
場面が変わり、亡くなった母(ジャネール・ベイリー)から教わったメキシコの秘密のビーチにやってきたナンシー(ブレイク・ライブリー)。車に乗せてくれた地元の男性カルロス(オスカル・ハエナダ)は、ナンシーが差し出したお礼のチップはいらないと言って走り去っていく。沖では二人の若い男性がサーフィンをしていた。ナンシーも仲間に入る。浅瀬と珊瑚に気をつけるよう助言し、若者は引き上げていく。ナンシーは最後にもう一波サーフィンをして帰ろうと沖に出ると、鳥が何かに群がっているのが見える。大きな鯨の死骸だった。ナンシーは大波に乗って引き返そうとするが、衝撃を受けて海底に叩き付けられ、サーフボードと足首を繋ぐリーシュが切れてしまう。はぐれたサーフボードに泳ぎ着いた瞬間、ナンシーは鮫に噛まれ、海中に引きずり込まれる。何とか浮上し、鯨の死骸の上に這い上がる。脚には大きな裂傷が生じていた。鮫はなおも鯨に体当たりをしてくる。ナンシーは近くにあった島状の岩場に登り、鮫の襲撃を退ける。ナンシーは浜辺にまだいた若者二人に助けを求めて叫ぶが、二人は気づかずに車で走り去ってしまう。医学の道を進んでいたナンシーは自分のピアスで脚の裂傷を縫い付け、バンドとウェットスーツで止血する。ナンシーは夜の寒さに震えながら一夜を過ごす。早朝、浜辺に酔った男がいるのを見つけたナンシーは、自分の荷物の中にある電話で助けを呼んでほしいとジェスチャーで伝えようとするが、男は荷物を私物化。立ち去ろうとしたときにサーフボードが浮いているのを見つけ、それも盗もうと海に入る。ナンシーは鮫がいるから海に入らないようにと男に叫ぶが、男はサーフボードにたどり着き、そして鮫に襲われてしまう。
衰弱したナンシーが岩場に横たわっていると、昨日の若者二人がまたサーフィンをしに来る。ナンシーは鮫がいるから海に入るな、と伝えるが、若者はここに鮫はいないと意に介さない。しかし二人は鮫に襲われ、命を落としてしまう。ナンシーのいる岩場は満潮に向かって徐々に水位が上がり、水没し始める。ナンシーは、鮫に襲われた若者がヘルメットに付けていたカメラを何とか回収し、そこにメッセージを録画して海に放り投げる。そして、鮫が岩場と鯨の死骸の間を一定の時間で周回していること、珊瑚やクラゲの毒を避けていることを生かし、30-40m離れたところにある灯浮標を目指す。鮫が追ってくるがクラゲの大群を避け、ナンシーに向かうコースからそれる。ナンシーも手をクラゲに刺されつつも、その隙に灯浮標に到着する。灯浮標には発煙弾と信号拳銃があった。ナンシーははるか沖を行く船を見つけて発煙弾を打ち上げるが、船は気づくことなく去ってしまう。
翌朝、近所の少年が浜辺に打ち上げられたヘルメットを見つける。冒頭のシーンだ。灯浮標の上に力なく座るナンシーに再び鮫が襲いかかる。灯浮標を海底に繋いでいる鎖は鮫の圧倒的な力で外れそうになっていた。ナンシーは灯浮標がバラバラになっていくのを見て、意を決して鎖に自らを託す。ついに鎖が切れたとき、鎖は重みで海中に沈んでいく。ともに海底に進むナンシー。鮫が背後から追いかけてくる。そしてナンシーが鎖から離れた瞬間、鮫は海底に打ち込まれた金属棒に激突し、顔面を貫かれて動かなくなる。
砂浜から走り去った子どもが大人を連れてくる。カルロスだ。カルロスは波間に浮かんで気絶しているナンシーを砂浜に引き上げる。ナンシーは救助される。一年後、脚に大きな傷跡の残るナンシーは、妹のクロエ(セドナ・レッグ)、父(ブレット・カレン)とともにテキサスのビーチに訪れ、妹とサーフィンを楽しむのだった。

午後ロードの鮫パニック映画だし、観ずに消そうかと思ったが、「かごの中の瞳」のブレイク・ライブリーが主演だったので観ることに。ロボットシャークが空を飛んで襲ってくるような作品ではなく、まともだった。ジャウム・コレット=セラ監督の「フライト・ゲーム」や「トレイン・ミッション」は、凝った設定の割にすっきり謎を回収しないという不満を感じていたが、本作はシンプルでよかった。オープニングで少年がカメラを回収するシーンがあるので、主人公は最後助からないのかもしれない、というミスリードがあるのもよかった。ただ、鯨の肉もあって三人も人を襲って満腹なはずなのに恨みでもあるかのように鮫が主人公を襲い続ける理由が描けていない(一応、主人公の血が海に落ちることは描いているのだが)のと、終盤で登場するクラゲの群れが唐突で、しかも鮫が避けるほどの猛毒があるはずなのに主人公は腕を刺されてもノーダメージというのが、映画の主人公無敵ルールを安易に使いすぎ。その程度のことに無敵ルールを使うぐらいだったらナンシーが知恵を使ってクラゲを避ける、あるいは始めからクラゲは登場させない展開の方がよかった。
そして邦題。原題は「The Shallows」。浅瀬という意味で、ふつうに「ザ・シャロー」でも何となく怖そうだし、いいと思うんだが、何で月9ドラマみたいなタイトルにしたのかよく分からないのだった。
とまあ、ツッコんではみたものの、全体的にはシンプルな状況設定の中にいろいろなアイディアを盛り込んで状況が次々変わり、飽きさせない娯楽作品だった。

【5段階評価】4

|

« (2168) フォックスキャッチャー | トップページ | (2170) ペイルライダー »

映画・テレビ」カテゴリの記事

評価4の映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« (2168) フォックスキャッチャー | トップページ | (2170) ペイルライダー »