(2167) モンスターズ/新種襲来
【監督】トム・グリーン
【出演】サム・キーリー、ジョニー・ハリス、ジョー・デンプシー、パーカー・ソーヤーズ、カイル・ソーラー
【制作】2014年、イギリス
地球外生命体が繁殖する中東でモンスターと武装勢力相手に戦う兵士の心理を描いた作品。「モンスターズ/地球外生命体」の続編。
デトロイトでの怠惰な生活から抜け出そうと軍に入ったマイケル・パークス(サム・キーリー)は、地元仲間のフランキー(ジョー・デンプシー)、ショーン・ウィリアムズ(パーカー・ソーヤーズ)、カール・インケラール(カイル・ソーラー)らとともに中東に配属される。彼らの部隊は表向きはモンスターの排除のために活動していたが、実際には空爆で民間人を巻き込む米軍に恨みを持つ武装集団との戦闘も行っていた。パークスは味方兵士の救出作戦を命じられ、ノア・フレイター二等軍曹(ジョニー・ハリス)らとともに現地に向かうが、途中で武装勢力に攻撃され、仲間はフレイター以外死んでしまう。パニック状態のパークスをフレイターが奮起し、二人は目的地に向かう。
しかし、アメリカにいる家族との絆が弱まっていることを感じていたフレイターは、家族を守るために戦っているという信念がゆらいでいく。苦労の末、たどり着いた救出先で米軍兵は全員死んでいた。フレイターは半狂乱となり、地元民に銃を突きつけて、なぜやつらは死んでいる、俺はなぜここにいる、と叫び、地元民を撃ち殺してしまう。パークスはやむなくフレイターを撃つ。街のかなたの砂漠では巨大な地球外生命体が次々と産まれていた。救出に来たヘリの中でパークスもまた激しい叫び声を上げるのだった。
前作もモンスターとの戦いというよりはヒューマンドラマ風だったが、本作もモンスターが場面設定や環境の一部のような扱いになっている。無差別爆撃を行う米軍と、それに対抗する武装勢力。どちらにも正義があり、どちらにも正義がない争いの中、そこにこれまた善でも悪でもないモンスターが加わり、兵士達が戦う意義を見失っていくという様子を描いているのだが、そうした戦争へのアンチテーゼを描くために、モンスターがいるという世界観がうまく使われているとはどうしても思えない。人間同士の戦いがエイリアンとの戦いに変わっていく「プレデター」のような斬新さや娯楽性を感じられるわけでもなく、結局何が言いたかったの、という感じでヒューマンドラマとしてのメッセージ性も弱い。特撮はよくできているし中東の情景もよく描写されているのだが、人に勧めたくなるような作品ではなかった。
【5段階評価】2
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