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2020年9月14日 (月)

(2175) ポセイドン・アドベンチャー

【監督】ロナルド・ニーム
【出演】ジーン・ハックマン、アーネスト・ボーグナイン、レッド・バトンズ、キャロル・リンレイ、ステラ・スティーブンス
【制作】1972年、アメリカ

大津波で転覆した客船からの脱出を目指す人々の死闘を描いた作品。

豪華客船ポセイドン号が嵐と津波によって転覆。船は天地がひっくり返ってしまう。パーティ会場で新年を祝っていた人々は床から天井に落下し、何人かが命を落とす。勇敢な牧師スコット(ジーン・ハックマン)は、その場にとどまるよう伝えるパーサーを無視して、船底を目指すため、海上にあった巨大なクリスマスツリーを上部に渡して人々を登らせる。しかし、多くの人はパーサーとともに会場に残る選択をしたため、スコットは説得を諦め、自らもクリスマスツリーを登る。すると、船が小爆発を起こして海水が会場に浸入し、パーサーとともに残っていた大勢の人達を襲う。人々は慌ててクリスマスツリーに群がるが、「蜘蛛の糸」のごとく、クリスマスツリーは倒れてしまう。スコットはやむなくその場を後にする。
スコットと同様に残ったのは、足に怪我をしたエイカーズ(ロディ・マクドウォール)、船に詳しい少年ロビン(エリック・シーア)とその姉スーザン(パメラ・スー・マーティン)、老刑事マイク・ロゴ(アーネスト・ボーグナイン)と妻のリンダ(ステラ・スティーブンス)、孫に会う予定のローゼン夫妻の夫マニー(ジャック・アルバートソン)とベル(シェリー・ウィンタース)、雑貨店主を務めてきた独身中年男性ジェームズ・マーティン(レッド・バトンズ)、歌手のノニー・パリー(キャロル・リンレイ)の9名だけ。ロビンが船底のプロペラ室は鉄板が2.5センチしかないと言い、スコットはそこを目指すことにする。スコット達は焼けた調理室を抜けて通路に出ると、通気口を登って2階下(現状では上)を目指すが、足を怪我したエイカーズが落下し、命を落とす。たどり着いた場所から、船首に向かって進む船医の一団と遭遇。スコットは機関室を抜けて船底を目指すべきだと主張するが、船医達は機関室は爆発したと告げ、無視して先に進んでしまう。スコットとマイクは口論となるが、スコットが何とか機関室にたどり着くルートを発見。しかし、さらに海水が浸入し、ルートの途中が浸水してしまう。スコットが体にロープを巻き付けて浸水箇所に潜り、ルートを確保しようとするが、途中で障害物に体を挟まれてしまう。若い頃に潜水が得意だったベルが救出に向かい、動けなくなっていたスコットを救い出して機関室にたどり着くが、ベルは心臓発作を起こし、命を落としてしまう。スコットは勇敢なベルの命を奪う運命を嘆き、神を呪う。何とか浸水箇所を通り抜けた残りの人々は、プロペラ室を目指し、不安定な足場を登っていくが、途中で爆発による振動が起き、リンダが火の海に落下して絶命。ロゴはスコットに罵りの言葉を浴びせる。スコットは黙ってそれを聞くしかなかった。振動の影響でプロペラ室に向かう経路に蒸気が噴き出してしまう。ここまで勇敢に困難に立ち向かってきたスコットは、ついに神への怒りを露わにし、これ以上の犠牲を望むなら俺を連れて行け、と叫びながら蒸気の噴き出すバルブに飛び移ると、自分の体重をかけてバルブを閉め、水蒸気を止めると、残りの人々を頼むとロゴに言い残し、自らは炎が燃えさかる中に落下してしまう。ジェームズはロゴを奮起し、妻を失って茫然自失としていたロゴは立ち上がり、プロペラ室への扉を開ける。中に入った6人は、外から音が聞こえてくるのを確認。船底をパイプで叩き、音を出すと、それに答えるように外からも音が聞こえてきた。やがてバーナーの炎が船底を貫き始める。救出された6人は、ヘリに乗り込む。ヘリは6人を乗せて船底から飛び立つのだった。

なんだか神話の世界のファンタジー冒険もののようなタイトルだが、パニック映画の代表作。オープニングからいかにも模型の客船が何度も現れ、「せめて全景ぐらい本物使えなかったのかよ」という気はしたのだが、船内シーンになってからの迫力は相当なもの。「タイタニック」と違ってフィクションではあるのだが、次々と訪れる危機や、それに飲み込まれて人々が命を落とす状況が真に迫っていて、手に汗握る展開に目が離せない。船員の指示を無視して船底を目指す牧師の蛮勇ぶりに、何の根拠があるのか、と共感したくない気持ちも序盤は沸くのだが、自らの信念のもと人々を導き、困難を乗り越え、最後は自らを犠牲にして人々を解放するという展開は、何やら宗教の教祖のようでもあり、なにやら厳かな気持ちにすらなる。スコットといがみ合っていたロゴが、最後の最後にいかにも悔しそうな顔をするのだが、それはおそらく、焼け死んだリンダではなく、後一歩の所まで来ていたスコットの死に対するものだっただろう。
老夫婦の一人がむかし潜水が得意だったり、主人公を救ってから命を落としたり、太もももあらわな若い女性二人が最後まで生き残ったりと、フィクションならではの展開もあったりはするのだが、不朽の名作の一つであることは間違いない。

【5段階評価】5

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