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2020年8月 8日 (土)

(2138) フライト・ゲーム

【監督】ジャウム・コレット=セラ
【出演】リーアム・ニーソン、ジュリアン・ムーア、ミシェル・ドッカリー、ネイト・パーカー、スクート・マクネイリー
【制作】2014年、アメリカ、フランス

航空機で起きる連続殺人に巻き込まれる航空保安官の活躍を描いたアクションサスペンス作品。

航空保安官のビル・マークス(リーアム・ニーソン)は乗客として国際線の飛行機に乗り込むが、彼の業務用の携帯端末に、20分以内に1億5,000万ドルを指定口座に振り込まないと乗客を殺すというメッセージが入る。ビルは隣に座っていた女性、ジェン(ジュリアン・ムーア)に協力を要請し、携帯を操作している人物を探そうとする。もう一人の保安官ジャック・ハモンド(アンソン・マウント)が怪しげな動きでトイレに入ろうとしたため、ビルがトイレに押し入ると、ジャックはビルに銃を向けてくる。ビルはジャックと格闘の末、首を折って彼を殺害する。ジャックの荷物から覚醒剤が見つかる。続いてパイロットが毒殺される。ビルは、ビジネス客の一人、ザック・ホワイト(ネイト・パーカー)が、メールの送信端末にウィルスを送り込むことでメールを受信したときにマナーモードが解除され音を鳴らすことができるという話を聞き、彼にその作業を依頼。音が鳴った携帯を持っていた男を問い詰めるが、男は自分の持ち物ではないと主張すると、突如苦しみだし、パイロットと同じように泡を吹いて死んでしまう。
機内に流れるニュースでは、ビルが元警官だったが精神的な疾患で退職しており、ハイジャックをしているということが報道され、乗客に不安が広がる。ジャックの覚醒剤のパックには爆弾が仕込まれていた。ビルは、飛行機の高度を8,000フィートまで下げ、飛行機の後部で爆発を起こして被害を最小限に抑える手段に出る。ビルは、乗客の一人が機内を撮影した動画から、ビルが怪しいとにらんで拘束したトム・ボーウェン(スクート・マクネイリー)が、機内を移動する際、三人目の被害者の胸元にビルにメッセージを送った携帯を偲ばせていることを発見。と同時に、トムが乗客の一人に銃を突きつけて正体を現す。彼は、過去のハイジャック事故で父親を亡くしており、アメリカの航空保安の甘さを世の中に知らしめるため、この事件を起こしていた。ザック・ホワイトは共犯者だったが、トムが自らの死を覚悟していたのに対して、ザックはそうではなかったため、トムは生き残るために時限爆弾を解除しようとしたザックを銃で撃つ。ビルは急降下を始めた航空機の混乱の中でトムを射殺。副操縦士はバック段によって後部が吹き飛んだ機体を何とか着陸させ、事件は無事に解決するのだった。

推理ドラマの様相を示しつつ、犯人は誰でもあり得るという、アクション主体の内容。主人公が絶望的な状況に追い込まれながらも、乗客は基本的に協力的だったり、飛行機のシーンもCG感が見え見えで、主人公に気づかれないようにメールを打ったからくり、片腕を主人公に拘束された状態のトムがどうやって他の乗客の内ポケットに携帯を忍ばせたかの説明に納得感がなく、盛り上がりとしては今ひとつだった。同じジャウム・コレット=セラ監督、リーアム・ニーソン主演のコンビの「トレイン・ミッション」も、魅力的で壮大な謎を提示しておきながら、謎解きが大味で今ひとつだったのだが、本作はそれよりはましではあったものの、概して似た印象の作品だった。

【5段階評価】3

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