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2020年7月 9日 (木)

(2113) スポットライト 世紀のスクープ

【監督】トム・マッカーシー
【出演】マイケル・キートン、マーク・ラファロ、リーブ・シュレイバー、レイチェル・マクアダムス
【制作】2015年、アメリカ

現実の事件をもとにした作品で、児童に対する神父の性的虐待の隠蔽事件を追う新聞記者たちの奮闘ぶりを描いている。第88回アカデミー賞作品賞受賞作品。

ボストンの地方紙、ボストン・グローブは、新編集長としてマーティ・バロン(リーブ・シュレイバー)を迎える。彼は物静かな男だったが、過去の神父による性的虐待事件が軽く扱われていることを知り、深掘りするよう部下に指示。地域で慕われる神父を敵に回す行為に、記者達はひるみながらも教会の圧力や地元弁護士の非協力的な態度に屈せず、果敢な取材を敢行。ついに彼らは、教会が性的虐待の事実を隠匿していたという告発記事を掲載。編集部には虐待の過去を伝える電話が鳴り続け、スクープは大成功となる。世界各国で多くの神父が性的虐待をしていた事実が明らかとなるのだった。

キリスト教会を敵に回すテーマは衝撃的であり、この作品に作品賞を与えた映画芸術科学アカデミーの勇気も並々ならぬものを感じる。被害者の性的虐待の告白内容は具体的で強烈。一方で、教会側の人物を典型的な悪者として描いたり、記者達を非の打ち所のない英雄として描いたり、といったことはなく、抑制の効いた描き方をしている。この手の作品だと、事実を伏せようとする協会側がことさらに悪人顔をしたり、記者達が命を奪われるような危険な目に遭って、それに負けずに立ち向かったり、事件を明るみに出した記者たちが抱き合って泣いて喜んだり、といった脚色がなされがちだが、そういう手法をとらずに淡々と描くことで、記者達が粘り強く事実を掴んでいく姿に、迫真性と後から響く感動を与えることに成功している。

【5段階評価】4

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