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2020年7月11日 (土)

(2115) 特捜部Q キジ殺し

【監督】ミケル・ノルガード
【出演】ニコライ・リー・コス、ファレス・ファレス、ダニカ・クルチッチ、ピルウ・アスベック、サラ・ソフィー・ボウスニーナ
【制作】2014年、デンマーク、ドイツ、スウェーデン

未解決事件を追う刑事が、解決済みとなった殺人事件の再捜査に挑む。「特捜部Q 檻の中の女」の続編。

コペンハーゲン警察署で未解決事件を扱う「特捜部Q」に所属するカール(ニコライ・リー・コス)は、見知らぬ老人から解決済みの事件の再捜査を懇願される。カールは無視するが、その老人は浴槽で自殺。老人はヤーアンスンという元警部で、20年前、彼の息子トーマスと娘マリーが通っていた寄宿学校で、娘がレイプされ殺害、息子も同時に同じ部屋で殺されていた。カールは相棒のアサド(ファレス・ファレス)と新任の秘書ローセ(ヨハン・ルイズ・シュミット)とともに事件を再捜査する。レイプ殺人の犯人ビャーネは、罪の重さの割になぜか3年で出所していた。彼を担当したクルム弁護士は金持ちしか相手にしないはずなのに、唯一、貧乏なビャーネだけが例外だった。
ヤーアンスンの集めた資料には、当時の寄宿学校の女生徒キアステン(サラ・ソフィー・ボウスニーナ)の写真があった。カールは当時の通報電話から、彼女が殺人事件の通報者であることを知る。キアステン、通称キミーは寄宿学校時代、金持ちの男子生徒ディトリウ(マルコ・リソー)と付き合っていた。彼らは大麻や酒をやって、ビャーネやウルレクとつるんでいた。ホテル経営者として出世したディトリウ(ピルウ・アスベック)はウルレク(ダビド・デンシック)との交遊を続けており、ディトリウは妻の浮気相手を調べ上げ、ウルレクと一緒に浮気相手に殴るケルの暴行を加えるという行為をする間柄だった。カールはキミーを追うが、ディトリウもまた、オールベク(ピーター・クリストファーセン)という男を使ってキミーを探していた。オールベクはキミーを発見して殺害しようとするが、キミーは反撃して脱走。カールとアサドは、知り合いの家に隠れていたキミーを発見するが、キミーはカールを鉄パイプで殴りつけ、逃げてしまう。
キミーは愛するディトリウのために、ディトリウが学校から追い出したいという物理の先生に対してレイプ騒動を起こすほどであった。キミーはやがて、ディトリウの子を身ごもるが、それを聞いたディトリウはキミーの腹に触れることもせず、ヤーアンソンの娘マリーのレイプにキミーを誘う。ディトリウ、ウルレク、ビャーネ、キミーは、覆面姿でマリーとトーマスの部屋に押し入り、マリーをレイプしようとするが、トーマスがウルレクの覆面を取ってしまったため、ウルレクはトーマスを刺し殺し、耐えられなくなったキミーが部屋を飛び出して通報電話を入れたものの、ディトリウに見つかってしまったのだった。キミーはディトリウらを見限るが、ディトリウはキミーの部屋に侵入して腹を殴り、キミーを流産させてしまったのだった。キミーは死産した子をミイラ状態にしたまま持ち歩いていた。
ディトリウが自分を殺そうとしていることを知ったキミーは、ディトリウの屋敷に侵入するが、警察に逮捕される。カールは、キミーの供述によりディトリウを追い詰められると確信するが、キミーはディトリウに醜悪な脅迫文を送り続けていたことが判明し、キミーを被害者としてディトリウを告発するのは困難となる。カールはアサドを連れてウルレクの家に侵入し、事件の証拠を掴もうとするが、門番に麻酔銃を撃たれ、捕らえられてしまう。そこに、脱走したキミーが現れ、門番を撲殺すると、やってきたディトリウを捕らえ、ガソリンをかける。カールとアサドはライフルを撃ってくるウルレクを射殺し、キミーのもとに向かうが、キミーはディトリウに火を放ち、自らも焼死する。20年前の事件は解決し、カールは忙しさのあまり忘れてしまった息子との食事の約束を果たすため、息子の部屋をノックするのだった。

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のスタッフが映画化という触れ込み。作品は極めてハードで、レイプシーンや殺害シーンは真に迫る。丁寧に捜査の過程が描かれており、じっくりと鑑賞できる素晴らしい作品だった。「クリムゾン・リバー」とも煮た雰囲気を持つ。「あるいは裏切りという名の犬」なんかもそうだったが、欧州の非英語圏の刑事物には、渋くて見応えのある当たり作品がある。
ただ、「特捜部Q」というタイトルが、なんだか「探偵学園Q」みたいなコミカルな響きがあって今ひとつかっこよくないのがもったいないのだった。

【5段階評価】5

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