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2020年5月19日 (火)

(2071) 今夜、ロマンス劇場で

【監督】武内英樹
【出演】坂口健太郎、綾瀬はるか、加藤剛、本田翼、中尾明慶、柄本明、北村一輝、石橋杏奈
【制作】2018年、日本

映画から抜け出た女性と映画製作会社の助監督の恋を描いた恋愛作品。

牧野(加藤剛)という老人が、入院している病院で、看護師の吉川天音(石橋杏奈)にせがまれて、映画の脚本の内容を話して聞かせる。
映画製作会社で助監督をしている牧野健司(坂口健太郎)は、本多正(柄本明)が館主の映画館で、「お転婆姫と三獣士」という古い作品を見つけ、登場人物のお姫様、美雪(綾瀬はるか)に恋をする。フィルムが奇特な蒐集家の手に渡るというので、健司は営業後の劇場で一人、最後の上映を目に焼き付けていると、停電が起き、暗い館内に美雪が現れる。健司は白黒の状態の彼女を家に連れ帰る。翌日、健司は美雪の要求に応えて彼女を撮影所に連れて行く。美雪は健司を「しもべ」呼ばわりしてこき使うが、健司は美雪に恋に落ちる。しかし、美雪は、人のぬくもりに振れると消えてしまうという宿命を背負っていた。美雪は、自分が健司を幸せにすることはできないと悟り、健司に思いを寄せる成瀬塔子(本田翼)に健司のそばにいるよう頼むが、健司は美雪を選ぶ。美雪は健司に、最後に抱きしめてと頼む。
牧野の話はそこで終わり、続きは書いていないのだ、と告げるが、天音は続きをせがみ、見舞客が来たので病室を去る。見舞いに来たのは、昔と変わらぬ姿の美雪だった。病室の老人は、老いた健司本人だった。健司は、美雪に抱擁を乞われたとき、美雪を抱くことを拒み、これまでずっと美雪と暮らしてきた。健司の余命がわずかだと知った美雪は、ベッドに横たわる健司に触れる。健司も老いた手で美雪に触れ、目を閉じたまま微笑む。美雪の姿はゆっくりと消滅する。健司の病室に入った天音は、健司が書ききった脚本を手に取る。そのエンディングで、健司は美雪のいた映画の世界に入り、美雪に赤いバラを差し出す。それに美雪が触れた途端、白黒の映画の世界に鮮やかな色彩が広がる。大勢が祝福する中、健司と美雪は口づけを交わすのだった。

見始めてしばらくは、映画の登場人物に恋をして思い悩む、というアイドルファンみたいな状況設定に加え、触れたら消えるという、これまた制作側のご都合主義的な、コロチキのネタかよ、という必然性の感じられない条件設定で、こんな話どうにでもなるだろうという感じだったのだが、後半のたたみかけでぐっと評価が上がった。序盤に天音が「見舞いに来た孫が、おじいちゃんが転んでも手すら出さない」と話す伏線が、こう回収されるのか、というのも心地よかった。死後に結ばれ周囲に祝福されるというエンディングは「タイタニック」ぽいが心温まるシーンだった。

【5段階評価】3

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