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2020年5月21日 (木)

(2072) コーヒーが冷めないうちに

【監督】塚原あゆ子
【出演】有村架純、伊藤健太郎、石田ゆり子、深水元基、波瑠、吉田羊、薬師丸ひろ子、松重豊、林遣都
【制作】2018年、日本

過去に戻ることのできる喫茶店で起きる人間ドラマを描いた作品。

喫茶店「フニクリフニクラ」には、過去に戻ることのできる席があり、恋人と喧嘩別れした女性(波瑠)が、恋人(林遣都)に言いたいことを言うために過去に戻る。過去に戻るには、喫茶店のウェイトレスである時田家の娘がコーヒーを入れる必要があり、その役目は時田数(有村架純)が負っていた。過去に戻った場合は入れたコーヒーが冷める前に飲み干さなければならず、過去に戻っても起きた出来事は変えられない。女性は過去に戻って恋人と対話し、現実を変えるのではなく未来の自分の行動を変えることができるようになる。認知症の妻(薬師丸ひろ子)に会いに行く夫(松重豊)や、交通事故で亡くなった妹(松本若菜)に会いに行く姉(吉田羊)も、それぞれ新しい未来を歩き始める。
過去に戻る席は決まっており、そこにはいつもある女性(石田ゆり子)が座っていた。他の人は、彼女がトイレに立っている間に席に座る必要があった。彼女はコーヒーが冷めないうちに飲み干すことができず、過去から帰ってこれなくなった「幽霊」で、その女性は数の母、要だった。数は母親にコーヒーを入れてあげたことを後悔しており、なぜ母親が戻ってこず自分を置いてけぼりにしたのか、過去に戻って尋ねたいと考えていた。しかし、自分でコーヒーを入れても過去に戻ることはできなかった。数の恋人となった新谷亮介(伊藤健太郎)は、数が身ごもったことを知り、ある作戦を企てる。それは成長した数と亮介の間の娘が成長したときに過去に戻らせ、母親である数にコーヒーを入れさせるという世代を超えた作戦だった。この作戦は成功し、数は未来からやってきたまだ見ぬお腹の中の子ども、未来(みき)(山田望叶)にコーヒーを入れてもらい、過去に戻る。母親の要は、自分が病弱で死期が迫っていることを知り、自分が死んでも娘がちゃんとやっていけているかを確認するために、過去ではなく未来に行っていたのだ。そこで会った娘(高松咲希)に帰らないでとせがまれ、帰ることができなくなっていたのだ。その場に立ち会った数は、慌てて要にコーヒーを飲ませようとするが、コーヒーはもう冷めていた。要に会えた数は過去に戻ることを拒むが、要は数にコーヒーを飲ませる。数は泣きながらコーヒーを飲み干し、現在に帰っていく。数は自分を見守り続けていた、物言わぬ要に感謝し、亮介に感謝の言葉と愛の言葉を伝えるのだった。

かなり強引な条件設定で群像劇風の展開に、あまり期待せずに観ていたが、主人公と母親との話がクローズアップされ、真相が明らかになるところはミステリとして成立しており、いい作品だった。タイムリープものは、細かい矛盾を指摘し出すと切りがないので、あまり言わないでおくが、そこを気にしなければ、人の哀しい側面を描きながらもまずまずハッピーエンドで、心温まる作品だった。

【5段階評価】3

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