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2020年3月20日 (金)

(2036) バルカン超特急

【監督】アルフレッド・ヒッチコック
【出演】マーガレット・ロックウッド、マイケル・レッドグレイブ、ポール・ルーカス、メイ・ウィッティ
【制作】1938年、イギリス

特急列車内で消失した女性の謎を追う若い男女の奮闘を描いたサスペンス。

序盤はコメディタッチに進む。とある雪国パンドリカで列車が雪崩で泊まり、複数の客がホテルに足止めを食らう。翌朝、電車が出発し、イギリスで挙式予定のアイリス・ヘンダーソン(マーガレット・ロックウッド)は、建物の上から落ちてきた荷物が頭に当たり、ホテルで隣の部屋同市だった年老いた女性フロイ(メイ・ウィッティ)に手当てされながら列車に乗り込む。二人は食堂車に行き、女性は窓に名前を書いて自己紹介する。コンパートメントに戻って一眠りしたアイリスは、フロイがいないことに気づき、同室の乗客や食堂車のスタッフに所在を尋ねるが、そんな女性は知らない、あなたは一人だった、と言われる。アイリスはホテルで知り合ったギルバート(マイケル・レッドグレイブ)の協力を得てフロイを探す。実は彼女は諜報員で、パンドリカのスパイ、ハーツ医師(ポール・ルーカス)らに拉致されそうになっていたのだった。ハーツは、途中の駅で乗ってきた包帯でぐるぐる巻きの患者とフロイを入れ替え、フロイを連れ去ろうとするが、ギルバートとアイリスはそれに気づき、フロイを救出。運び出した患者がフロイではないことに気づいたギルバートは、列車を本線から支線に引き込んで停車させ、待っていた兵士を使ってフロイを捕らえようとするが、乗客は銃で応戦。フロイは反対側の窓から逃走。乗客達は協力して列車をバックさせ、何とかイギリスに着く。
ギルバートとアイリスは、フロイに託された暗号を外務省に伝えに行き、無事に逃げ切ったフロイと再会するのだった。

乗っていたはずの人物を周りの誰もが否定し、最初からそんな人はいなかったと言われるという展開は「フライトプラン」と同じ。窓ガラスに書いた指の跡がきっかけで、主人公がその存在を確信するところも一致している。ただし、それ以外の展開はかなり違う。
本作は、序盤でホテルの音楽家が殺された理由がよく分からないし、フロイがどのように患者と入れ替わったのか、という真相もろくに描かれていない。とにかくなんだかいろいろ協力者がいたのでできました、という程度の描写。序盤に強烈な謎の提示もなく、最初は「これはただのコメディ作品なのか」と思ってしまうほど。イギリス紳士がメイドの部屋に泊まらせられる展開は、本筋に何の関係もないし、婚約者が来ない理由も分からない。極めつけは、相当失礼な出会い方(ギルバートはホテルでアイリスの上の部屋に泊まっており、部屋の中で笛を吹いて3人にダンスをさせていた。その騒音にたまりかねたアイリスがホテルに苦情を言いギルバートを部屋から追い出させると、ギルバートはアイリスの部屋に勝手にあがり込み、ここで寝ると言い出す。仕方なく部屋に戻ることを許したアイリスが「あなたみたいなゲスな人は初めてだ」と言うと、彼は「君こそ」と言い返したのだった)をしたアイリスとギルバートが結ばれるという安直な恋物語。とても共感できない代物だった。

【5段階評価】3

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