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2020年3月

2020年3月31日 (火)

(2041) ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~

【監督】八鍬新之介
【出演】水田わさび(声)、大原めぐみ(声)、小林ゆう(声)、夏目三久(声)
【制作】2014年、日本

劇場版ドラえもん第34作。「ドラえもん のび太の大魔境」のリメイク作品。

アフリカに謎の巨神像があることを発見したドラえもん(水田わさび)とのび太(大原めぐみ)は、拾った子犬ペコや仲間とともに探険に向かう。実はペコは巨神像のあるバウワンコ王国のクンタック王子(小林ゆう)で、王国は、猿から進化した人間とは別の、犬から進化した人類の国だった。クンタックは、悪者の家臣ダブランダー(飯塚昭三)に、国王殺しの濡れ衣を着せられて国を追い出されていた。ドラえもんたちは彼に協力してダブランダーをやっつけ、自分たちの町に戻る。

本作ではジャイアン(木村昴)が仲間をトラブルに巻き込んだ責任を感じてクンタックの戦いに協力することを決心し、ドラえもんもそこに加わるという友情が描かれていて、結構胸が熱くなる。ひみつ道具も楽しく、未来から自分たちが助けにやってくるというタイムマシンの設定を使った設定も盛り上がりに効いていた。

【5段階評価】3

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2020年3月29日 (日)

(2040) GANTZ:O

【監督】川村泰
【出演】小野大輔(声)、早見沙織(声)、M・A・O(声)、郭智博(声)、ケンドーコバヤシ(声)
【制作】2016年、日本

奥浩哉の漫画が原作の3DCGアニメ作品。大阪での主人公達と凶悪な敵との戦いが描かれている。

弟と二人暮らしの高校生、加藤勝(小野大輔)は、ある日、通り魔に襲われた人を助けようとして通り魔になすすべなく殺されてしまう。ところが彼は死の瞬間、謎の部屋に転送される。そこには巨乳アイドルのレイカ(早見沙織)、中学生の西(郭智博)、中年男性の鈴木良一(池田秀一)がおり、勝は彼らと大阪に転送され、ぬらりひょんと戦うことになる。そこには妖怪の姿をした魔物が徘徊していた。戦い慣れした西が敵を倒すが、多くの敵に彼らは翻弄される。そこに大阪から転送されてきた部隊が現れ、次々と大物を倒していくが、ボスは次々と変化を遂げ、大阪で何度も戦いをくぐり抜けてきた室谷信雄(レイザーラモンRG)や島木譲二(レイザーラモンHG)、岡八郎(ケンドーコバヤシ)らも殺されていく。勝は、レイカと大阪組の杏(M・A・O)の協力のもと、敵を倒す。生き残ってもとの部屋に転送された勝は100点を取り、報酬として殺された杏を復活させると、弟の待つ家に帰るのだった。

敵との壮絶な戦いを描いたCGの迫力が作品の見所。CGアニメでPG12指定だけのことはあった。ストーリーとしては、これでもかというほど強くなり、とても倒せそうもない怪物を倒すという単純な話だが、映像の迫力が素直に楽しい作品。本当に好きな人が作っているんだろうなあと感じた。実写版を観たときにはあまり感じなかったが、原作漫画を読み返したくなった。

【5段階評価】4

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2020年3月28日 (土)

(2039) カウボーイ&エイリアン ロング・バージョン

【監督】ジョン・ファブロー
【出演】ダニエル・クレイグ、ハリソン・フォード、オリビア・ワイルド、サム・ロックウェル
【制作】2011年、アメリカ

西部開拓時代の地球にやってきたエイリアンとカウボーイ達との死闘を描いた作品。

ある男(ダニエル・クレイグ)が、見覚えのない頑丈な腕輪をつけた状態で、一人荒野で目覚める。男は盗賊団のボス、ジェイク・ロネガンだったが彼にその記憶はない。地域の実力者ウッドロー・ダラーハイド(ハリソン・フォード)は、粗暴な振る舞いで捕まった息子(ポール・ダノ)を取り返そうと街に戻るが、そこに謎の飛行物体が現れ、街を破壊し、機体からロープのようなものを飛ばして人々を捕らえて連れ去る。するとジェイクの腕輪が反応。武器だと直感したジェイクはそれを使って飛行物体を撃ち落とす。街からは人を襲って負傷した生物が逃げ去る。
連れ去られた人々を救い出すため、ウッドローとジェイクは手を組み、街の人々とともに逃げた生物の足跡を追う。彼らは再び飛行物体の襲撃に遭う。ジェイクと行動を共にしていた女性エラ(オリビア・ワイルド)が生物に襲われて負傷し、息を引き取る。ところが彼女の遺体を火にくべると、彼女は炎の中から蘇る。彼女は別の星から来た存在だった。インディアンを介して、彼女は顛末を説明する。飛行物体の生物は金(きん)を目的に地球に来ており、人間の弱点を探るために人々を連れ去っていた。やがて大群でやってきて人間を滅ぼすだろう、我々の星も住む場所を失った、力を合わせて宇宙人を倒すべきだ、とエラは説明する。インディアンの儀式により、ジェイクは記憶を取り戻す。彼は妻とともに宇宙船に連れ込まれ、妻は殺されていた。彼は宇宙人が外した腕輪をとっさに奪って反撃し、宇宙船から逃げたところで記憶を失っていたのだった。
ウッドローらとインディアンは手を組み、ジェイクはかつての盗賊仲間を引き入れる。彼らは宇宙船の場所にたどり着くと、宇宙人との死闘の末、捕らわれた人々を救い出す。エラは単身で宇宙船の心臓部に入り込み、宇宙船を破壊。街に平和が戻るのだった。

絵に描いたようないがみ合いをしていた人同士が手を取り合って、凶悪で無慈悲な共通の敵を倒すという、ただただ痛快な作品。タイトルがしょぼいので、どうかと思ったが、俳優は本格的で面白かった。ただまあ、ジェームズ・ボンドとインディ・ジョーンズが登場している割には、トンデモ映画だったと言えるだろう。
まず、地球に宇宙船で飛んでくるほどの高度な技術を持ったエイリアンが、言語も持たないようなただただ凶悪で野蛮な宇宙人という設定が、ご都合主義の最たるもの。人体を粉砕するレーザー銃のようなものを持っていながら、肉弾戦で戦って返り討ちに遭ったり子どもの扱うナイフで一撃死したり、そもそも防護服も着ている様子もなく素っ裸で戦ってるし。そして問答無用に人を殺していながら、さらった人は生かしてお置いておく理由もよく分からない。そして、宇宙人の一撃で即死する仲間が続出する中、ジェイクとウッドローには弾も当たらなければ敵が即死させることもないというのもお約束の通り。そういう点でのひねりは全くない作品だった。

【5段階評価】4

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2020年3月26日 (木)

(2038) ウォッチメン

【監督】ザック・スナイダー
【出演】パトリック・ウィルソン、ビリー・クラダップ、マリン・アッカーマン、マシュー・グッド
【制作】2009年、アメリカ

正義のヒーロー殺害の謎を追うダークファンタジー。アメコミヒーローものだが、「アベンジャーズ」シリーズに比べると陰湿で残酷なシーンも多く、R15+指定されている。

第二次世界大戦前、マスクをかぶって悪者を退治してきたヒーローたちが結成した「ミニッツメン」が「ウォッチメン」として生まれ変わるが、そのうちの一人、コメディアン(ジェフリー・ディーン・モーガン)が何者かに殺害される。ヒーローの一人、ロールシャッハ(ジャッキー・アール・ヘイリー)が事件の謎を追うが、彼自身、殺人の疑いをかけられ、刑務所行きとなる。時間を超越する能力を持つDr.マンハッタン(ビリー・クラダップ)は、周囲の人間が癌で死んでいるとマスコミに指摘され、地球に対する愛情を失い、恋人のシルク・スペクターII(マリン・アッカーマン)を捨てて火星に逃げる。シルク・スペクターIIはナイトオウルII世(パトリック・ウィルソン)とともに、正義のヒーローとしての活動を再開し、ロールシャッハを刑務所から連れ出す。そこにDr.マンハッタンが現れ、シルク・スペクターIIを火星に連れて行く。ナイトオウルII世とロールシャッハは、黒幕がウォッチメンの一員オジマンディアス(マシュー・グッド)であることに気づき、彼のいる南極の拠点に向かう。オジマンディアスは、自分がコメディアンを殺害し、Dr.マンハッタンを火星に追い込んだと二人に告白。二人はオジマンディアスに戦いを挑むが歯が立たない。そこに、シルク・スペクターIIの説得により、地球を救う使命感を取り戻したDr.マンハッタンが現れる。彼はオジマンディアスに圧倒するが、オジマンディアスの行動の目的は、自らの世界征服ではなかった。米ソの核戦争の危機を救うため、Dr.マンハッタンが人類共通の敵であるように見せかけようとしていたのだ。それを理解したDr.マンハッタンは、ヒーローが悪者になることを隠し続けることに耐えられないと叫ぶロールシャッハを泣く泣く抹消。しかし、ロールシャッハが捜査の過程で記してきた手記は、平和ぼけした社会で記事に困っている新聞社のもとに届くのだった。

けっこう長い見応えのある作品。あらすじでは省略してしまったが、シルク・スペクターIIの実の父親がコメディアンだったとか、いろいろなドラマが詰め込まれており、何度か観てかみしめる価値のある作品。特撮もよくできていて、銃やナイフで脚や腕を貫いたり、両腕を回転のこぎりで切断したり、東部になたを振り下ろしたり、といった残酷な映像もリアル。ただ、ヒーローものにしてはちょっと暗すぎた。

【5段階評価】4

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2020年3月24日 (火)

(2037) ジョニー・イングリッシュ

【監督】ピーター・ハウイット
【出演】ローワン・アトキンソン、ジョン・マルコビッチ、ナタリー・インブルーリア、ベン・ミラー
【制作】2003年、イギリス、フランス、アメリカ

イギリス諜報部員となったおっちょこちょいの男の活躍を描いたコメディ。「Mr.ビーン」で有名なローワン・アトキンソンが主演。

イギリス諜報機関MI-7の職員、ジョニー・イングリッシュ(ローワン・アトキンソン)は口ばかりが達者でおっちょこちょいな男。侵入する潜水艦のハッチの暗証番号の調査を担当したが、そのミスによりエージェント1号が死亡。その葬儀の会場セキュリティを担当するが、あっさり爆弾を仕掛けられて参列した諜報部員が全滅。ジョニーは部下のボフ(ベン・ミラー)とともにイギリスの王冠の警備にあたるが、何者かに盗まれてしまう。ジョニーはボフとともに王冠の行方を捜査。イギリス国王の座を狙うフランス人、パスカル・ソバージュ(ジョン・マルコビッチ)にたどり着く。彼を捜査していた女性ローナ(ナタリー・インブルーリア)とともにパスカルの城に潜入したジョニーは、パスカルがイギリス本土を巨大な刑務所にして金儲けを企もうとしている計画を知るが、潜入が見つかり捕らえられてしまう。二人はボフに助けられ、城を脱出。ジョニーはパスカルの戴冠式に乱入して大騒ぎ。騒動の中、戴冠式が進められるが、パスカルがかぶろうとしていた王冠がはずみでジョニーの頭に乗ってしまう。ジョニーはそのまま、国王のような口ぶりでパスカルを捕らえよ、と宣言。女王に感謝されたジョニーはナイトの称号を得るのだった。

うんちまみれになったり大司教のお尻を見せたり、下品なネタもあって、あまり上質のコメディとは言いがたかった。とは言え続編も作られているし、外国人はこういうのが好きなのかね。

【5段階評価】3

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2020年3月20日 (金)

(2036) バルカン超特急

【監督】アルフレッド・ヒッチコック
【出演】マーガレット・ロックウッド、マイケル・レッドグレイブ、ポール・ルーカス、メイ・ウィッティ
【制作】1938年、イギリス

特急列車内で消失した女性の謎を追う若い男女の奮闘を描いたサスペンス。

序盤はコメディタッチに進む。とある雪国パンドリカで列車が雪崩で泊まり、複数の客がホテルに足止めを食らう。翌朝、電車が出発し、イギリスで挙式予定のアイリス・ヘンダーソン(マーガレット・ロックウッド)は、建物の上から落ちてきた荷物が頭に当たり、ホテルで隣の部屋同市だった年老いた女性フロイ(メイ・ウィッティ)に手当てされながら列車に乗り込む。二人は食堂車に行き、女性は窓に名前を書いて自己紹介する。コンパートメントに戻って一眠りしたアイリスは、フロイがいないことに気づき、同室の乗客や食堂車のスタッフに所在を尋ねるが、そんな女性は知らない、あなたは一人だった、と言われる。アイリスはホテルで知り合ったギルバート(マイケル・レッドグレイブ)の協力を得てフロイを探す。実は彼女は諜報員で、パンドリカのスパイ、ハーツ医師(ポール・ルーカス)らに拉致されそうになっていたのだった。ハーツは、途中の駅で乗ってきた包帯でぐるぐる巻きの患者とフロイを入れ替え、フロイを連れ去ろうとするが、ギルバートとアイリスはそれに気づき、フロイを救出。運び出した患者がフロイではないことに気づいたギルバートは、列車を本線から支線に引き込んで停車させ、待っていた兵士を使ってフロイを捕らえようとするが、乗客は銃で応戦。フロイは反対側の窓から逃走。乗客達は協力して列車をバックさせ、何とかイギリスに着く。
ギルバートとアイリスは、フロイに託された暗号を外務省に伝えに行き、無事に逃げ切ったフロイと再会するのだった。

乗っていたはずの人物を周りの誰もが否定し、最初からそんな人はいなかったと言われるという展開は「フライトプラン」と同じ。窓ガラスに書いた指の跡がきっかけで、主人公がその存在を確信するところも一致している。ただし、それ以外の展開はかなり違う。
本作は、序盤でホテルの音楽家が殺された理由がよく分からないし、フロイがどのように患者と入れ替わったのか、という真相もろくに描かれていない。とにかくなんだかいろいろ協力者がいたのでできました、という程度の描写。序盤に強烈な謎の提示もなく、最初は「これはただのコメディ作品なのか」と思ってしまうほど。イギリス紳士がメイドの部屋に泊まらせられる展開は、本筋に何の関係もないし、婚約者が来ない理由も分からない。極めつけは、相当失礼な出会い方(ギルバートはホテルでアイリスの上の部屋に泊まっており、部屋の中で笛を吹いて3人にダンスをさせていた。その騒音にたまりかねたアイリスがホテルに苦情を言いギルバートを部屋から追い出させると、ギルバートはアイリスの部屋に勝手にあがり込み、ここで寝ると言い出す。仕方なく部屋に戻ることを許したアイリスが「あなたみたいなゲスな人は初めてだ」と言うと、彼は「君こそ」と言い返したのだった)をしたアイリスとギルバートが結ばれるという安直な恋物語。とても共感できない代物だった。

【5段階評価】3

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2020年3月19日 (木)

(2035) シンドラーのリスト

【監督】スティーブン・スピルバーグ
【出演】リーアム・ニーソン、ベン・キングズレー、レイフ・ファインズ、エンベス・デイビッツ
【制作】1993年、アメリカ

第二次世界大戦中、多くのユダヤ人をホロコーストから救った男の軌跡を追った、実話に基づく作品。第66回アカデミー賞作品賞受賞作品。

戦争の特需に乗って一儲けしようと考えたオスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)は、賃金の安いユダヤ人を雇うことを思いつき、会計士のイザック・シュターン(ベン・キングズレー)を雇って工場を運営する。ドイツ軍がユダヤ人を虐殺していく中、シンドラーは賄賂を使いながら自分の工場の従業員を収容所から取り返す。はじめは金儲けのためにやっていたシンドラーだったが、理由もなくユダヤ人を殺害する残虐なアーモン・ゲート少尉(レイフ・ファインズ)のやり方を見ている中で、ある決断を下す。それは、儲けた金で収容所のユダヤ人を買い取り、自分の工場で働かせるというものだった。シンドラーは、イザックに1,000人以上のユダヤ人リストを作らせ、工場に迎え入れる。やがて戦争は終わり、ユダヤ人は解放される。今ではシンドラーのユダヤ人と子孫は6,000人にも及ぶのだった。

問答無用に撃たれたユダヤ人が脳天から血を吹き出したり、健康状態を見るため素っ裸で走らされたり、という生々しい描写は壮絶。白黒だからなのか、男性器もはっきり映っていたりするし、女性の裸体もスピルバーグ作品とは思えないほど多い。ドキュメンタリー風の描き方をすることで、作品に強烈な迫真性を与えることに成功している。
戦争が終わり、ナチス党員として逃亡生活を余儀なくされることとなるシンドラーが、ユダヤ人の従業員たちと別れるラスト近くのシーン。シンドラーはイザックから、シンドラーの善行を説明した従業員全員の署名付きの文書とともに、工員が急ごしらえで作った指輪をプレゼントされる。それを受け取ったシンドラーは、イザックの手を取り、もっと多く救えたのに、この車を売れば10人を、このバッジで2人を救えたのに、と嘆いて嗚咽する。このシーンを見るまでは、いい映画だけど評価は4かなと考えていたのだが、ここで評価は5になった。この作品は前にも観たことがあり、一人だけ赤い服を着た少女のシーンや、若者が一列に並ばされてライフルの貫通力を試すかのように何人も殺されるシーンは印象に残っていたのだが、ラスト近くでこんな印象的なシーンがあったことを不覚にも忘れていた。3時間を超える長い作品だが、退屈さを感じさせない秀作。ただやっぱり、これほどの名作でも、ドイツ軍人はほとんどのシーンで英語を話すのだった。違う国籍同士の会話だから、とか、理由はこじつけているのだろうけれども、これだけリアリティを追求しておきながら、どうしてもひっかかるのだった。

【5段階評価】5

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2020年3月18日 (水)

(2034) 翔んで埼玉

【監督】武内英樹
【出演】GAKTO、二階堂ふみ、伊勢谷友介、ブラザートム、麻生久美子、島崎遥香、中尾彬、京本政樹
【制作】2019年、日本

魔夜峰央(まやみねお)の漫画が原作。東京に戦いを挑む埼玉県人を描いたギャグ作品。

東京に虐げられてきた埼玉が、千葉と手を組み、都知事の不正を暴く、という話。

地域差別を助長しかねないシーンは、あまり見ていて愉快ではないが、まず、このくだらない作品にGACKTが主演で出ていることが愉快。群馬県に翼竜が飛んでいたり、千葉の大スターとして市原悦子が出てきて麗(GACKT)がビビるとか、大胆なデフォルメやギャグに、思わずくすっと笑ってしまうところもちらほら。
登場人物も出身地で固めているのかと思ったら、GACKTも二階堂ふみも沖縄出身だし、千葉のリーダー役の伊勢谷友介は東京出身だったり、関係なかった。

【5段階評価】3

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2020年3月17日 (火)

(2033) それでも夜は明ける

【監督】スティーブ・マックイーン
【出演】キウェテル・イジョフォー、ルピタ・ニョンゴ、マイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチ
【制作】2013年、アメリカ、イギリス

白人に騙されて奴隷にされた男が家族との再会を果たすまでを描いた実話に基づく作品。第86回アカデミー賞作品賞受賞作品。

バイオリン演奏家のソロモン・ノーサップ(キウェテル・イジョフォー)は、愛する妻と二人の子どもを持ち、幸せに暮らしていたが、ある日、二人の白人に騙され、黒人奴隷にされてしまう。彼はプラットと名前を付けられ、材木商人のフォード(ベネディクト・カンバーバッチ)に売られる。フォードは紳士的な男だったが、ソロモンが白人の農園監督ジョン(ポール・ダノ)の恨みを買い、殺される危険が生じたことから、フォードは彼を綿花業者のエドウィン(マイケル・ファスベンダー)に売り渡す。エドウィンは残酷な男で、若い女性奴隷のパッツィ(ルピタ・ニョンゴ)を性的に虐待したり、些細なことでむち打ちにしたりした。ソロモンは生き続けるために自分の身分を隠し、奴隷として過ごしていたが、奴隷制度に反対するカナダ人の大工サミュエル・バス(ブラッド・ピット)に心を開き、自分の有人に手紙を書いてほしいと依頼。やがてソロモンの知人パーカーが保安官を伴って現れ、ソロモンの素性を確認すると、エドウィンからソロモンを取り返す。
12年ぶりに家に帰ったソロモンは、家族に謝罪するが、妻はあなたが謝る必要は何もない、と言って優しく出迎える。娘は成長し、子どもを産んでいた。ソロモンは奴隷解放の活動家となるが、彼の最期は明らかになっていないのだった。

奴隷制度の理不尽さを鮮烈に描き切った見事な作品。スティーブ・マックイーンが、原作に感銘を受けて映画化した。黒人が所有物として扱われ、自由も尊厳も奪われて、おびえて暮らすしかない時代。ソロモンは決して理不尽さに正義をもって立ち向かう英雄ではない。圧倒的な不義に飲み込まれ、逃げるきっかけを伺いつつも逃れるすべを見いだせない弱い存在だ。そこに現実味があった。
パッツィのむち打ちのシーンが圧巻。何度か背中の見えない前面から背中を打つ映像を流すが、カメラが背中を捕らえると、パッツィの背中に鞭が当たり、次々と背中が裂け、皮がめくれていく。このシーンは目を覆うほどの迫力があった。制作陣の意気込みを感じた。
奴隷制度は日本人にはあまりなじみがないが、人種差別のむごさを教えてくれる作品だった。

【5段階評価】4

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2020年3月16日 (月)

(2032) 十二人の死にたい子どもたち

【監督】堤幸彦
【出演】新田真剣佑、北村匠海、杉咲花、橋本環奈、高杉真宙、渕野右登、黒島結菜、吉川愛、竹内愛紗
【制作】2019年、日本

冲方丁の小説が原作のミステリ作品。廃病院に集まった12人の自殺志望の若者が、13人目の死の謎に迫る。

とある廃病院に12人の若者が集まる。彼らはサトシ(高杉真宙)の呼びかけで集まった安楽死願望者。ところが集まった部屋にはもう一人、ベッドの上に横たわって動かない若者(とまん)がいた。参加者全員の多数決で安楽死に向かうことがルールだったが、ケンイチ(渕野右登)が話し合いを希望。彼らは謎の13人目にゼロバンと名付け、彼の謎に迫る。
ゼロバンの横には車椅子があり、足は裸足だった。ミツエ(古川琴音)がトイレで片方を見かけた、と言い、全員で館内を探索ことにする。もう一方はエレベータで見つかった。それはノブオ(北村匠海)が密かに置いたものだった。タカヒロ(萩原利久)に「君が殺したの」と問われたノブオは素直に「うん、俺がやったんだ」と認め、詳細は集いの場で話すと言う。全員が集いの場に戻るが、ノブオは帰ってこない。ノブオは誰かに階段で突き飛ばされ、頭を打って倒れてしまったのだった。アンリ(杉咲花)が、ノブオが30分以内に戻らなければ棄権と見なそうと提案。早く安楽死を実行したいメイコ(黒島結菜)はせめて準備だけでもしようと言い、練炭自殺の準備を始める。あとは出入り口を塞ぐだけというとき、ノブオが戻ってくる。ノブオを突き落としたのはメイコだった。おそらく早く安楽死を実行したかったからだろう。両親が警察官だというシンジロウ(新田真剣佑)が推理を働かせ、ノブオには協力者がおり、それはアンリだと見抜く。アンリはノブオの帰りを待っている様子があったからだ。何者かがゼロバンを車椅子で連れてきたのを屋上で目撃した二人は、1階に戻るが、そこにはゼロバンしかいなかった。安楽死の実行の妨げにならないよう、二人はゼロバンを参加者の一人として集いの場に運び込んだのだ。そのとき、ゼロバンからむせるような声が聞こえる。ゼロバンは死んでいたのではなく、植物状態だった。運び込んだのはユキ(竹内愛紗)。ゼロバンはユキの兄だった。ユキはゼロバンの自転車の後ろに乗っていて、ふざけてマフラーを引っ張ったことがきっかけで車に轢かれた。ユキは兄を苦しみから救うため、一緒に死のうと考えたのだ。ところが参加者は、それはユキのせいではないと主張。みんなは、互いを生き続けてほしいと考えていることに気づく。シンジロウが会の中止を提案。一人、また一人と挙手をしていき、11人が手を挙げたとき、決を採っていたサトシが12人全員が賛成したと宣言。アンリとサトシを除く全員が、晴れやかな顔で廃病院を後にする。部屋に残っていたアンリは、サトシが何度もこの会を開いていることを見抜く。彼はこの会を開くのが3回目だった。前の2回も、全員一致で中止になったのだと言う。サトシはまた会を開くと言い、アンリもまた参加すると告げるのだった。

動かないゼロバンがなぜ集いの場に横たわっていたのか、という謎解きは、作品の中でしっかりと解明される。ただ、それにまつわる細かい行動の理由については、よく分からないものもあった。なぜアンリはユキの帽子を外に捨てたのか。なぜノブオは靴をエレベータの中に捨てる必要があったのか。早く安楽死を実行したいからといって、ノブオを突き落とすことに効果があったのか。なぜユキはゼロバンの存在を黙っていたのか。
もともと、自殺志望者であるにもかかわらず、あれこれと安楽死を実行できない理由を話し出したり、親身に他人の身になって行動したり、という点で、展開の無理を感じざるを得ないわけではあるので、あまり細かいところを突っ込んでも仕方がないとは思う。そう考えれば、それなりにすっきりした終わり方だった。
ちなみにこれは劇場にも観に行った作品。

【5段階評価】3

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2020年3月15日 (日)

(2031) シティハンター

【監督】バリー・ウォン
【出演】ジャッキー・チェン、後藤久美子、ジョイ・ウォン、リチャード・ノートン
【制作】1993年、香港

北条司の漫画、「シティハンター」の実写版。

女好きの私立探偵、冴羽獠(ジャッキー・チェン)は、日本の新聞王、今村から娘の今村清子(後藤久美子)のボディガードを頼まれる。清子はおじさんの獠から逃げてしまう。獠は助手の槇村香(ジョイ・ウォン)の後を追って豪華客船に乗船。そこで清子に再会する。豪華客船には、金持ちを狙った盗賊団が乗り込んでおり、船内はパニックとなるが、獠は仲間の野上冴子(チンミー・ヤウ)らと協力して盗賊団を一網打尽にする。

とんねるずの「ガラガラヘビがやってくる」のカバー曲や、CAPCOMのゲーム、「ストリートファイターII」のキャラクターのコスプレで戦闘したり、ギャグ要素満載。意外とストIIのオリジナル効果音などを使って、そこそこ再現性が高いのが楽しかった。
クライマックスでの盗賊団のボス(リチャード・ノートン)との対決はそれなりに凝っていて、ジャッキー・チェン作品らしいアクションも観られるが、全体的にはあまり質が高いとは言えない作品。

【5段階評価】3

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2020年3月14日 (土)

(2030) 8 Mile

【監督】カーティス・ハンソン
【出演】エミネム、キム・ベイシンガー、ブリタニー・マーフィ、メキ・ファイファー、オマー・ベンソン・ミラー
【制作】2002年、アメリカ、ドイツ

ラップバトルに挑む白人の若者の活躍を描いた作品。

ほとんどの客が黒人のクラブハウスで、ラップバトルが行われている。白人の若者、ジミー(エミネム)はバトルのステージに立つが、先攻の相手の挑発に圧倒され、一言も発することができずに敗北。彼女の家を追い出されて帰るところのないジミーは、母親(ステファニー)のトレーラーハウスに向かう。母親は、まもなく保険金が手に入るという男グレッグ(マイケル・シャノン)を家に連れ込んでいたが、グレッグとジミーは折り合いが悪く喧嘩ばかりだった。
ジミーは自動車部品工場で若い女性、アレックス(ブリタニー・マーフィ)を見かけ、興味を持つ。アレックスはジミーがラッパーであることを知り、彼に接近。二人は仲よくなり、工場で隠れてセックスをする。クラブハウスのDJ、フューチャー(メキ・ファイファー)はジミーにバトル出場の機会を与えるが、業界にコネがあるというウィンク(ユージン・バード)からデビューの話を聞かされていたジミーは、説教臭いフューチャーを追い返す。ウィンクは、大物ラッパーに会わせると言ってジミーの住むトレーラーハウスにやってくる。そこにはアレックスもいた。彼女もまた、モデルデビューの話をウィンクに持ちかけられていたのだ。ところが、ジミーがスタジオに行くと、ウィンクは未使用のブースでアレックスとヤッていた。ジミーは問答無用でウィンクを殴りつけるが、その晩、ウィンクは黒人の仲間を大勢連れてジミーをリンチする。
ジミーはクラブハウスに向かい、フューチャーに謝罪。フューチャーは気にするな、と告げ、ほかの仲間もジミーを受け入れる。ジミーはラップバトルで2連勝。決勝でパパ・ドック(アンソニー・マッキー)と対戦。ジミーは自分の母親がトレーラーハウス住まいであることや、仲間の失敗、リンチされたことを堂々と披露し、パパ・ドックを圧倒。今度はパパ・ドクが何も言えずに敗退。ジミーは優勝するが、それに浮かれず、工場での仕事に戻るのだった。

ラップバトルが見所の作品。当然、吹き替えは難しく、オリジナル音声に字幕という選択肢になるわけだが、即興で韻を踏む快感は、字幕では伝わらず、よくわからないたとえの連続。いっそのこと、オリジナルの英語に訳をルビで振るとかしたほうがよかったのかもしれない。
ちなみに、タイトルの8 Milesとは、舞台となったデトロイトの、黒人中心の貧困層と、白人中心の富裕層を隔てる境界線を意味している。

【5段階評価】3

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2020年3月13日 (金)

(2029) ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

【監督】ジェイク・カスダン
【出演】ドウェイン・ジョンソン、カレン・ギラン、ジャック・ブラック、ケビン・ハート、アレックス・ウルフ
【制作】2017年、アメリカ

ゲームの世界に吸い込まれた四人の高校生が、ゲームクリアを目指して奮闘するアクション作品。「ジュマンジ」の続編。

高校生のスペンサー(アレックス・ウルフ)、フリッジ(サーダリウス・ブレイン)、ベサニー(マディソン・アイズマン)、マーサ(モーガン・ターナー)の四人は、学校での問題行動の罰を受け、廃品置き場の作業をさせられる。スペンサーとフリッジは、ジュュマンジというゲームを見つけ、ベサニーとマーサを誘ってやり始める。すると、四人は次々とゲームの世界に吸い込まれる。
ゲームの中で、スペンサーは筋肉ムキムキのブレイブストーン博士(ドウェイン・ジョンソン)に、フリッジは動物学者のムース(ケビン・ハート)に、ベサニーはひげもじゃの太った中年オベロン教授に、マーサは美人格闘家のラウンドハウス(カレン・ギラン)になる。四人はゲームのNPC(リス・ダービー)から、緑の宝石をジャガーの像にはめ直すというクリアの条件を教えられる。ゲームの中ではバンペルト(ボビー・カナベイル)という悪者がバイクの軍団を使って彼らに襲いかかる。四人は途中で、20年前にゲームの中に吸い込まれたアレックス(メイソン・グッチオーニ)のゲーム内キャラ、パイロットのマクドノー(ニック・ジョナス)と会い、5人で作戦を成功させる。
元に戻った4人はアレックスの家に向かう。お化け屋敷のようだった家はすっかりきれいになっていた。アレックスは20年前の世界に戻っており、大人(コリン・ハンクス)になって幸せに暮らしていたのだった。

前作よりCGのリアリティが上がっている。物語としては比較的シンプルだが、スペンサーとマーサのキスシーンは感動的だし、大人になったアレックスが高校生一人一人の名前を当てていくところもよかった。ところどころあまりひねりのない下ネタがあるのは、アメリカ映画のセンスということだろう。

【5段階評価】3

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2020年3月12日 (木)

(2028) 疾風ロンド

【監督】吉田照幸
【出演】阿部寛、濱田龍臣、柄本明、大島優子、大倉忠義、ムロツヨシ、久保田紗友
【制作】2016年、日本

東野圭吾の小説が原作のサスペンス。コミカル色が強めの娯楽作品。

医科学研究所を首になった葛原(戸次重幸)という男が、新型炭疽菌「K-55」を盗んで野沢温泉スキー場のある山林の雪の中に瓶を隠し、所長の東郷雅臣(柄本明)に脅迫状が届く。ところが葛原は交通事故で死亡してしまう。医科学研究所の栗林和幸(阿部寛)は昇進を餌に、瓶の改修を命じられる。葛原は瓶を隠した場所に発信器付きの熊のぬいぐるみをぶら下げており、和幸は息子の秀人(濱田龍臣)を連れてスキー場に向かう。研究所の職員の折口真奈美(堀内敬子)は、所長室に盗聴器を仕掛け、弟の栄治(ムロツヨシ)を使って炭疽菌の横取りを狙う。スキーの苦手な和幸は、自ら瓶を探そうとするが、足を痛めてしまう。和幸は、自分を救助したパトロール隊員の根津昇平(大倉忠義)と女子スノーボードのオリンピック候補、瀬利千晶(大島優子)に、新型ワクチンを探していると嘘をつき、彼らに捜索をお願いする。地元中学生がぬいぐるみを見つけてスキー客の少女にあげてしまったため、遠回りしたものの、根津はようやく瓶を発見。ところが栄治は中学生を人質にとって瓶を横取り。しかし、千晶が栄治を追いかけ、最後は根津が追いつき、瓶を回収する。瓶が地元中学生にすり替えられていたというトラブルがあったものの、ようやく本物の瓶を手に入れた和幸は、それを旅館の冷蔵庫に確保し、取りに来た研究所の者に瓶を託す。ところが、取りに来たのは横取りを狙っていた真奈美だった。東郷と和幸は慌てるが、和幸の息子、秀人が、事件を隠蔽しようとしている父の行動に納得がいかず、瓶の中身を別の場所に移していたため、瓶は無事。真奈美と栄治が手にしたのは、スキー場のレストランのフランクフルトだった。和幸は息子との約束を守り、事件を世間に知らせることにするのだった。

炭疽菌の瓶を落として割ってしまったり、旅館の冷蔵庫にしまって息子にすり替えられたり、展開は大味。地元中学生の高野裕紀(望月歩)が中身をすり替える理由もなんだかよく分からないし、そもそも最初の脅迫において炭疽菌の瓶を冬山に埋める必然性もないわけで、あまり真面目に観る作品ではなかった。スノーボードが特技である大島優子の滑りは見所かもしれない。

【5段階評価】3

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2020年3月11日 (水)

(2027) スマホを落としただけなのに

【監督】中田秀夫
【出演】北川景子、田中圭、成田凌、千葉雄大、原田泰造、要潤、バカリズム、高橋メアリージュン
【制作】2018年、日本

志駕晃の小説が原作のサスペンス映画。スマホを落とした男性とその恋人が、凶悪な連続殺人事件に巻き込まれる。

サラリーマンの富田誠(田中圭)は、外出中のタクシーでスマホを置き忘れてしまう。富田の恋人、稲葉麻美(北川景子)が富田に電話をすると、スマホを拾ったという男が電話に出る。男は横浜の喫茶店の店員にスマホを預け、麻美はそれを受け取る。しかし、謎の男はスマホのパスワードを解読し、富田のスマホを乗っ取っていた。
同じ頃、刑事の毒島徹(原田泰造)と加賀屋学(千葉雄大)は、長い黒髪の女性ばかりを狙った連続殺人事件を追っていた。富田のスマホを乗っ取った男は、その犯人だったのだ。富田のスマホにランサムウェアが仕掛けられたため、麻美は、ネットセキュリティの会社を運営している知人に相談。代理で浦野(成田凌)という男が現れ、ランサムウェアを解除。しかし、その後も麻美のスマホには不審なメールやメッセージが届き、麻美は追い詰められていく。ついに麻美のスマホにもランサムウェアが仕掛けられたため、麻美は再び浦野に会う。ところが、浦野こそが連続殺人犯だった。彼は麻美のスマホのランサムウェアを駆除して安心させておきながら、麻美に睡眠薬を飲ませ、根城としている静岡の廃遊園地に連れて行く。麻美は手足を拘束され、正体を現した浦野に脅される。麻美を心配した富田が位置把握アプリを手がかりに麻美の救出に現れるが、浦野はそれを想定しており、鉄パイプで富田を殴りつけて富田を動けなくすると、心配する麻美に向かって、富田に麻美の秘密を話すと語りかける。麻美はそれを拒絶し、自ら自分の秘密を明かす。実は麻美の本当の名前は山本美奈代(桜井ユキ)だった。美奈代はかつて麻美と同居していたが、株式投資にはまった麻美が美奈代の名義で多額の借金をしたため、美奈代は厳しい取り立てに会い、会社もやめざるをえなくなっていた。美奈代はとうとう麻美に自分の人生を返せ、と泣き叫んだ。麻美は美奈代の身分証明書を持って踏み切り自殺。借金まみれの美奈代の存在を消し、自分の人生を美奈代に託した。美奈代は麻美そっくりに整形し、麻美として生きてきたのだった。そのやりとりを見て満足した浦野は麻美の見ている前で富田を殺そうとするが、そこに加賀屋らが駆けつけ、浦野を取り押さえる。富田は改めて麻美に告白し、二人は愛を誓い合うのだった。

一度、飛行機内で見たことがあり、鑑賞は2回目。整形して別人になりすますことのリアリティは置いておくとしても、犯人がこれまで連続殺人をこなしていながら最後はやたら殺害を引き延ばして結局やり損なったり、加賀屋が単独行動で犯人と格闘になったり、というお約束感は残念。また、加賀屋学が幼少時代に「産まなければよかった」と母親に言われていたという境遇だけで犯人の行動を読むというくだりも、説明不足の感は否めない。ただ、単に犯人が誰かという謎解きだけではなく、被害者の麻美自身も大きな謎を抱えていたというところは、見ごたえがあった。続編も楽しみだ。

【5段階評価】3

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2020年3月10日 (火)

(2026) リメンバー・ミー

【監督】リー・アンクリッチ
【出演】アンソニー・ゴンザレス(声)、ガエル・ガルシア・ベルナル(声)、ベンジャミン・ブラット(声)
【制作】2017年、アメリカ

音楽好きの少年が家族との絆を取り戻す姿を描いた3DCGアニメ作品。

先祖の父親が家族を捨てて音楽の道を選んだことで、音楽を忌み嫌っているリベラ家。リベラ家の少年、ミゲル(アンソニー・ゴンザレス)は伝説の歌手、エルネスト・デラクルス(ベンジャミン・ブラット)に憧れる音楽好きの少年。家族を捨てたという先祖の父親の写真は、顔の部分が破り取られていたが、持っているギターがデラクルスと同じだった。それに気づいたミゲルは、自分も音楽をやっていいんだ、と喜ぶが、祖母のエレナ(レニー・ビクター)に持っていたギターをたたき壊されてしまう。困ったミゲルはデラクルスの記念館に飾られているギターを盗み出そうとするが、その瞬間、死者の世界に迷い込んでしまう。死者たちは、祭壇に自分の写真を飾ってもらうことで、死者の日に現世の世界を見に行くことができる。ミゲルが死者の世界にいることに気づいたミゲルの先祖たちは、ミゲルを元の世界に戻そうとするが、自分を捨てた夫を恨んでいるママ・イメルダ(アラナ・ユーバック)は、ミゲルに音楽をするな、という条件を付けようとするため、ミゲルは音楽を愛していたデラクルスの手で元の世界に戻ることにする。ミゲルは、デラクルスの友人だったというヘクター(ガエル・ガルシア・ベルナル)と出会う。ヘクターは、自分の写真をミゲルに託し、それを祭壇に飾ってほしいと頼み、デラクルスに会いたいというミゲルの願いに協力する。
やっとの思いでデラクルスに出会えたミゲルだったが、実はデラクルスの歌う歌を作ったのはヘクターで、ある日、ヘクターが家族の元に戻りたいと言ったとき、デラクルスは名声欲しさにヘクターを毒殺していたのだった。ヘクターとミゲルは、警備員により大穴の下に落とされてしまう。ミゲルは、ヘクターこそが先祖であったことを知る。ママ・イメルダはヘクターと再会。家族を捨てたヘクターを恨みつつ、ヘクターがデラクルスに殺されたのだという話を聞き、ヘクターの写真をミゲルに持たせて元の世界に戻すことに協力することにする。ミゲルたちはデラクルスのコンサートステージに忍び込み、デラクレスが持っているヘクターの写真を奪おうとするが、デラクルスは自分の名声を守るため、ミゲルをステージから投げ飛ばし、ステージを続行しようとする。しかし、その一部始終はステージのカメラで観客に大写しになっていた。デラクルスは観客の大ブーイングを受け、ママ・イメルダのペット、ペピータによってステージから吹っ飛ばされてしまう。ヘクターによって元の世界に戻ったミゲルは、ひいおばあちゃんのママ・ココ(アナ・オフェリア・ムルギア)のもとに行く。すっかり元気をなくして目もうつろなママ・ココは、父親のヘクターの記憶を失いかけていた。記憶から失われるとあの世でのヘクターの存在も消えてしまう。ミゲルはママ・ココにリメンバー・ミーを歌って聴かせる。それは、ヘクターが一人娘のココのために作り、毎日歌って聴かせた曲だった。それを聞いたママ・ココはミゲルと一緒にその歌を口ずさむと、引き出しにしまっていたヘクターの顔写真を取り出す。ヘクターの写真が無事に祭壇に飾られることになったリベラ家では、死者の日に家族の演奏で大いに盛り上がるのだった。

デラクルスがミゲルの先祖だと思い込ませるミスリーディングが見事。ヘクターの思いがココにあったということが後半で明かされ、なぜ主要人物とは思えない、ミゲルのひいおばあさんの名前が映画のタイトル(原題は「COCO」)になっているのか、という謎が明らかになる。ミゲルが元気を失ったママ・ココに歌って聞かせるシーンは号泣必至。音楽も素晴らしく、文句なしの名作だ。

【5段階評価】5

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2020年3月 9日 (月)

(2025) 劇場版総集編 メイドインアビス【後編】放浪する黄昏

【監督】小島正幸
【出演】富田美憂(声)、伊瀬茉莉也(声)、井澤詩織(声)、森川智之(声)
【制作】2019年、日本

つくしあきひと原作漫画のテレビアニメの総集編前編。底知れぬ大穴に挑む少女の冒険を描いた作品。「劇場版総集編 メイドインアビス【前編】旅立ちの夜明け」の続編。

深界四層にたどり着いたリコ(富田美憂)とレグ(伊瀬茉莉也)は、タマウガチという毒を持つ猛獣に襲われ、リコが左腕を毒針で負傷。レグの伸びるアームで二人は上に逃げたが、リコの左手は何倍にも腫れ上がり、目や鼻や口から流血して呼吸が止まってしまう。泣き叫ぶレグに、声をかけてきたのが、ナナチ(井澤詩織)だった。彼は自分の住処にレグとリコを誘い、リコの治療を始める。ナナチにはミーティ(喜多村英梨)という同居人がいた。彼女はかつて人間の女の子だったが、ボンドルド(森川智之)という男の人体実験に供され、異形の生物になってしまい、ナナチもぬいぐるみのような姿になってしまったのだった。ナナチはレグの腕から放出される強力な火葬砲を見て、生きる苦しみから救うためにナナチを葬り去ってくれとレグに頼む。ナナチの苦しみを知り、レグはそれに応じる。やがてリコは意識を取り戻し、左手も少し動くようになる。リコはナナチに冒険の同行を頼み、ナナチは了解。3人はさらなる深みを目指すのだった。

本作で全ての謎が解けるのかと思っていたが、そうではなかった。それどころか、本作の大半において主人公は昏睡状態。いる場所もずっと深界四層のままだった。
そして本作は子供向けアニメのような雰囲気にもかかわらず【PG12】指定。続編の「深き魂の黎明」に至っては【R15+】。本作でも膨れ上がった左手を折って切りつけたり、顔から血が吹き出したり、痛さのあまり失禁したり、ミーティが異形の姿に変化したりする様子が描かれているので、PG12になったのだろう。ただ、単なるグロ映像を売りにしているわけではない。
レグの正体は。リコの母親は生きているのか。ボンドルドと彼に懐く子供は何者か。多くの謎を抱えたまま物語が進行しており、続きが楽しみだ。

【5段階評価】4

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2020年3月 8日 (日)

(2024) 劇場版総集編 メイドインアビス【前編】旅立ちの夜明け

【監督】小島正幸
【出演】富田美憂(声)、伊瀬茉莉也(声)、坂本真綾(声)、大原さやか(声)
【制作】2019年、日本

つくしあきひと原作漫画のテレビアニメの総集編前編。底知れぬ大穴に挑む少女の冒険を描いた作品。

底知れぬ大穴、アビスの周囲で発達した街オースで暮らすリコ(富田美憂)は、アビスの浅い層でロボットの少年(伊瀬茉莉也)を発見。彼にレグと名付ける。リコの母親ライザ(坂本真綾)は優秀な探掘家で、リコをアビス内で生み、リコを地上に連れ戻した後、アビスの中で行方知れずとなっていた。リコは母親のもとに向かうため、レグとともにアビスに挑む。二人は深界二層で暮らすオーゼン(大原さやか)と出会う。オーゼンはライザの仲間で、リコとレグに試練を与え、二人を送り出す。二人は深界三層に挑むのだった。

RPGにあるようなファンタジーらしいファンタジー。主人公は12歳の少女だが、取り巻く世界観は大人びた表現で構成されていて、単にふわふわした子供っぽい描き方ではない。大穴に未知の世界が広がっており、深さとともに状況が変わっていき、想像がつかなくなっていくという設定はわくわくとさせられる。続編が気になる作品だ。ただまあ、映画としてどうか、というと、やはりテレビアニメを編集したもの。映画らしい音楽や映像が展開するというほどではなかった。

【5段階評価】3

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2020年3月 6日 (金)

(2023) マスカレード・ホテル

【監督】鈴木雅之
【出演】木村拓哉、長澤まさみ、小日向文世、渡部篤郎、松たか子
【制作】2019年、日本

東野圭吾の小説が原作の推理ドラマ。群像劇風の展開の中に、連続殺人事件が組み込まれた、巧みな作品。

連続殺人の捜査のため、稲垣(渡部篤郎)を責任者とする警察の一団がホテル・コルシア東京で潜入捜査を行うことになる。刑事の新田浩介(木村拓哉)はフロント係となり、ホテル側の指導係として山岸尚美(長澤まさみ)が付く。二人は始めはいがみ合うが、次第に互いの能力を理解するようになっていく。ホテルには様々な客が様々な事情でやってくる。ある者は新田に縁のある元教育実習生(生瀬勝久)だったりもした。新田は山岸との会話の中から、連続殺人事件のヒントを掴み、そのたびに、元相棒の刑事、能勢(小日向文世)に捜査を依頼。新田と能勢は、犯人がネットの闇サイトを介して複数の殺人を連続殺人に見せかけ、自分が殺したい2人をカモフラージュしようとしていると予想を立てる。その人物は、かつて山岸が部屋が空いていないと言って追い返した、ストーカーの女性、長倉麻貴(松たか子)だった。名古屋で役者をしていた長倉は、自分を妊娠させておきながら逃げた芝居仲間の松岡という男を追ってホテル・コルシア東京にやってきたが、山岸に追い返され、冷たい雨の降る中、外にいたせいで流産してしまったことで、松岡だけでなく、山岸にも恨みを持っていたのだった。老婆のふりをして入ってきた松岡は、客室で山岸を拘束し、毒物を注射しようとするが、ぎりぎりで気づいた新田が部屋を突き止め、殺害を未然に防ぐ。新田と山岸は、後日、二人で祝杯を挙げるのだった。

出だしでは、ホテルを舞台にした連続殺人事件の謎にわくわくするのだが、ホテルあるある(バスローブを盗むと見せかけて難癖をつけようとする客の話)や、ほっこりする話(視覚障害者の夫のために、視覚障害のふりをしてホテルにやってきた老婆)、どきっとする話(ストーカーの男を近づけるなと言っておきながら自分がその男に会おうとしていた女)などの話が続くうちに、「これは殺人事件の謎を軸に、ホテルの細かいエピソードを紡ぐ群像劇風の作品なのか」と思わせる。しかしきちんと、メインの話の中に老婆の話がからみ、謎を回収。多少迂遠な気はするし、電話番号のすり替えは殺人事件の捜査にしてはお粗末なトリックだったが、面白い作品だった。東野圭吾の作品の中では、コミカル色のある一作。「秘密」や「手紙」、「祈りの幕が下りる時」のように、ぐっと来る作品の方が好みではあるが、本作も娯楽作品として十分に楽しめた。

【5段階評価】4

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2020年3月 5日 (木)

(2022) GAMBA ガンバと仲間たち

【監督】河村友宏、小森啓裕
【出演】梶裕貴(声)、野村萬斎(声)、高木渉(声)、神田沙也加(声)、大塚明夫(声)
【制作】2015年、日本

街ネズミの男の子がイタチの攻撃に悩まされている島のネズミを救うために活躍する様子を描いた3DCGアニメ作品。

街ネズミのガンバ(梶裕貴)は、相棒のマンプク(高木渉)と海を見に行き、そこで船乗りネズミのヨイショ(大塚明夫)たちと知り合う。そこに島ネズミの男の子、忠太(矢島晶子)が現れ、ノロイ(野村萬斎)率いるイタチの大群に仲間が襲われている、と助けを求める。みんなが尻込みする中、ガンバは忠太とともに島に向かうことを決め、ヨイショやガクシャ(池田秀一)、ボーボ(高戸靖広)、イカサマ(藤原啓治)、そしてマンプクもともに向かう。忠太の帰りを信じて待っていた姉の潮路(神田沙也加)と再会を果たし、島のネズミとともにイタチの襲撃に備える。しかし、イタチの攻撃は強力。ノロイは夜が開けると余裕を見せ、いったん引き上げる。ガクシャは、島に伝わる歌が、海に隔てられた隣の島に年に一度、渡ることができるという隠された意味を持つことに気づく。潮路たちは、ガンバがイタチを引きつける間に、仲間を連れて海を渡る。ガンバは6匹のイタチを引きつけるが、残りはネズミたちの策略に気づき、追ってくる。ヨイショたちは海の真ん中で迎え撃つが、ノロイたちに囲まれてしまう。そこに、ガンバが、途中で知り合ったオオミズナギドリのツブリ(野沢雅子)に乗って現れる。ガンバは仲間とともに死闘の末、ノロイを倒し、海に沈むガンバを潮路が助ける。潮路は「愛してる」の花言葉を持つ赤いソテツの花をガンバに渡す。ガンバはツブリに乗り、新たな冒険に胸を躍らせるのだった。

古いアニメかと思ったらCGアニメだった。話としては、それほど奇をてらったものではなく、イタチスはとことん悪者で、仲間のボーボが途中で死に、道中に知り合った仲間が危機を救ったり、と、ステレオタイプな展開。大人が楽しむにはちょっと物足りなかった。

【5段階評価】3

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2020年3月 4日 (水)

(2021) ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

【監督】ジョン・リー・ハンコック
【出演】マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ、ローラ・ダーン、リンダ・カーデリーニ
【制作】2017年、アメリカ

一人の営業マンが、マクドナルドを大チェーン店にするまでを描いた作品。

売れない機器のセールスマン、レイ・クロック(マイケル・キートン)は、サンバーナーディーノにあるマクドナルドという画期的なハンバーガー店を見つけ、フランチャイズ化しようと思い立つ。マクドナルドを創業したディック(ニック・オファーマン)とマック(ジョン・キャロル・リンチ)の兄弟は、徹底した効率化により30秒でハンバーガーを作る仕組みを考案。しかし、特にディックは品質管理にこだわり、商業主義には否定的だった。レイはマクドナルド兄弟と契約を結び、強引な店舗展開を進める。アイスクリーム用冷凍庫の電気代を削減するため、粉ミルクを用いたシェークを採用しようとし、ディックは激怒する。レイはとうとうマクドナルドの知的所有権を二人から買い取る。マクドナルド兄弟は、店名にマクドナルドを使えなくなり、ほどなく店は潰れる。レイはマクドナルド創業者として名を馳せることになるのだった。

この映画を観ると、マクドナルドに対する見方がおそらく悪い方に変わるだろう。利益を追求し、本来の創業者の事業を乗っ取って拡大した、という話なのだから。しかし、ビジネスとはそういうものだ、と言われれば、そうなのかもしれない。マクドナルドは不動産業だ、という言い方も面白かった。
なお、全く個人的なことだが、本作を鑑賞中、ブルーレイレコーダーの画像が途中から乱れ、音が鳴らなくなった。録画中だった番組(これもデータの書き込み不良なのか再生できず)を消したら元に戻ったのだが、10年使ってきたので、そろそろ寿命かもしれない。

【5段階評価】4

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2020年3月 3日 (火)

(2020) 劇場版 ダーウィンが来た!アフリカ新伝説

【監督】-
【出演】葵わかな(声)、龍田直樹(声)
【制作】2019年、日本

NHKのテレビ番組「ダーウィンが来た!」の劇場版。アフリカの自然を生きる動物の親子の様子を捕らえたドキュメンタリー。

登場するのは雄ライオンのウィリアム、片腕を失ったゴリラのドド、雄ライオンなしで子育てをする母ライオンのナイラとそれぞれの一家。群れから追い出された雄ライオンが雌ライオンを得るまでの苦労や、ゴリラの家族愛などが描かれ、興味深い内容。

ほかにも、魚を捕らえるため何時間もじっと動かないハシビロコウや、毒蛇を仕留めるサーバルなんかも登場。貴重な映像は大人でも楽しめるが、もう少し、いろいろな動物が見られるとよかったかもしれない。

【5段階評価】3

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2020年3月 2日 (月)

(2019) マグニフィセント・セブン

【監督】アントワーン・フークア
【出演】デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、ヘイリー・ベネット、イーサン・ホーク
【制作】2016年、アメリカ

集落の平和を守るために立ち上がった7人の男達の活躍を描いた作品。「荒野の七人」のリメイクだが、人種を多様化し、オリジナルな趣向を凝らしている。

ローズ・クリークに住むエマ・カレン(ヘイリー・ベネット)は、街を暴力的に支配しようとするバーソロミュー・ボーグ(ピーター・サースガード)に夫(マット・ボマー)を殺され、街にやってきた腕利きの委任執行官サム・チザム(デンゼル・ワシントン)にボーグ一味の殲滅を依頼。チザムは手品が得意なギャンブラーのジョシュ・ファラデー(クリス・プラット)、射撃の名手グッドナイト・ロビショー(イーサン・ホーク)、ナイフ投げの達人ビリー・ロックス(イ・ビョンホン)、山男のジャック・ホーン(ビンセント・ドノフリオ)、メキシコ人の賞金首バスケス(マヌエル・ガルシア=ルルフォ)、インディアン族のレッド・ハーベスト(マーティン・センズメアー)を仲間にする。
7人はローズ・クリークにいたボーグの手下を倒し、生き残った保安官をボーグのもとに向かわせる。ボーグの部隊が来るまでの間に、チザムらは街の人達に銃の訓練をし、塹壕を掘って戦闘の準備を行うが、人を撃つことに抵抗を感じ始めていたロビショーは、戦闘前日の夜、チザムのもとを去ってしまう。
夜が明け、ボーグが大軍を従えてやってくる。7人と街の人達は善戦するが、ボーグがガトリング砲で仲間もろとも街を銃撃し、形勢がボーグ側に傾く。ジャック・ホーンが敵のインディアン、デナリ(ジョナサン・ジョス)に倒され、戻ってきたロビショーとビリーはガトリング砲の犠牲となる。腹に銃撃を食らったファラデーは、単身でガトリング砲に挑むが、手前で銃撃を何発も食らい、落馬。今際の際にたばこを取り出して火を付けようとするが、マッチが扱えない。ボーグの手下の一人が見かねて火を付けてやるが、その間にファラデーはダイナマイトに着火していた。ファラデーは命と引き換えにガトリング砲を無力化する。
戦況を見守っていたボーグは街に入るが、そこにはチザムが待ち構えていた。ボーグとチザムの一対一の対決となるが、腕前はチザムが上。負傷したボーグは教会に逃げ込み、許しを請うが、チザムはボーグの首を締め上げる。チザムはボーグの一味によって母親と娘を殺され、自身も首吊りにあった過去を持っており、ボーグを激しく恨んでいたのだ。ボーグはブーツに忍ばせた小型の銃をチザムに向ける。銃声が鳴り響くが、撃ったのはカレンだった。カレンはボーグを撃ち、夫のかたきを取る。生き残ったチザム、バスケス、レッド・ハーベストは街の勝利を見届けると街を去っていくのだった。

クライマックスの銃撃戦はちょっと大味で、敵は一発撃たれて馬から落ちて終わりだが、味方はなかなか死ななかったり、一対一の対決は当然主人公が勝ったり、まあ、普通の西部劇っぽいのだが、個性的な仲間が増えていくところはわくわくするし、人種が多様でバラエティに富んでいるのは楽しい。わかっちゃいるけど「スター・ウォーズ」のハン・ソロよろしくロビショーが馬に乗って戻ってくるところは胸が躍るし、わかっちゃいるけどファラデーがたばこの火に注意を向けさせて奥の手を用意しているところもよかった。男臭い物語だが、胸元のゆるい服を着たヘイリー・ベネットが清楚でありながら勇気ある女性を演じており、作品に花を添えていた。

【5段階評価】4

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2020年3月 1日 (日)

(2018) 幕末純情伝

【監督】薬師寺光幸
【出演】牧瀬里穂、渡辺謙、杉本哲太、伊武雅刀、津川雅彦、財前直見、木村一八
【制作】1991年、日本

つかこうへいの小説が原作の時代劇。新撰組の沖田総司が女だったら、という架空の物語。

新撰組の沖田総司が女(牧瀬里穂)は、土方歳三(杉本哲太)の男らしさに恋心を抱きつつ、不器用な二人は互いに喧嘩ばかり。大政奉還を狙う坂本竜馬(渡辺謙)は沖田に惚れるが、沖田が愛するのが土方と知り、あえて沖田に斬りかかり、沖田は坂本を討つ。それを見た土方は沖田に挑む。二人は互角に戦うが、沖田は土方に好きだと告げ、刀を降ろす。土方は沖田の肩に斬りかかるが、負傷した沖田をおぶり、「蝦夷に行こう」と語りかけるのだった。

上だけ読むと何のことか分からないが、実際、何のことか分からない作品だった。一応、大久保利通(石丸謙二郎)やら桂小五郎(柄本明)やら岩倉具視(津川雅彦)やら西郷隆盛(桜金造)やら出てきて、政治の駆け引きみたいなやりとりも出てくるのだが、何が何だか分からない。牧瀬里穂のかわいさだけが見どころの作品だった。

【5段階評価】2

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