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2019年12月

2019年12月31日 (火)

(1984) バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生

【監督】ザック・スナイダー
【出演】ベン・アフレック、ヘンリー・カビル、エイミー・アダムス、ジェシー・アイゼンバーグ、ダイアン・レイン
【制作】2016年、アメリカ

DCコミックスのヒーローが対決するSFアクション作品。「マン・オブ・スティール」の続編。

世間では、スーパーマン(ヘンリー・カビル)の活躍の裏で、巻き添えになって死んだ人が多くいることが問題視され、彼を異星人として敵視する考えが起きるようになる。バットマン(ベン・アフレック)もまた、スーパーマンの戦いに巻き込まれて犠牲になった人を目の当たりにした一人であり、人類を全滅させうるスーパーマンの力を危険視する。スーパーマンは議会に召喚されるが、喚問開始の瞬間、議場が大爆発を起こす。巨大企業レックス・コープの社長、レックス・ルーサーJr.(ジェシー・アイゼンバーグ)の仕業だった。彼はスーパーマンを悪者に仕立ててバットマンと敵対させようとしていたのだ。レックスは、スーパーマンの育ての親、マーサ(ダイアン・レイン)を人質に取り、バットマンを倒せとスーパーマンを脅迫。スーパーマンはバットマンの説得に向かうが、バットマンはスーパーマンを敵視。二人の死闘が始まり、バットマンがスーパーマンの力を奪うグレネード弾とクリプトナイトの槍を使ってスーパーマンの息の根を止めようとするが、割って入ったロイス・レイン(エイミー・アダムス)とスーパーマンの「マーサを救ってくれ」という言葉によって、思いとどまり、悪の張本人、レックスのもとに向かう。レックスは、スーパーマンを追ってきたゾイド将軍(マイケル・シャノン)を再生し、ドゥームズデイという凶悪モンスターを創造。スーパーマンとバットマン、そして危険を察知したワンダーウーマン(ガル・ガドット)の3人が協力して戦い、最後はスーパーマンがドゥームズデイにクリプトナイトの槍を突き刺すが、ドゥームズデイもスーパーマンの胸を角で貫き、相打ちとなる。クラーク・ケントの葬儀が営まれ、ロイスは地中に置かれた棺に一握りの土をかける。その土はなぜか、人知れず浮かび上がるのだった。

前作」のことをブログで「スーパーマンの社会への迷惑のかけ方が半端なかった」と書いていたら、本作はそれが問題視されるという展開。実は振りだったのか、と数年たって気づく。
レックスの目的は何なのかとか、よく分からないこともあるが、アクションシーンの迫力はなかなかで、見応えのある作品だった。スーパーマンの復活をほのめかすエンディング。復活が楽しみだ。マーベルヒーローズと俳優がかぶらないようにしないといけないので、「この俳優はこっちに出るのか」なんて思いながら観るのも楽しかったりする。ローレンス・フィッシュバーンとかジェレミー・アイアンズとか。もっとも、ベン・アフレックはマーベル・ヒーローの「デアデビル」も演じてたりはするが。

【5段階評価】3

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2019年12月30日 (月)

(1983) ファイヤーフォックス

【監督】クリント・イーストウッド

【出演】クリント・イーストウッド、フレディ・ジョーンズ、ウォーレン・クラーク

【制作】1982年、アメリカ

ソビエト連邦の新型戦闘機の略奪を狙う米軍の作戦を描いた作品。

米軍は、ソビエト連邦がファイヤーフォックスと呼ばれる戦闘機、Mig-31を開発したという情報を入手。退役した優秀な元パイロット、ミッチェル・ガント(クリント・イーストウッド)はソ連に身分を偽って潜入し、戦闘機を盗み出すという命を受ける。
仲間の命賭けの協力を得ながら基地に潜入。ソ連軍のボスコフ中佐になりすまし、仲間の起こした陽動作戦に乗じてファイヤーフォックスに乗り込み、基地を脱出。ソ連軍を欺いて流氷上で潜水艦から給油を受ける。2号機に乗り込んだボスコフの猛追を受けるが、ガントは撃墜に成功。アメリカに飛び去るのだった。

特徴的な機体はおそらく当時としては斬新で、空中戦やジェットエンジンが雪煙や水しぶきをあげるシーンなどはインパクトがある。クリント・イーストウッドの監督としての幅の広さを感じる作品だった。
一方で、アメリカの映画らしく、ソ連の軍人同士が常に英語でやりとりするという不自然な設定。ガントはロシア語ができるという設定なのに、なぜソ連兵と英語でやりとりするのか、理解不能。ロシア語の会話シーンもあるのに、何で徹底しないのか、そこは残念だった。

【5段階評価】3

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2019年12月28日 (土)

(1982) さくらん

【監督】蜷川実花
【出演】土屋アンナ、安藤政信、木村佳乃、椎名桔平、菅野美穂、夏木マリ、石橋蓮司、永瀬正敏
【制作】2007年、日本

江戸時代のおいらんの運命を描いた作品。安野モヨコの漫画が原作。

吉原の女郎屋に売られた少女、きよ葉(小池彩夢)は、負けん気が強く、脱走しようとして使用人の清次(安藤政信)に捕まり、いつか吉原の公園にある枯れ木のような桜が花を付けたら、吉原を出て行くと宣言する。きよ葉は先輩のおいらん、粧ひ(菅野美穂)に指導され、惣次郎(成宮寛貴)との恋を経て、女郎として成長していく。売れっ子の高尾(木村佳乃)にライバル視されながらも、裏表のない性格で武士の倉之助(椎名桔平)に見初められ、正妻として嫁ぐことになる。清次も女郎屋の楼主(石橋蓮司)から、生娘のめいとの結婚を約束されるが、二人はいつの日からか互いを思うようになっており、公園の桜が一輪の花を咲かせたとき、二人で女郎屋を発ち、桜並木を見に行く。武士との結婚を裏切り、女郎屋を裏切った二人の運命は、誰にも分からないのだった。

蜷川実花作品らしい、きらびやかな映像と、椎名林檎の音楽がマッチし、美しさに満ちた作品。菅野美穂演じる粧ひが男性に胸を激しく揉まれるシーンもあったりして、なかなか刺激的。そういえば「ヘルタースケルター」でも沢尻エリカが胸を揉まれる濃厚なラブシーンがあった。

【5段階評価】3

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2019年12月27日 (金)

(1981) 僕のワンダフル・ライフ

【監督】ラッセ・ハルストレム
【出演】ジョシュ・ギャッド(声)、K・J・アパ、ブリット・ロバートソン、デニス・クエイド、ペギー・リプトン
【制作】2017年、アメリカ

転生を重ねて飼い主との再会を果たそうとする犬の運命を描いた作品。

無人の車の中で苦しそうにしている犬を見つけた少年イーサン(ブライス・ガイザー)は、犬を連れ帰り、父親のジム(ルーク・カービー)の許しを得て犬を飼うことにする。イーサンは犬にベイリー(ジョシュ・ギャッド)と名付け、大切に育てる。イーサン(K・J・アパ)は高校生となり、ハンナ(ブリット・ロバートソン)という恋人を得るとともに、アメフトのクオーターバックとして活躍し、大学への奨学金も手にする。しかし、それをねたんだ友人トッド(ローガン・ミラー)がイーサンの家に爆竹を投げ込む。それがマットレスに引火して大火事となり、二階から飛び降りたイーサンは足を負傷し、アメフト選手としての夢を絶たれてしまう。イーサンはそれがもとで、ハンナを突き放し、二人の関係は終わってしまう。老いたベイリーはイーサンに見守られながら息を引き取る。ベイリーはその後、何度も転生を重ね、警察犬の経験も経て、とある女性ウェンディ(ニコール・ラプラカ)に飼われるが、やがて捨てられてしまう。自由を得たベイリーは、公園でハンナと似た匂いがする女性を見つける。その後、ついにベイリーはイーサンの匂いを見つけ、50代となったイーサン(デニス・クエイド)に飛びつく。イーサンはひとり暮らしを続けており、一度はベイリーを保健所に預けるが、思い直してベイリーを飼うことにする。イーサンはベイリーにバディと名付ける。ベイリーはイーサンと暮らすことを喜ぶが、彼が元気ではないことに気づき、彼を元気づけようと、公園で会った女性を探す。女性はハンナ(ペギー・リプトン)の娘だったのだ。ベイリーの仲介により、ハンナとイーサンは再会を果たす。ハンナは伴侶と死別しており、イーサンはハンナにデートを申し込む。二人は結婚することになり、家族の祝福を受ける。ベイリーは、昔やっていたフットボールのキャッチをしてみせ、イーサンはついに、バディがベイリーの生まれ変わりであることに気づくのだった。

警察犬として犯人に撃たれて死んでしまうという悲しいシーンはあるものの、健気で罪のない犬の気持ちを追いかけ続ける愛にあふれた作品。ほほえましいエンディングでよかった。一方、イーサンの父親が酒に溺れ、一家から追い出されてしまうという展開は、必要だったのかよく分からなかった。トッドがイーサンを罵倒するために必要だったとは、あまり思えなかった。

【5段階評価】4

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2019年12月26日 (木)

(1980) スター・ウォーズ/最後のジェダイ

【監督】ライアン・ジョンソン
【出演】デイジー・リドリー、アダム・ドライバー、ジョン・ボイエガ、マーク・ハミル、キャリー・フィッシャー
【制作】2017年、アメリカ

スペースオペラ、「スター・ウォーズ」シリーズ第8作。「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の続編。

宇宙制覇をもくろむファースト・オーダーは、レイア・オーガナ将軍(キャリー・フィッシャー)率いるレジスタンス軍の壊滅と、最後のジェダイ騎士、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)の討伐を狙っていた。レジスタンスのレイ(デイジー・リドリー)はチューバッカ(ヨーナス・スオタモ)とともにルークのもとを訪れ、レジスタンス軍に付くよう説得するが、ルークは、ジェダイは滅ぶべきだとそれを拒否する。
レイア将軍の乗る宇宙船は、ファースト・オーダーの宇宙船の追撃を受け、バリアを張りながら逃走を続ける。状況を打開しようと、フィン(ジョン・ボイエガ)とローズ(ケリー・マリー・トラン)は、ポー(オスカー・アイザック)と連絡を取りながら、ファースト・オーダーの宇宙船に潜入。しかし、敵の追跡装置を破壊しようとするぎりぎりのところで敵に捕らえられてしまい、セキュリティ破りのために雇ったDJ(ベニチオ・デル・トロ)の裏切りにより、レジスタンス軍が脱出艇で母艦を離れていることを敵に知られてしまう。ファースト・オーダーのハックス将軍(ドーナル・グリーソン)は脱出艇の攻撃を開始し、脱出艇は次々と撃ち落とされていく。母艦に残っていたホルド提督(ローラ・ダーン)は、自らの命を犠牲にして敵艦にワープで体当たりし、敵の攻撃を止める。レイア将軍らは反乱軍の古い基地がある石の惑星クレイトに到達する。フィンとローズは、BB-8(ブライアン・ヘーリング、デイブ・チャップマン)の活躍によってスター・デストロイヤーから脱出し、レイア将軍やポーと合流する。
レイの頼みを拒み続けていたルークは、R2-D2(ジミー・ビー)から、妹であるレイア姫の映像を見せられ、ついにレイにジェダイの教えを伝えることを決意。しかし、レイがダーク・サイドに入り込む危険を持つことを察知し、かつて自分の弟子だったカイロ・レン(アダム・ドライバー)と同じ危うさを感じる。レイは、フォースの力でレンと心を通じ合わせ、会話を続ける中で、レンの中に父親のハン・ソロを殺した悔恨の情が残っていることを感じる。レイはレンを説得しようと、敵の母艦、スター・デストロイヤーに乗り込むが、ファースト・オーダーの最高指導者スノーク(アンディ・サーキス)から、レイとの戦いに敗れたことをなじられていたレンは、レイを捕らえ、スノークの前に差し出す。スノークは圧倒的な力でレイを束縛し、レイからルークの居場所を聞き出そうとする。それを見ていたレンは、スノークを裏切り、ライトセーバーを操ってスノークの体を真っ二つに切り裂き、周囲にいたガーディアンたちをレイとともに倒す。レンは、宇宙に新しい秩序をもたらそう、とレイに手を差し出すが、レイはそれを断り、船を去る。
レンは最高指導者の立場を継ぎ、レイア将軍の基地に攻め込む。基地を守る扉が破られたとき、レイア将軍の前にルークが現れる。レンはルークに猛攻撃を浴びせるが、ルークはかすり傷一つ追わない。レンはルークに一騎打ちを挑む。ポーは、ルークが時間稼ぎをしていると悟り、仲間を連れて脱出。経路を塞いでいた岩をレイが取り除き、一同はミレニアム・ファルコン号で脱出する。ルークの正体は幻影だった。ルークの姿はレンの前から消え去る。レイとレイア将軍はルークの命が尽きたことを感じるが、レジスタンス軍は復活の狼煙を上げるのだった。

今までのEPISODE4~6、EPISODE1~3、いずれも3連作の2作目は、つなぎのパートということで、どうも話が説明口調で尻切れトンボという印象があったから、本作も「話の途中だけど、そろそろこの辺で終わるのかな」と思いながら観ていたのだが、それが意外と終わらなかった。石の惑星にたどり着くところで終わると思ったら、レンの部隊が惑星に降り立ち、レジスタンス軍との戦い。さらにはレンとルークの戦いにまで発展。そのサービス精神が嬉しかった。果たしてレンは悪役のまま終わるのか。逆にレイはレジスタンス軍に居続けるのか。次回作が楽しみだ。

【5段階評価】5

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2019年12月18日 (水)

(1979) ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場

【監督】クリント・イーストウッド
【出演】クリント・イーストウッド、マーシャ・メイソン、マリオ・バン・ピーブルズ、アーリン・ディーン・スナイダー
【制作】1986年、アメリカ

不良兵士を更生する老兵の活躍を描いた作品。

朝鮮戦争で活躍した経歴を持つアメリカ海兵隊の軍曹トム・ハイウェイ(クリント・イーストウッド)は、再び海兵隊に赴任。若く生意気な上官パワーズ(エベレット・マッギル)からやる気のない海兵隊の指導を命じられる。ハイウェイは音楽好きのスティッチ(マリオ・バン・ピーブルズ)らを強引にまとめ上げ、猛烈にしごく。隊員一の怪力、スイード(ピーター・コッチ)すら一瞬でねじ伏せるハイウェイに海兵達は逆らえず、訓練に耐える海兵隊は、次第に結束力が増し、パワーズの率いる部隊にも訓練で勝利するまでになる。
ハイウェイは、別れた元妻アギー(マーシャ・メイソン)とよりを戻そうとするが、アギーは彼を冷たくあしらう。彼女はハイウェイが戦場から無事で戻ってくるかどうか分からない不安に耐えられなかったのだ。ハイウェイはアギーの苦悩を知り、彼女を優しく抱き寄せる。ハイウェイとアギーが関係を修復しかけたパーティの最中、ハイウェイの部隊に招集がかかる。訓練ではなくグレナダでの実戦だった。ハイウェイの部隊は、大学に取り残されたアメリカ人学生の救出に成功。ほっとしたのもつかの間、さらに敵の司令基地のある丘への偵察任務が与えられる。パワーズは交戦せず状況を報告せよと命じるが、ハイウェイの部隊は攻撃を受け、交戦を余儀なくされる。仲間のプロファイル(トム・ビラード)が死亡し、若い指揮官のリング中尉(ボイド・ゲインズ)は自らの判断ミスにショックを受けるが、ハイウェイはリングを鼓舞し、味方のヘリの援護により、形勢を逆転する。そこにパワーズとメイヤーズ大佐が現れ、パワーズがメイヤーズに、ハイウェイが命令を無視したと息巻くが、メイヤーズは的外れな司令を出すパワーズを叱責し、ハイウェイとリングの判断を認める。ハイウェイの部隊はアメリカに戻り、スティッチは再入隊を決意。ハイウェイは除隊を決め、待っていたアギーと基地を去るのだった。

若い兵隊達をまとめ上げ、別れた妻ともよりを戻すハッピーエンドの作品。とは言え、没個性的なキューバ兵達が無残に殺されてしまうのは、なんとも記号的で、素直には受け入れられない部分もあった。

【5段階評価】4

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2019年12月17日 (火)

(1978) 愛と哀しみのボレロ

【監督】クロード・ルルーシュ
【出演】ロベール・オッセン、ジェームズ・カーン、ジョルジュ・ドン、リタ・ポールブルード
【制作】1981年、フランス

第二次世界大戦前後の様々な国々の人々の運命を描いた作品。3時間の大作。

オープニングはセルゲイ(ジョルジュ・ドン)の印象的なバレエ。ここから時代は第二次世界大戦前のモスクワに飛ぶ。プリマドンナの座を逃したバレリーナのタチアナ(リタ・ポールブルード)は審査員のボリス(ジョルジュ・ドン)に見初められ、結婚。パリではバイオリニストの女性、アンヌ(ニコール・ガルシア)がピアニストのシモン(ロベール・オッセン)と結婚。ベルリンでは、ピアニストのカール(ダニエル・オルブリフスキ)が演奏会でヒトラーに認められ、妻のマグダ(マーシャ・メリル)に喜びの報告をする。アメリカでは、豪華客船の楽団長のジャック・グレン(ジェームズ・カーン)が、ラジオ越しに家族が聞く中、娘の名を付けた曲、サラを披露。そのとき、第二次世界大戦が開始された速報が入る。
その後、ある者は命を落とし、ある者は愛する子供と生き別れ、家族を失い、ある者は子を産み、ある者は家族と再会する。
戦争が終わって時が経ち、赤十字の慈善活動のため、パリでコンサートが開かれる。天才的な舞踏家となった、タチアナの息子セルゲイがメインダンサーを務め、指揮者はカール。ボーカルはジャックの娘、サラ(ジェラルディン・チャップリン)とアンヌの生き別れた息子、ロベール(ロベール・オッセン)の息子、パトリック(マニュエル・ジェラン)。3世代にわたる人々が一堂に会してコンサートは大成功するのだった。

ストーリーはよく観ていないと、時代が移り変わり、同じ俳優が親と子を演じ分けていたりするので、分かりづらいが、何度か観て理解を深めていくという楽しさもある作品。バレエのシーンは圧巻で、鍛え上げたジョルジュ・ドンの肉体に引きつけられた。みんな英語でしゃべるアメリカ作品とは異なり、それぞれが各国の言語で話すのもよかった。

【5段階評価】4

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2019年12月 9日 (月)

(1977) ルーキー

【監督】クリント・イーストウッド
【出演】クリント・イーストウッド、チャーリー・シーン、ラウル・ジュリア、ソニア・ブラガ、ララ・フリン・ボイル
【制作】1990年、アメリカ

ベテランと新米の刑事の活躍を描いたバディ・ムービー。相棒を殺されたベテラン刑事が車泥棒の組織のボスを追う。

自動車泥棒の親玉、ストロム(ラウル・ジュリア)に相棒を撃ち殺された、ベテラン刑事のニック(クリント・イーストウッド)は、課長のガルシア(ペペ・サーナ)から、新しい相棒として、新米刑事のデビッド・アッカーマン(チャーリー・シーン)をあてがわれる。ニックはストロムの捜査から外されるが、復讐心に燃えるニックは、強引な捜査でストロムを追う。ストロムはカジノを襲い、現金を強奪しようとするが、盗聴によって先回りしていたニックは、ストロム一味を取り押さえる。しかし、ストロムの右腕の女性、リースル(ソニア・ブラガ)は、銃を構えるデビッドに不敵に歩み寄る。ニックは女を撃てと命じるが、デビッドは動けず、逆にリースルに銃を奪われ、背中から銃弾を浴びてしまう。ストロムはニックを人質に取り、カジノを脱出すると、警察に200万ドルの身代金を要求する。防弾チョッキで一命を取り留めたデビッドは、ニック顔負けの強引な捜査で犯人の居場所を突き止め、ニックと合流。二人は協力して身代金の受け渡し役と行動をともにし、飛行機で逃げようとするストロムとリースルを空港で倒す。ニックは昇進し、デビッドには新しい相棒が付くのだった。

デビッドが父親(トム・スケリット)を説得して、身代金200万ドルを用意させるシーンは、デビッドが警官として生きる意志を硬め、ニックを助けようとする決意を表現するものなのだが、結局、身代金を渡す意味合いがあまりなかったのが残念。また、いくら人質を取っているとは言え、大勢の警官で取り囲んでいながらストロムたちを行かせてしまうのは、無策に過ぎるし、酒場で普通に飲んでいる客に殴りかかって店に火を付けたり、お前を生かしておく理由を思いつかないと言ってストロムの脳天を撃ち抜いて殺したりするのはやりすぎ感があった。とは言え、ルーキーだったデビッドが先輩として若い警官を育てる側に回るラストシーンは、清々しいエンディングだった。

【5段階評価】3

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2019年12月 6日 (金)

(1976) ポリスアカデミー

【監督】ヒュー・ウィルソン
【出演】スティーブ・グッテンバーグ、G・W・ベイリー、キム・キャトラル、ババ・スミス、マイケル・ウィンスロー
【制作】1984年、アメリカ

警察学校の生徒達の奮闘ぶりを描いたコメディ。続編が数多く作られた人気シリーズの第1作。

市長の方針により、警察学校の入学制限が撤廃され、個性豊かな生徒達が集まる。いたずら者だが仲間思いのマホニー(スティーブ・グッテンバーグ)、寡黙な大男のハイタワー(ババ・スミス)声帯模写が得意なジョーンズ(マイケル・ウィンスロー)、小さな声しか出せないフックス(マリオン・ラムジー)、お嬢様のカレン(キム・キャトラル)、いじめられっ子のバーバラ(ドノバン・スコット)達が、厳しい訓練をともにする。ふとしたきっかけで街で暴動が起き、鬼教官のハリス(G・W・ベイリー)が暴走した男に銃を突きつけられるが、マホニーが止めに入り、一度は学校を追い出されたハイタワーが犯人を倒す。マホニーとハイタワーは表彰され、生徒達は意気揚々と行進するのだった。

明るく楽しいドタバタコメディ。声帯模写のジョーンズが、マシンガンや館内放送の音などを演じるのが面白い。吹き替えではなく本人が声帯模写の得意なコメディアン。多くの人がまねをしたんじゃないだろうか。

【5段階評価】4

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2019年12月 4日 (水)

(1975) 小さな英雄 -カニとタマゴと透明人間-

【監督】米林宏昌、百瀬義行、山下明彦
【出演】木村文乃、鈴木梨央、尾野真千子、篠原湊大、オダギリジョー
【制作】2018年、日本

15分の短編3つを集めたアニメ作品。「メアリと魔女の花」のスタジオポノックの制作。

一作目は「カニーニとカニーノ」。川に住むこびと、カニーニ(木村文乃)とカニーノ(鈴木梨央)は幼い兄弟。ある日、強い流れに父親が流されるが、二人は勇気を絞って巨大魚に挑んで父親を連れ戻し、母親のもとに帰る。
二作目は「サムライエッグ」。重度のタマゴアレルギーを持つ少年、シュン(篠原湊大)は、ある日、知らずにタマゴ成分の入ったアイスを食べて救急車で運ばれるが、いつか卵アレルギーを克服する、と母親(尾野真千子)に誓う。
三作目は「透明人間」。透明で存在感がなく、しかも空気より軽くて重しがないと浮いてしまう透明人間(オダギリジョー)。彼に気づいたのは、盲導犬を従えた老人(田中泯)だけだった。車道に赤い影を見つけた透明人間は、そこに突進するトラックをスクーターで追い抜き、赤い影の招待であるベビーカーを救う。泣いていた赤ん坊は、いないいないばあをする透明人間に気づき、笑い出す。

どれもあまりオチのない話で、やや実験的なにおいを感じる作品だったが、一作目の川の流れの映像はとてもリアル。CGもまざっているのかもしれない。

【5段階評価】2

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2019年12月 2日 (月)

(1974) ブレードランナー 2049

【監督】ドゥニ・ビルヌーブ
【出演】ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード、シルビア・フークス、アナ・デ・アルマス
【制作】2017年、アメリカ

「ブレードランナー」の続編。

2049年のカリフォルニア。LA警察の捜査官、KD6-3.7(ライアン・ゴズリング)、通称Kは、タイレル社製の旧式レプリカントを解任する任務に就く新型レプリカント。農民としてひっそりと暮らす元軍人レプリカントのサッパー・モートン(デイブ・バウティスタ)を倒したKは、木の根元に箱が埋まっているのを発見。Kはそれを上司のジョシ(ロビン・ライト)に報告し、帰宅。Kは、自宅設置型のホログラム、ジョイ(アナ・デ・アルマス)に、外への移動が可能となるエマネーターをプレゼント。ジョイは初めて雨の降るアパートの屋外に出る。そこにジョシから連絡が入る。埋まっていた箱の中味は、分娩の際に死亡した30年前の女性の遺骨で、その骨にはレプリカントの製造番号が刻まれていた。レプリカントが子供を産むなどありえないと否定したジョシは、産まれた子供を含め、全ての痕跡を消すようKに命令する。Kは手始めにタイレル社を吸収したウォレス社を訪ねるが、遺骨のレプリカントの製造は「大停電」の前で、確たる情報はなかった。Kが調査に来たことを知ったウォレス社のラブ(シルビア・フークス)はKに接近。Kは、遺骨の女性がデッカードという男性と関係があることを教わる。ウォレス(ジャレッド・レト)はラブに、レプリカントが産んだ子供を連れてくるよう命じる。
Kは、サッパーの家のピアノに隠された写真を発見。そこには、遺骨の埋まった木の横に立つ、乳飲み子を抱えた女性が写っていた。再び木を調べたKは、木の根元に「6 10 21」という数字が刻まれているのを発見。それを見て、Kの中の記憶が蘇る。
ラブは警察に保管された遺骨を盗み出す。焦るジョシはKに状況を尋ねるが、Kは数字のことは黙っていた。Kには少年の頃、小さな木製の馬のおもちゃを大事にしていた記憶があり、そのおもちゃに同じ数字が刻まれていたのだ。DNA室で捜査を進めるKに、ジョイが話しかける。遺骨の女性が産んだ子供とは、Kのことなのではないかと。調べた結果、同じDNAを持つ男児と女児がいることが判明。女児は遺伝子疾患で死に、男児は消息不明ということだった。Kはジョイを連れて、二人がいたモレルコール孤児院に向かう。そこはロス郊外の廃棄物処理場だった。突然、処理場の住民から襲撃され、Kの飛行自動車は不時着。Kは大勢に取り囲まれるが、突然、Kの周囲に空から爆撃が降り注ぎ、Kは助かる。ラブがKを監視し、子供を見つけさせようとしているのだった。捜査を続けるKは、ドーム型の施設を発見。中では男(レニー・ジェームズ)が大勢の子供達を働かせていた。Kは男に命じて30年前の孤児の記録を調べるが、ページは破り取られていた。施設の様子が自分の記憶と結びついたKは、記憶を頼りに施設内を歩き、隠されていた木馬を発見する。ジョイは、Kは製造されたのではなく男の子として産まれたのだと言い、彼にジョーという名前を与える。
自分に埋め込まれた記憶の秘密を探るため、Kは、アナ・ステリン博士(カーラ・ジュリ)のもとを訪ねる。彼女は免疫不全で、ガラスのドームの中で暮らしていた。彼女はウォレス社と契約し、レプリカントに記憶を授けていた。アナは、自分の記憶を生かしながらレプリカントに記憶を与えているのだと言う。Kは、アナに自分の記憶が本物か確かめたいと告げる。アナはガラスを隔てた装置の前にKを座らせ、記憶を読み取る。ふいに彼女は涙を流し、記憶は本物だと告げる。Kはちくしょう、と叫んで部屋を後にする。施設を出たところでKは逮捕され、ジョシのもとに連れて行かれる。Kは子供を見つけて処分した、と嘘をつく。その夜、帰宅したKのもとに、以前会った娼婦のマリエット(マッケンジー・デイビス)が現れる。ジョイが彼女に同期し、Kはマリエットと一夜をともにする。朝、起きたマリエットはこっそりKのジャケットに追跡用の発信器を忍ばせると、部屋を後にする。
追っ手が来ると確信していたKが部屋を出ようとすると、ジョイが一緒に行きたいと言い、追跡を逃れるため、自分をオンラインから切り離し、スティックの中にメモリを移すようKを説得する。何かあればジョイが消滅してしまうことを恐れるKだったが、ジョイはそれは普通の女性と同じだと言い、Kはそれに従う。ジョイを通じてKを監視していたラブはすぐさまKの部屋に向かうが、部屋はもぬけの殻。ラブはジョシのオフィスを訪ね、Kの居場所を話さないジョシを刺し殺し、端末でKの居場所を探し当てる。
Kは街で木馬の成分を分析してもらい、それが汚染された場所にあることを突き止め、ジョイと現地に向かう。蜂の生体反応を手がかりに、建物に入ったKは、デッカード(ハリソン・フォード)に遭遇。自分を捕らえようとしていると考えたデッカードは、Kを攻撃するが、Kに敵意がないことを知り、Kをバーカウンターにいざなう。Kは子供を産んだレプリカントの名を尋ねる。その名はレイチェルだった。しかしデッカードは、子供に危害が及ぶことを避けるため、子供のもとを去り、隠遁していたのだった。そこにラブが手下を従えて現れ、問答無用にデッカードを連れ去る。Kを攻撃するラブを見て、やめて、と叫ぶジョイだったが、ラブは不敵な笑みを浮かべてジョイの全てであるメモリスティックを踏み壊す。消える瞬間のジョイが、Kにかけた最後の言葉は「I love you」だった。
現場に取り残されたKを救出したのは、彼に発信器を忍ばせたマリエットの一味だった。指導者のフレイザ(ヒアム・アッバス)は、秘密が漏れないようデッカードの殺害をKに依頼。レイチェルが産んだのは女の子であったと告げる。
連れ去られたデッカードの前にウォレスが現れる。彼は産まれた子供を手に入れようとし、彼の前にレイチェル(ショーン・ヤング、ローレン・ペタ(演技はローレン・ペタが行い、顔にショーン・ヤングを合成))を連れてくるが、デッカードは偽物と見破る。ラブは偽物を撃ち殺し、デッカードをオフ・ワールドに連れて行こうとするが、そこにKが現れる。死闘の末、ラブを倒し、デッカードを救出したKは、彼をアナ博士のもとに連れて行く。Kは悟っていた。アナが自分の記憶をもとに、Kの記憶を作っていたことを。雪の降る中、施設に入っていくデッカードを見送ったKは、施設玄関の階段の上で仰向けに寝転がり、動きを止める。デッカードは初めて見る娘に、ぎこちなく微笑むのだった。

人造人間レプリカントの記憶と感情、そして子を産む奇跡に焦点を当てた重厚なSF作品。近未来の世界観や町の様子が細かいところまで作り込まれ、観るたびに発見がある。SONYやATARI、PEUGEOTなどの企業ロゴが出てくるのも近未来に思いをはせられ、楽しい。強力わかもとは見つけられなかったが。言語の壁がなくなり、街の中に日本語や韓国語など、雑多な言語が混じり合っているのも面白い。
血を流し、水の中では呼吸もできなくなり、見た目では人と区別の付かないレプリカント。そのKの恋人となるのが、ホログラムのジョイ。彼女もまた、人間と同じように、いや人間以上にレプリカントのKを純粋に愛する。人の感情を理想的に創造できる世界が現実になれば、人にとって理想的な感情をプログラムされたレプリカントやホログラムが現実のものとなったとき、人はどこまで人との触れ合いを求めるのか。そんなことをも考えさせられる作品だった。

【5段階評価】5

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