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2019年11月 7日 (木)

(1966) 赤んぼ少女

【監督】山口雄大
【出演】水沢奈子、浅野温子、野口五郎、斎藤工、生田悦子、堀部圭亮、板尾創路
【制作】2008年、日本

楳図かずおの漫画が原作のホラー作品。奇形の赤ん坊の姿のまま育った少女の恐怖を描いている。

昭和35年の大雨の夜、はかなげな少女、葉子(水沢奈子)が、施設の男性、吉村誠也(堀部圭亮)に連れられ、恐ろしげな洋館に連れられていく。吉村は主人の南条敬三(野口五郎)への取り次ぎを出迎えた使用人の女性(生田悦子)に頼むが、彼女はそっけない。一人待つことになった葉子は、赤ん坊の泣き声を聞き、声のする部屋に恐る恐る入ると、突然ドアが閉まり、何者かに襲われそうになる。慌てて逃げた葉子は気を失い、気がつくと朝になっていた。葉子は敬三の娘で、敬三が戦争で生き別れになり、苦労して探し当てたのだった。ところが母親の夕子(浅野温子)は気でも触れたかのように熊のぬいぐるみを抱き、自分の子供のようにあやすばかりで、葉子に関心を示さない。屋敷の中には、なにやら怪しげな気配があり、葉子は家の中に赤ちゃんがいるとおびえる。それは奇形の少女で、敬三が病院に送って死んだことにしていた長女だったが、いつの間にか家に戻ってきており、夕子が育てていたのだった。その少女の名はタマミ。敬三はタマミを鞄に押し込んで崖から捨てるが、タマミは屋敷に戻ると強靱な握力で敬三の首をへし折って殺害。それを咎めた使用人も殺してしまう。タマミの魔の手は葉子にも及び、葉子は首に蔓を巻き付けられ、井戸からつるされてしまうが、そこに行方の分からなくなっていた吉村の弟、高也(斎藤工)が現れ、葉子を助ける。高也は兄を探しに屋敷に入るが、中にあった棺桶から兄の死体が見つかる。タマミの仕業だった。タマミは葉子に襲いかかり、屋根から落下した葉子を地下室に連れて行く。タマミはギロチン台に葉子の腕を固定し、彼女をいたぶる。そこに高也が助けに入るが、ギロチン台の刃で高也は片腕を失ってしまう。葉子は地下で繋がった井戸の奥に行き、追ってきたタマミに声をかけ、ひるんだタマミは持っていた劇薬を自分の顔にかけてしまう。高也は何とか井戸の底から葉子を引き上げる。葉子はタマミを抱いていた。二人はようやく理解しあえたのだった。そこに夕子が現れ、タマミを連れて行く。タマミはか細い声で、夕子に「ごめんなさい」と告げる。夕子はタマミを抱いたまま燃えさかる屋敷に戻るのだった。

タイトルからしてB級ホラーだが、コミカルな要素は少なく、割と真剣に恐いジャパニーズホラー作品だった。想像だが、制作側は本作をもっと恐ろしい作品にすることもできたと思う。だがそうすると、奇形の少女を扱っていることもあり、観客の「観てはいけないものを観ている」という罪の意識をあおり、不快感が強まりすぎてしまっただろう。本作のタマミは作り物めいていて、奇形の少女としての現実味がない。それが救いとなり、観客は最後まで娯楽作品として本作を観ることができるようになっている。この辺りのバランス感覚はいいところをついているように思う。俳優も、浅野温子や野口五郎、ブレイク前の斎藤工など、面白い人達が出ている。

【5段階評価】3

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