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2019年9月 3日 (火)

(1937) レンタネコ

【監督】荻上直子
【出演】市川実日子、草村礼子、光石研、山田真歩、田中圭、小林克也
【制作】2011年、日本

猫のレンタルをする女性が様々な人達と交流する様子を描いた作品。

祖母に亡くなられ、一軒家に一人で住むサヨコ(市川実日子)は、祖母譲りの猫に近寄られる性質で、家には多くの猫が住んでいた。結婚の決意を書にしたためてふすまに張るが、男には縁がなく、隣のおばさん(小林克也)に馬鹿にされる日々。彼女はリヤカーに6匹ほど猫を乗せ、「レンタネコ」をしていた。ある老女(草村礼子)は、夫を亡くし、一緒にいた猫が死んだというので猫を借り、単身赴任の男(光石研)は犬好きの娘に臭いと言われたと悲しんで猫を借りる。彼女は家の審査をし、合格すると1,000円をもらって猫を貸すのだった。レンタカー屋の店員(山田真歩)にはドーナツをごちそうになったお礼に猫を貸した。ある日、いつものように河川敷でレンタネコの口上を述べていると、中学時代の幼なじみの吉沢シゲル(田中圭)に声をかけられる。彼は中学時代、嘘ばかり付いていた。彼は勝手にサヨコの家に付いてくる。サヨコは中学時代、保健室で寝てばかりおり、ジャミ子と呼ばれていた。シゲルはそんなサヨコがうらやましかったと言う。シゲルはいまは泥棒をやっているとうそぶき、暑い日はビールだ、と言って勝手にビールを買ってくるとサヨコに手渡し、立ち去る。その夜、サヨコの家に警察が来る。彼は本当に窃盗の常習犯だった。サヨコは中学の保健室でシゲルが持ってきたガリガリ君も、盗んだものだったのか、と思い返す。サヨコはまた、レンタネコ屋を続けるのだった。

かもめ食堂」や「めがね」の荻上直子監督作品ということで、肩の力の抜けた作品。脱力系女性漫画が原作のような作品で、ところどころ、彼女の本業というか副業として、デイトレーダーや占い師、CM作曲家などをしているシーンが挿入されるのだが、個人的には今ひとつ受けなかった。どうしても現実感(突っ込みどころ)を求めてしまう自分の性格だろう。「かもめ食堂」は好きな作品で、特に料理のシーンが素晴らしいと感じたのだが、本作はどうも今ひとつ入り込めなかった。
山田真歩演じるレンタカー店の女性が、知り合いの女の子にめっちゃ似ているのだが、「AカップのCランク」みたいな話が出てくるので、さすがに似ていると本人には言えないのだった。目が不自由とか手足の障害とかをいじるのはタブーなのに、Aカップとかハゲとか、そういうのをいじるのは笑いにつながるという感覚は、どうも好きになれない。当人の意志の及ばない他人の身体的特徴を馬鹿にして笑いにつなげるのは、ルール違反だと個人的には思っている。

【5段階評価】2

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