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2019年6月24日 (月)

(1906) 風立ちぬ

【監督】宮崎駿
【出演】庵野秀明(声)、瀧本美織(声)、西島秀俊(声)、西村雅彦(声)
【制作】2013年、日本

スタジオジブリのアニメ作品。航空機の設計者の奮闘ぶりと恋を描く。

航空機の設計者を夢見る少年、堀越二郎(庵野秀明)は、夢の中でドイツの設計者、カプローニ(野村萬斎)と出会い、設計者になることを決意する。二郎が鉄道のデッキで揺られていると風が吹き、帽子が飛ばされるが、となりの車両の少女が帽子を掴む。そのとき、関東大震災が起き、汽車は停止。二郎は帽子を取ってくれた少女を探す。少女の付き添いの女性、絹(渋谷はるか)が足首の骨を折ってしまい、少女は立ち往生していた。二郎は絹を背負い、少女の住む上野を目指す。彼女を見届けた二郎は大学のある本郷に向かう。二年後、大学で学ぶ二郎のもとに、彼が絹の骨折の添え木に使った計算尺が届けられる。慌てて校舎を飛び出す二郎だったが、女性の姿はなかった。
三菱内燃機に就職した二郎は設計技師となり、ドイツで学びながら飛行機の設計に精を出す。ある日、野道を歩いていた二郎は、絵を描く美しい女性と出会う。汽車で出会った女性、奈緒子(瀧本美織)だった。二人は急速に親しくなり、二郎は奈緒子の父親(風間杜夫)に奈緒子との交際を申し込む。奈緒子は自分が結核にかかっていることを告白するが、二郎は奈緒子にプロポーズ。奈緒子は結核を治すと宣言する。しかしその後も二郎の激務は続き、高原病院に入院していた奈緒子は、決意して二郎のもとに向かう。特高警察に目を付けられていた二郎は、上司の黒川(西村雅彦)の離れに住んでおり、二人は結婚の儀を交わしてともに暮らし始める。そうなってからも、二郎の帰宅は相変わらず遅かった。二郎の設計した飛行機のテストが始まることになり、二郎は泊まり込みになると言って家を出る。それを見送った奈緒子は、黒川夫人(大竹しのぶ)に、調子がよいので散歩に行くと言って、家をあとにする。死期を悟り、二郎の元を去ったのだった。二郎の飛行機のテストは成功する。二郎の設計した飛行機は日本の戦力になるはずだったが、結果は敗戦だった。日本は焦土と化す。二郎はカプローニと夢で再会。カプローニは二郎の作ったゼロ戦の美しさを褒め称える。夢の世界の草原には奈緒子がいた。彼女は二郎を歓迎すると、風に飛んで消えていく。カプローニはいいワインがあると言って草原を歩いて行き、二郎はそれに付き従うのだった。

関東大震災のシーンは、魔物が襲ってきたようなデフォルメがなされ、「崖の上のポニョ」(2008)とも似た雰囲気だった。夢の世界でドイツ人技師に会うようなファンタジーなシーンが織り交ぜられているものの、それ以外は設計技師が航空機の設計に勤しむ場面が多く、これを扱おうと思った宮崎駿氏の感覚は、なかなか素人には分からないのだった。

【5段階評価】3

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