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2019年4月29日 (月)

(1871) 深夜食堂

【監督】松岡錠司
【出演】小林薫、多部未華子、筒井道隆、高岡早紀、余貴美子、オダギリジョー
【制作】2015年、日本

安倍夜郎の漫画が原作の実写映画。夜12時に開店する料理屋に集う人々の人間模様を描いた作品。

新宿の裏通りでひっそりと営業している「めしや」。店主のマスター(小林薫)は曰くありげな傷を右目から頬にかけて持っている。いつものように常連客が飲んでいると、一人(安藤玉恵)が店の中に骨壺が置かれていることに気づく。マスターはしばらくそれを預かることにする。店の常連で妾の川島たまこ(高岡早紀)は、パトロンに死なれ、店で愚痴を言いながらマスターの作ったナポリタンを食べていると、隣にいた若い会社員、西田はじめ(柄本時生)が話しかけてきて意気投合。二人は同棲を始めるが、パトロンがたまこに遺産を残していたことが判明。二人は別の道を歩む。
ホームレス状態の若い女性、栗山みちる(多部未華子)がマスターの店に現れる。横で客の食べていたとろろごはんを注文。待っている間に、とマスターが出した食事を平らげて食い逃げをしてしまう。しかし、彼女は食べた皿を律儀に重ねてカウンターに乗せていた。しばらくして彼女はマスターのもとに謝罪に来ると、手伝いを申し出る。彼女は腕に覚えがあり、マスターの卵焼きを習得する。彼女は新潟の田舎におばあちゃんを残してきていたが、地元の男(渋川清彦)に騙されて一文無しになっていたのだった。マスターはみちるを住み込みで雇う。それを知った、マスターの古くからの知り合いで料亭の女将をしている塙千恵子(余貴美子)は、彼女を料理番に雇い入れる。みちるは、千恵子が自分に嫉妬していることを感じるのだった。
ボランティアに勤しむあけみ(菊池亜希子)と足立サヤ(平田薫)が「めしや」に来る。あけみは、ボランティア先で、妻を亡くした大石謙三(筒井道隆)に求婚され、困ってボランティアに行けなくなっていた。酔って警察の世話になっていた謙三に、マスターはカレーライスを振る舞う。それは、ボランティア先であけみが作っていたカレーライスの味だった。謙三は、彼女のカレーライスは決して自分だけのためのものではなかったことに気づくと、バスで故郷に帰ることを決意。見送りに来たあけみに、みんなが待っているからカレーを作りに来てほしい、と告げる。
店にあった骨壺を寺で供養した直後に、持ち主(田中裕子)が現れる。骨壺の中味は、彼女の元夫のだいじにしていた甲子園の土だった。雪のちらつく夜。店には久しぶりにみちるがお手製の料理を持って現れ、店の客は盛り上がるのだった。

序盤はほんのりといい話だったのだが、田中裕子のくだりはやりすぎで、安っぽい芝居を見せられている気分になってしまった。ボランティアの女性と妻を亡くした男の色恋沙汰も、もう少しすっきりと終わらせた方がいいと感じた。

【5段階評価】3

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