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2019年3月15日 (金)

(1847) ハドソン川の奇跡

【監督】クリント・イーストウッド
【出演】トム・ハンクス、アーロン・エッカート、ローラ・リニー、マイク・オマリー
【制作】2016年、アメリカ

ハドソン川に事故機を不時着させたパイロットの運命を描いた作品。

USエアウェイズ1549便が離陸直後、バードストライクによって両エンジンが停止。機長のチェスリー・サレンバーガー(トム・ハンクス)は管制塔の指示により、ラガーディア空港への帰還を試みるが間に合わないと判断、真冬の1月のハドソン川への不時着を試み、成功させる。乗客乗員155名は、全員救出された。
チェスリーは一躍英雄ともてはやされるが、国家運輸安全委員会(NTSB)は、実は左エンジンは動いていたといった調査結果や、ラガーディア空港やテターボロ空港に戻れたはずだというシミュレーション結果をもとに、チェスリーの判断に疑義を示す。チェスリーは憔悴し、妻のローリー(ローラ・リニー)や娘達とも会えない日々を過ごす。
公聴会の日。航空シミュレーターによって、ラガーディア空港やテターボロ空港に戻ることができたという結果が再度映像で示される。公聴会の進行役のチャールズ・ポーター(マイク・オマリー)は何の意味があるのか、といらだつが、チェスリーは、このシミュレーションには人的要素がない、と告げる。チェスリーは過去にないほどの低空でエンジンが停止し、何の指示もない中で取った行動であることを強調。シミュレーターの操縦士は、バードストライク直後に管制塔の指示により直ちに空港に向かっており、しかも、一人の操縦士はシミュレーターに乗り込む前に17回も事前練習をしていたというのだ。チャールズは、バードストライク後に35秒の空白期間を入れてシミュレーションをする必要があることを認め、シミュレーションをやり直す。すると今度は、どちらの空港にもたどり着けず、途中で墜落してしまうという結果が示された。公聴会では、続いてボイスレコーダーの録音の確認が行われた。そこからは、チェスリーと副機長のジェフ・スカイルズ(アーロン・エッカート)が取り得るあらゆる手段を試みた結果、ハドソン川に着水するという懸命な判断をしたことが明らかになる。委員会の調査員エリザベス・デービス(アンナ・ガン)は、発見された左エンジンを調べた結果、完全に破損しており、動いていたはずという調査は誤りであったことを認めると、チェスリーの存在がなければ墜落は防げなかった、とチェスリーを賞賛する。チェスリーは、全員の行動の結果であったとそれを否定する。エリザベスは、ジェフに「何か付け加えることは。違う方法をとりますか、もしまた同じ状況になったら」と尋ねる。ジェフは意外にも「はい」と答え、続けて「やるなら7月に」と言って会場を笑わせるのだった。

奇跡の生還劇を、NTSBの公聴会でつまびらかにしていく話の流れはうまく、ハリウッド映画のような抱き合って喜ぶという感動の爆発ではなく、むしろ淡々と静かな感動を描いているところが秀逸。さすがはクリント・イーストウッド監督。ただ、客室乗務員に川に飛び込ませられる乗客が一人いたのは、何だったんだろうか。早く、とせかされて飛び込んだあげく、そんな人は他に誰もいないという理不尽さ。かわいそうだった。

【5段階評価】4

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