« 2018年11月 | トップページ | 2019年1月 »

2018年12月

2018年12月31日 (月)

(1798) 斉木楠雄のΨ難

【監督】福田雄一
【出演】山崎賢人、橋本環奈、新井浩文、ムロツヨシ、内田有紀、田辺誠一
【制作】2017年、日本

麻生周一原作漫画の実写映画化作品。超能力高校生が文化祭で巻き込まれる事件を描く。

産まれたときから超能力を持つ高校生、斉木楠雄(山崎賢人)は文化祭で問題が起きないよう、超能力を使って事件を未然に防いでいく。美少女クラスメートの照橋心美(橋本環奈)が彼を振り向かせようと体育館の準備室で二人きりになったところで、他校のヤンキーが校内に入り込んできたため、楠雄は超能力でヤンキー達を消す。力を使い切って倒れたため、超能力が暴走し、体育館ごと宇宙空間をただよってしまうが、心美が気を失っている隙に元に戻る。結局、楠雄は時間を丸一日戻し、文化祭をもう一度過ごすことになるのだった。

くだらないギャグが続き特に面白くもなかったが、橋本環奈のミニスカート姿が目の保養になる作品だった。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月30日 (日)

(1797) わたしを離さないで

【監督】マーク・ロマネク
【出演】キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ
【制作】2010年、イギリス、アメリカ

カズオ・イシグロの小説を映画化した作品。臓器提供を運命づけられた若者の恋と人生を描く。

ヘールシャムの学校で学ぶ子供たち。しかし何か通常の学校とは微妙に異なる雰囲気がただよう。子供達は感情を抑制されたようであり、ガラクタとしか思えない一部のかけたような人形や中味の分からないカセットテープ、吹き口だけのリコーダーなどのものを、集めたコインを使って手に入れ、嬉しそうにしている。
彼らは、臓器提供のために産まれた子供達だった。早いと一回目で、多くても四回目の臓器提供で生涯を閉じる運命にある。そのことを生徒達に告げた教師(サリー・ホーキンス)は学校を追い出される。
学校での生活が終わり、一般社会での共同生活が始まる。ヘールシャム出身のキャシー・H(キャリー・マリガン)は興奮すると大声をあげてしまうトミー(アンドリュー・ガーフィールド)と学校時代親しくしていたが、ルース(キーラ・ナイトレイ)が二人の間に入り込み、トミーとルースが恋人同士のようになっていた。別の施設から来たクリシーとロッドは恋人同士で、恋人になると臓器提供開始時期に猶予が与えられるという噂についてヘールシャムの三人に訪ねるが、そのような話を聞いたことのないキャシーは、噂はデマであることが多い、と言うしかなかった。
キャシーは介護士となる道を選び、しばらくの間はドナーの世話をすることになる。ある日、ルースが臓器提供をしていることを知ったキャシーは10年ぶりに彼女と再会。ルースは一緒にトミーに会いに行く。うち捨てられた船のある海岸で、ルースは自分が嫉妬からキャシーとトミーの間に割って入ったことを告白して謝罪する。償いのために、マダムに執行猶予をもらえるよう、マダムの住所を手渡す。トミーは認めてもらえるようギャラリー向けの絵を何枚も持って、キャシーとともにマダムの家を訪ねるが、そのような執行猶予のしくみは今も昔もないと告げられる。帰りの夜道で、トミーはドライバーのキャシーに頼んで車を降りると、大声で絶叫する。それは猶予が認められなかったことへの絶望の叫びだった。キャシーはトミーを抱きしめる。
ルースは最後の臓器提供を終えて逝き、トミーもキャシーに見守られながら何回目かの臓器提供の手術に入り、生涯を閉じる。2週間後、キャシーにも臓器提供開始の知らせが届く。キャシーは過去に思いをはせて草原を眺めるのだった。

文学作品が原作らしい、静かな印象の作品。小説の章の節目のように場面が転換する際、少しくすんだ黄色や緑のような色が単色でスクリーン一面を占めるのが独特だった。
臓器提供を運命づけられた人々だけでなく、周囲の人々も含めて感情の起伏が小さく、描き方が淡々としていてあまり抑揚がないので、なんとなく観た後の感動も薄く、結局なんだったんだろうな、という印象もあった。かといって、理不尽な運命を恨んで泣き叫んだり感情的になったりするのも違う気はするのだが。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月29日 (土)

(1796) JKニンジャガールズ

【監督】佐藤源太
【出演】浜浦綾乃、広瀬彩海、野村みな美、和田桜子、温水洋一、ベッキー、浅野ゆう子
【制作】2017年、日本

東京の女子高生忍者と大阪のおやじ忍者との戦いを描いた作品。「ハロー! プロジェクト」の「こぶしファクトリー」が出演している。

忍者の末裔である霧隠ノエル(浜浦綾乃)、石川ラブリ(広瀬彩海)、服部ココア(野村みな美)、百地イブ(和田桜子)の4人は、司令官のユリちゃん(浅野ゆう子)から、大阪の忍者オヤジーズが女子高生に憑依して東京タワーを消すという作戦を阻止するよう指令を受ける。
オヤジーズの一人、猿飛茂助(温水洋一)は大野ノゾミ(井上玲音)に憑依するが、ノエルに一目惚れし、車に轢かれそうになったノエルを忍術で助けてしまう。JKニンジャガールズは力を合わせてオヤジーズの憑依を解き、8人でオヤジーズを退治する。憑依されていた4人もJKニンジャガールズに加わるのだった。

開始5分でくだらなさ全開。義務感で観たような感じだった。一度干されたベッキーがけだるげに踊っているのが哀しい作品。

【5段階評価】2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月26日 (水)

(1795) 男たちの挽歌

【監督】ジョン・ウー
【出演】ティ・ロン、チョウ・ユンファ、レスリー・チャン、エミリー・チュウ、レイ・ホーチン
【制作】1986年、香港

マフィアの兄と警官の弟、そして兄の親友とを巡る運命を描いたハードボイルド作品。

マフィアで活躍するホー(ティ・ロン)とマーク(チョウ・ユンファ)は親分(シー・イェンズ)から将来を嘱望される存在。二人に憧れる弟分のシン(レイ・ホーチン)を連れ、ホーは台湾での取り引きに向かう。ところが相手の裏切りにより銃撃戦となり、ホーとシンは警察に追われる。ホーはシンを逃がすために自首する。
ホーの弟のキット(レスリー・チャン)は、兄の職業を知らず、憧れの警官となる。病気でベッドに伏している父親(ティエン・ファン)のもとにマフィアが現れ、父親を連れ去ろうとする。父親は抵抗し、看病していたキットの恋人のジャッキー(エミリー・チュウ)も暴行を受ける。キットは二人を守ろうとマフィアに挑みかかるが、父親はマフィアに刺し殺されてしまう。父親は死ぬ間際に「兄さんを許してやってくれ」とキットに告げるが、そのことでキットは兄がマフィアの一味であることを知らされる。
ホーは3年の刑期を終えて出所。悪事から足を洗い、タクシー会社に勤めることになる。大雨の降る夜、ホーはキットに会いに行くが、ホーのせいで父親が殺されたため、キットはホーに殴りかかり、二度と顔を見せるなと叫ぶ。ホーはその場を立ち去るしかなかった。
マークはホーを売った復讐のため、レストランで食事をする的の一味を皆殺しにするが、敵の銃弾を脚に受け、まともに歩けない体になってしまっていた。ホーはある日、脚を引きずるみすぼらしいなりのマークが、自動車の窓ガラスふきをしている姿を目にする。その車に乗り込んだのは親分格となったシンだった。シンは、昼飯代だと言って紙幣を3枚ほど地面にまき散らし、マークはそれを拾い上げる。駐車場で貧しい昼飯にありつくマークにホーは声をかける。マークは再会を喜び、またのし上がろうと持ちかけるが、ホーはもう悪事に手は染めないと宣言する。シンは二人の協力を得ようとするが、二人は拒絶。シンはマークに暴行を加えると、手下をホーの勤めるタクシー会社に向かわせ、ボロボロになったマークを車から降ろすと会社内のタクシーや機器を破壊し始める。戻ってきたホーは手下達を追い返す。血まみれになった社長に詫びるホー。そこに警察がやってくる。社長はホーとマークを逃がす。マークはシンの悪事を暴くため、彼の悪事の秘密が納められたテープを強奪。シンに取り引きを持ちかける。シンは親分を殺害してホーの仕業と見せかけるようにしむけると、多くの手下を連れて取引現場に向かう。シンの事件から手を引くように命令されていたキットだったが、上司(ケン・トン)に頼み込んで捜査に加わり、現場に向かう。
ホーとマークはシンを人質にとって逃走しようとするが、そこに現れたキットが敵の側に捕まってしまう。シンとキットの身柄を交換することになるが、キットが途中でシンに挑みかかったことをきっかけに激しい銃撃戦となる。先に現場から逃走したマークだったが、現場に戻り、キットとホーに加担。しかし、最後にシンの機関銃を浴びて絶命する。警察が現れ、生き残ったシン、ホー、キットは警察に囲まれる。ホーはシンに銃を向けるが、弾はすでに切れていた。シンは自分は自首して金を積んで釈放してもらう、と告げて手を挙げて警察の方に歩く。キットは黙って自分の銃をホーに手渡す。ホーはシンに銃弾を浴びせ、シンを倒すと、キットの持っていた手錠を自らにかけ、お前が正しい、とキットに告げる。二人は並んで警官たちの方へ歩いて行くのだった。

スローモーションを多用し、二丁拳銃の派手な銃撃戦がジョン・ウーらしい作品。最後の方のシンとの取り引きの必然性がなんだかよく分からないし、マクガフィンとなるテープをあっさりとマークが入手するのも突然すぎて意味不明だったり、荒削りな感じはあるが、兄と弟の確執、それを見守るキットの恋人、という構図は分かりやすかった。
チョウ・ユンファと劇団ひとりが、顔だけでなく声も似ていると気づかされる作品。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月25日 (火)

(1794) トゥモローランド

【監督】ブラッド・バード
【出演】ジョージ・クルーニー、ブリット・ロバートソン、ラフィー・キャシディ、ヒュー・ローリー
【制作】2015年、アメリカ

地球の滅亡を防ぐために奮闘する男性と少女の活躍を描いた作品。

ある男(ジョージ・クルーニー)が何者かに向けたメッセージを録画している。横からは女性の声で茶々が入っている。男は、自分の少年時代の話を始める。少年の名はフランク・ウォーカー(トーマス・ロビンソン)。ジェット式の飛行装置を発明してニューヨーク万博に作品を持ち込むが、受付のニックス(ヒュー・ローリー)は未完成だと言ってそれをはねつける。しかし近くにいた少女(ラフィー・キャシティ)は少年を見込んでピンバッジを渡し、自分に付いてくるよう伝える。イッツ・ア・スモール・ワールドのアトラクションに入っていく少女を追って乗り物に乗り込んだフランクは、アトラクションの途中でバッジを検知され、別ルートに進む。そこにあったのは、巨大エレベータのような、小さい地下鉄車両のような乗り物。彼がそこに乗り込むと、未来都市にたどり着く。
続いて、男の横にいた少女(ブリット・ロバートソン)が話を始める。彼女の名はケイシー。NASAの技師である父親の仕事を守るためにロケット打ち上げ施設の解体工事を妨害し、警察に捕まってしまう。釈放されることになったケイシーは、荷物の中に見慣れないピンバッジを見つける。それに手を触れた瞬間、周囲の景色が、遠方に未来都市が見える麦の平原に変化する。迎えに来た父親にピンバッジを触れさせるが、父親には何の変化も起きない。帰宅したケイシーは、深夜に家を抜け出し、未来都市のある方向に自転車を走らせる。ケイシーはそこでトゥモローランドを体験。ホバーレイルに乗って20光年先に飛び立つ宇宙船基地に向かうが、宇宙船に乗り込む寸前でバッジの効力が時間切れになり、気がつくと夜の沼の中を歩いていた。
ケイシーはバッジのことをネットで調べ、その買い取りをしている店に向かう。店にいた女性店員(キャスリン・ハーン)は、バッジを見ると大声で亭主のヒューゴー(キーガン=マイケル・キー)を呼ぶ。二人は、バッジがプルス・ウルトラという理想の未来都市に向かうための力を持つものだという話をし、ケイシーにバッジの入手方法を執拗に尋ねる。ケイシーは荷物に紛れ込んでいたと話すが、二人は信じず、バッジを渡した少女の居場所を尋ねる。意味の分からず答えられないケイシーに、二人は突如、未来型の銃を向ける。そこに、フランクに微笑みかけていた少女、アテナ(ラフィー・キャシディ)が現れ、店員二人を倒す。二人は人間ではなく、オーディオ・アニマトロニクス(AA)というロボットだった。倒された店員は店内で爆発を起こす。アテナはケイシーを車に乗せてその場から走り去る。アテナ自身もまたAAであり、地球を救うためにケイシーをスカウトしたのだと説明する。事態を飲み込みきれないケイシーだったが、アテナは彼女をフランクの家の前に放り出し、去って行く。ケイシーは仕方なくフランクの家のドアをノックする。そこに現れたのは、未来に絶望した大人のフランク(ジョージ・クルーニー)だった。フランクは地球がまもなく滅亡することに悲観しきっていたが、ケイシーはフランクに自分をトゥモローランドに連れて行くようせがむ。ケイシーが話したときに、わずかに地球滅亡の確率が低下したのを見て、フランクはケイシーに可能性を見いだす。そこに追っ手のAAが複数現れる。フランクは家の中に設置した様々な装置でAAを撃退し、バスタブ型の脱出装置でケイシーとともに小屋を脱出。出迎えたアテナとともにエッフェル塔にワープする。エッフェル塔は、トゥモローランドに向かうロケットの発射台だった。トゥモローランドは地球の別次元に存在していた。なんとかたどり着いた3人のもとに、都市を統括するニックス総督が現れる。フランクはケイシーが地球を救うとニックスに説明するが、ニックスは信じない。ニックスは3人を、地球の過去と未来を見ることのできるモニターに連れて行く。ケイシーは58日後に地球が滅亡する様子を確認する。ケイシーはニックスに地球人をトゥモローランドに避難させればいいと問うが、ニックスは、そうすると人間はまたトゥモローランドを滅亡させるだけだと答える。納得いかないケイシーが背を向けた瞬間、モニター上に一瞬、滅亡をまぬがれたもとの景色が広がる。しかしニックスはそれを認めず、フランク達を地球に強制送還することを決める。ケイシーは、ニックスのモニターが悲観的な運命を発信し続けているために人々が悲観的な道筋をたどってしまっているということに気づき、希望ある未来を発信すれば地球を救えると考え、それをニックスに説明する。しかしニックスは、人々に地球の大切さを説くためにはいちど破壊するしかない、と持論を展開。ニックスの地球滅亡の発信は確信的なものだった。フランクは諦めたふりをしてニックスと握手すると、ニックスの手首に巻かれたリモコンでモニターへのエレベータを起動。ケイシーはアテナが持っていた爆弾でモニターを破壊しようとするが、ニックスがエレベーターを下降させ、作戦は失敗。爆弾は強制送還先の無人島で爆発する。爆発の衝撃で倒れた柱がニックスを襲い、挟まれたニックスは動けなくなる。ニックスは恨みから手元の銃でフランクを撃つが、それを予期したアテナが身を挺してかばい、アテナは機能停止するしかなくなる。アテナは、少年だったフランクを見守りながら、彼に自分がAAであることを告げられず、しだいに特別な感情を抱き始めていたことをフランクに告白。フランクはそれを聞いて涙する。アテナは自分の自爆装置を使ってモニターを破壊するようフランクに頼み、フランクはそれを実行する。
フランクとケイシーは、地球の未来を信じる人々にバッジを渡し、地球滅亡を防ぐ計画を始める。そして麦の平原に多くの人々がたどり着くのだった。

未来都市のデザインやギミックが楽しく、AAとの戦いもアイディア満載で面白い。映像のセンスは素晴らしい。機能停止しそうになっているアテナの口元と音声が震えたり、左右別々に細かい瞬きをする、といった細かい演出が作り込まれているのもよかった。エンディングで未来を託されるのが、若者だけではなく老若男女を問わないところもよかった。一方でストーリーはやや難解。ニックスが何を狙っているのかは、1回観ただけでは分からないかもしれない。また、ケイシーが大事にしている赤い帽子という伏線が生かされず、ただエレベータ上で風に飛ばされるだけというのがもったいない気がした。ジョージ・クルーニーという大物俳優と渡り合ったブリット・ロバートソン、ラフィー・キャシディの二人の演技も素晴らしかった。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月23日 (日)

(1793) とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-

【監督】錦織博
【出演】阿部敦(声)、井口裕香(声)、三澤紗千香(声)、佐倉綾音(声)
【制作】2013年、日本

鎌池和馬原作ライトノベルの映画化作品。科学と魔術の融合した世界での若者の活躍を描いたSFアニメ。

オービット・ポータル社の宇宙船オリオン号がデブり衝突によりエンジンを破損。パイロットのディダロス(斧アツシ)は死亡するが不時着により88人の乗客全員が生存する。事件後3年が経ち、オービット・ポータル社は宇宙エレベーター、エンデュミオンを開発。そんな中、高校生の上条当麻(阿部敦)と居候のインデックス(井口裕香)が町を歩いていると、ストリートミュージシャンの鳴護アリサ(三澤紗千香)と出会う。彼女のプロデビューが決まり、3人はお祝いの食事をともにするが、その夜、アリサは魔術師集団に襲撃される。アリサをエンデュミオンのイメージキャラクターにしたのは、子供のように若い女性社長、レディリー=タングルロード(佐倉綾音)。実は彼女は不老不死の体を持っており、その苦悩から逃れるため、アリサの持つ魔力を使って自死することを狙っていた。オリオン号の事件も彼女の起こしたものだった。それを知ったディダロスの娘、シャットアウラ(日笠陽子)は激怒。レディリーの野望を阻止するため、アリサを倒そうとする。当麻はシャットアウラと戦い、右手の力でシャットアウラを殴り飛ばす。すると、歌を忘れていたはずのシャットアウラが、歌を口ずさみ始める。実はアリサは、オリオン号の機内で奇蹟を信じた少女時代のシャットアウラの思いが生み出したものだった。シャットアウラとアリスはともに歌い、一体化する。レディリーの計画は失敗に終わる。
当麻とインデックスはアリサが幻ではなく確かに存在していたことを確信しながら、アリサのいなくなった世界で青空を見つめる。どこかでアリサの歌声が聞こえた気がする二人だった。

原作を知らないと、登場人物が何者で、レベル0というのがどういう意味で、当麻の右手に何の力があるのか、よく分からないまま話が進む。それぞれの登場人物の能力を説明するパートもない。国民的アニメの「ONE PIECE」がオープニングでしっかり各キャラクターの特技を見せる演出を取り入れているのに比べると、なんとも不親切。もっとも、原作を知らないような人は、そもそもこの映画を観ないとも言えるが。
ライトノベルが原作ながら、キャラクターや機械のデザイン、映像や楽曲などの質は高かった。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月22日 (土)

(1792) アイ・アム・サム

【監督】ジェシー・ネルソン
【出演】ショーン・ペン、ミシェル・ファイファー、ダコタ・ファニング
【制作】2001年、アメリカ

引き離された知的障害を持つ男性と娘の運命を描いた作品。

スターバックスでアルバイトをしているサム(ショーン・ペン)は、子供の出産に立ち会う。元気な女の子が産まれるが、サムとともに病院を出た母親はサムのもとから走り去ってしまう。ビートルズが好きなサムは、女の子にルーシー・ダイアモンドと名付け、近所のひきこもりのピアニスト、アニー(ダイアン・ウィースト)の協力を得ながら、娘を育てる。
7歳になったルーシー(ダコタ・ファニング)は、知能は低いがいつも一緒に遊んでくれる父親と楽しく暮らすが、やがて自分が父親の読めない単語を読めるようになっていることを自覚し、わざと単語を読めないふりをするなど、学習意欲にブレーキをかけるようになる。そのことを学校の先生から伝えられたサムは、ルーシーに父親としてちゃんと読むように命令。ルーシーは読書ができるようになる。
サムは、ルーシーの誕生日に友人やルーシーのクラスメートを呼び、サプライズパーティを仕込む。そこにケースワーカーの女性がやってくる。サムは慌てて女性を部屋に引き入れ、ルーシーの帰宅を待つが、クラスメートの男の子が騒いだため、無理矢理黙らせようとする。その様子をケースワーカーは子供への暴力と受け取ってしまう。ルーシーはサムから引き剥がされ、施設に保護されてしまう。サムは仲間の助言をもとに、弁護士事務所を訪ね、女性弁護士のリタ(ミシェル・ファイファー)に協力を依頼。リタ自身、息子との意思疎通に悩んでいる状態だったこともあり、プロボノとして無料で弁護を引き受けることにする。
保護側の弁護士は、7歳の知能しかないサムの父親としての能力の欠如をあげつらい、弁護に来たアニーに対しても、彼女が父親に性的暴力を受けていたことをほのめかしてパニック状態に陥らせるなど、冷酷な手段をとる。結局、ルーシーは里親(ローラ・ダーン)のもとに送られることになる。ルーシーを諦められないサムは、スターバックスの仕事以外の仕事をがんばってお金をため、ルーシーの住む家の近くに家を借りる。ルーシーは里親の家を抜け出てサムの家に向かう。やがて里親も、サムとルーシーの本当の愛を知り、二人がともに暮らすことを応援する側に回ることを約束するのだった。

知的障害を負う男性を演じるショーン・ペンの演技が絶妙。やりすぎると見苦しいし、控えすぎるとわざとらしくなる。そして子供役のダコタ・ファニングの演技も素晴らしい。年端もいかない女の子なのに、父親へのまなざしは、温かく見守っているかのように大人びている。サムの友達の男達も、本当の精神障害者のようで、とにかく俳優の演技力に魅せられる作品だった。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月20日 (木)

(1791) 海賊とよばれた男

【監督】山崎貴
【出演】岡田准一、吉岡秀隆、綾瀬はるか、染谷将太、鈴木亮平、國村隼
【制作】2016年、日本

メジャーと呼ばれる大手外資石油会社と渡り合った日本商人の生き様を描いた作品。

国岡鐵造(岡田准一)は、石油の時代が来ることを予想して国岡商店を興す。地域の縄張りという慣習を突破するために海上で船の燃料を売るという破天荒さで商店を大きくしていく。彼の男気に惚れ込み、東雲忠司(吉岡秀隆)や長谷部喜雄(染谷将太)らも商店の従業員となる。鐵造はやがて妻のユキ(綾瀬はるか)を迎え、商店は店主の鐵造を父親とした家族のような生活を送るようになる。
鐵造は満州鉄道への機械油の納入を目指して凍結に強い油を開発し、メジャー系の石油会社に技術力で勝つが、満州鉄道はメジャーとの関係悪化を恐れ、国岡商店の油の採用を見送る。憤懣やるかたなく帰国した鐵造だったが、ユキは仕事一筋の鐵造と、子供ができないことで悩み、鐵造の元を去ってしまっていた。
戦後、GHQにより日本企業による石油の販売は規制され、鐵造は社員を守るため、ラジオ修理のような新しいことにも挑んでいく。鐵造のやり方に不満を持っていた石油統制配給会社の代表の鳥川(國村隼)は、石油販売の許可を得られるよう頭を下げる鐵造を許しはしなかったが、GHQが国内の石油タンクに残っている石油を使い切るまでは石油の輸入は許さないと言ってきたことから、石油タンクさらいという汚れ仕事を鐵造にやらせる。鐵造は日本のために仲間とともにその仕事をやりきるが、鳥川は石油の商売から鐵造を排除しようと、GHQとの協定書に細工する。元GHQの通訳で国岡商店の仲間入りをしていた武知甲太郎(鈴木亮平)は、GHQ側にこの不正を伝え、晴れて国岡商店は石油販売業への復帰がかなう。国岡商店は日本最大の自社保有タンカー、日承丸を造る。海外メジャーは国岡商店を潰すために国岡商店との取り引きをやめて石油入手経路を断とうとするが、鐵造はイギリスと緊張状態にあるイランに活路を求め、撃沈覚悟で日承丸をイランに向かわせる。日承丸は貿易封鎖を余儀なくされていたイランに大歓迎される。
老齢となった鐵造は、若い娘(黒木華)から一冊のスクラップブックを手渡される。娘はユキの姪だった。スクラップブックには国岡商店に関する記事が貼り付けられていた。ユキは鐵造のもとを去ったあとも、鐵造を応援し続けていたのだ。鐵造は、ユキにしてしまった仕打ちに涙するのだった。やがて天命を全うするときが鐵造に訪れる。ベッドの上で鐵造は、海の上で大きな旗を振って仲間と燃料油を売っていた頃のことを回想するのだった。

邦画ながら、映像に迫力があり、岡田准一の老けメイクも、ほとんど特殊撮影とは思えないほど自然。上のあらすじは時系列的に書いたが、実際は時代を行き来するダイナミックな展開で、脚本もよかった。CGを用いた特撮も、「永遠の0」のゼロ戦シーンに比べるとドヤ顔の演出ではなく、必要な分だけ、自然に作られており、格段によかった。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月18日 (火)

(1790) ニキータ

【監督】リュック・ベッソン
【出演】アンヌ・パリロー、チェッキー・カリョ、ジャン=ユーグ・アングラード、ジャン・レノ
【制作】1990年、フランス、イタリア

政府の工作員となった女性の運命を描いた作品。

男3人、女1人のチンピラ4人が、薬目当てに深夜の店に忍び込み、警察と派手な銃撃戦を行って男達は死亡。警察官が店内に確認に入る。中には薬が切れていたせいか戦闘に加わらずにいた女性(アンヌ・パリロー)が生き残っていた。しかし彼女は身柄を確保しようとした警察官の喉元に銃を突きつけ、そのまま発砲。警官殺しの罪を負った彼女は無期懲役となる。当然の判決にも彼女は狂ったようにわめき叫び、法廷から引きずり出される。
ニキータと名乗る女は、そもまま刑務所に行くかと思いきや、麻酔薬を打たれ、気がつくと真っ白な部屋の中にいた。そこに政府関係者のボブ(チェッキー・カリョ)が入ってくる。彼はニキータを工作員に仕立てるための訓練を開始。はじめは非協力的だった彼女だったが、厳しい訓練を乗り越え、工作員として自由の身になる。しかし、コードネーム、ジョセフィーヌで呼び出された場合は命令に服従することを義務づけられていた。自由の身になったニキータは嬉しそうにスーパーで買い物をし、新米レジ打ち係のマルコ(ジャン=ユーグ・アングラード)と知り合い、恋に落ちる。ニキータはマルコに過去を明かさず、看護師をしていると嘘をつく。マルコと暮らすようになったある日、ジョセフィーヌとしての彼女に指令が来る。それは、ホテルの一室にいるターゲットに発信器付きのルームサービスを持ち込むことだった。緊張しながら飲み物を乗せたトレイをホテルの部屋に運ぶニキータだったが、部屋の手前にいるボディガードに部屋に入ることを許されず、彼女は部屋の前まで飲み物を運ぶだけで役目が終わる。想像以上に楽な役回りであったことをニキータは喜び、マルコとの生活に満足。ボブが初仕事の任務が成功に終わったことを告げる電話をかけてくる。ニキータはボブを家に招待し、ボブがやってくる。ボブはニキータのおじという役回りで、彼女の幼い頃の話をまるで本当のようにマルコに話すと、婚約祝いだ、と言ってベネツィア行きの飛行機チケットを二人に手渡す。思いがけない休暇に喜ぶニキータだったが、旅先のホテルに、ジョセフィーヌ当ての電話が来る。彼女はすぐさまホテルのバスルームに入り、隠されていた受信機とライフルを使ってターゲットを暗殺。マルコに何とか気づかれずに仕事を終える。
さらにニキータに、ソ連大使の持つ情報を盗み出す指令が下る。そして決行の日。夜勤続きを心配するマルコに、ニキータは自分に言い聞かせるように今日が最後と告げる。
ニキータは娼婦の役で大使に接近。大使とともにアパートの一室に入る。大使を睡眠薬で眠らせ、部屋にあらかじめ潜んでいたもう一人の工作員が大使に変装して大使館に入るという計画だったが、大使の知る暗号が切り替わっていることが判明し、計画は大使とボディガードを抹殺するという強攻策に変更。人を殺すことに抵抗を感じていたニキータは、やってきた掃除屋のビクトル(ジャン・レノ)に穏便な策の実施を持ちかけるが、ビクトルは全く聞き入れない。彼は始末したボディガードと大使を浴槽に投げ込み、強酸をかけるが、まだ生きていた大使が暴れ始める。パニックになった変装役の工作員がビクトルに銃を向け発砲するが、あっさりとビクトルの返り討ちに遭ってしまう。ニキータはビクトルを説き伏せ、自分が大使に変装して大使館に入り込む。何とか大使の部屋の金庫から情報を盗み出したニキータだったが、大使館の警備が怪しみ始める。ビクトルはすぐ逃げようと叫ぶニキータの頼みも聞かず、追ってきた大使館員を射殺。大使館に警報が鳴り響き、ビクトルの車に警備員が集まってくる。ビクトルは警備員を銃撃するが、彼もまた機関銃で撃たれ、重傷を負う。ガレージの壁を突き破って逃走するビクトルは、交差点の信号で車をとめたところで絶命。ニキータは車を降り、マルコの待つ家に帰る。シャワーを浴び、マルコの寝るベッドに転がり込むニキータに、マルコは今の仕事はもうやめろ、と告げる。彼はニキータが看護師ではなく、工作員であることを突き止めていたのだ。なぜ黙っていたのか、と問うニキータに、マルコは愛しているからだ、と告げる。ニキータは泣きながらマルコを抱きしめる。
次の日、ボブがマルコの部屋を訪れる。ニキータはいなかった。マルコは、ニキータから預かったというマイクロフィルムをボブに渡すと、ボブ宛ての手紙は破り捨てた、とボブに告げる。何と書いてあったのか、と問うボブに、マルコは何も答えない。ボブはマルコの覚悟を知って微笑むのだった。

1994年に公開された「レオン」と同じ作風で、強烈なバイオレンスと愛が共存した作品。エンディングはなかなか意味深長。秘密を知ったマルコをボブが殺してしまうのかもしれないし、マルコには手を出さないまでもニキータを追いかけるかもしれない。
自分としては、自分を殺しに来たかもしれないボブを、丸腰で迎え入れ、証拠となるマイクロフィルムを渡し、手紙は破ったと言って内容を隠すという最大限の挑発をしてくるマルコを目の前にして、ボブはマルコが決してニキータの行き先も何も告げるつもりはないと覚悟を決めていることを確信したように思う。マルコのニキータへの愛を真実だと知ってボブはニキータを追うのをやめることにし、寂しくなると告げたのではないか。その言葉を聞いたマルコは、少しの沈黙の後、「ああ」と言って目を背ける。実はマルコはニキータを追うつもりでいて、だから自分は寂しくはない、寂しいという嘘を見抜かれないよう、目をそらしたのではないか。そんな気がするのである。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月17日 (月)

(1789) 野菊の墓

【監督】澤井信一郎
【出演】松田聖子、桑原正、加藤治子、樹木希林、村井国夫、赤座美代子
【制作】1981年、日本

伊藤左千夫の小説「野菊の墓」の映画化作品。15歳の若者と17歳の少女の純愛を描いている。

一人の老人(島田正吾)が自分の少年時代を回想する。15歳の少年、政夫(桑原正)は、住み込みで働く少女、民子(松田聖子)と子供の頃から仲よくしていたが、使用人のお増(樹木希林)や政夫の兄(村井国夫)の嫁の初子(赤座美代子)らは、年頃の二人が仲よくしていることを快く思っていなかった。政夫の母親のきく(加藤治子)は仲睦まじい二人を微笑ましく思っており、たびたび二人だけで仕事をする機会を与えていた。
祭りの日に綿摘みに言った二人は、道中に野菊を見つける。政夫は民子は野菊のような人だ、自分は野菊が大好きだ、と間接的に思いを告げる。民子もまた、政夫さんはりんどうのような人で自分もりんどうが好きだ、と返す。二人は夜遅くに帰宅し、さすがのきくも心配し、早めに中学校に通うよう政夫に命じる。政夫は民子に手紙を託す。そこには民子と離れたくないという政夫の正直な思いが綴られていた。
政夫が不在の間に、民子には縁談があてがわれ、きくに言い含められて民子は泣く泣く承諾させられる。民子を恋敵と思っていたお増だったが、民子が不憫でたまらず、仕事をやめて政夫に民子がかわいそうだと告げに行く。婚礼の日。政夫は婚礼の行列を追いかけ、止める兄を振り払って民子に一輪のりんどうの花を手渡す。民子はそれを受け取る。
嫁ぎ先で民子は姑から厳しすぎる指導を受け、重労働の末、倒れてしまう。流産だった。政夫はきくに家に呼び戻され、民子の死を知らされる。民子は亡くなる際、手に政夫の手紙と押し花になったりんどうの花を握りしめていた。きくは民子の政夫への思いを知り、二人を引き剥がしたことを政夫に泣いて詫びる。
老人となった政夫は、民子の墓の前で改めて祈りを捧げるのだった。

松田聖子が19歳の頃の初主演作品。純愛もので、恋に臆病で不器用な若い二人のやりとりが初々しい。民子の天真爛漫な笑顔が印象的である一方、最後はヒロインの流産による死という悲劇が訪れる。相手役の桑原正は、本作で「新人」とクレジットされているが、その後、芸能界を進むことはなかったようで、なんとも意外である。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月16日 (日)

(1788) 顔

【監督】阪本順治
【出演】藤山直美、佐藤浩市、豊川悦司、大楠道代、牧瀬里穂、岸部一徳、國村隼
【制作】2000年、日本

殺人犯となった中年女性の逃亡生活を描いた作品。

自閉症気味の精神障害を持つ中年女性の吉村正子(藤山直美)は、母親(渡辺美佐子)の営むクリーニング店の2階に閉じこもり、服の直しの仕事をしていた。妹の由香里(牧瀬里穂)は姉とは似ても似つかない美しい容姿。男性との経験もない姉をさげすんでいた。ある日、母親が仕事中に倒れて急死。それに気づかず2階にいた姉を由香里は許せず、悪態をつく。正子は由香里を絞め殺してしまう。
自殺を図るも未遂に終わった正子は香典をかき集めて家を出る。警察の捜査が始まるが、その晩、阪神淡路大震災が起き、どさくさの中、正子の逃亡生活が始まる。家に引きこもっていた正子は、大人になってからの写真が全くなく、それが幸いして捜査は難航した。浮気をして家を出て行った父親を訪ねようとした正子は、近くの交番を訪ねるが、警官は不在。そこにやってきた男(中村勘九郎)に無理矢理連れ出され、幌の付いたトラックの荷台で襲われる。必死で拒絶する正子は恐怖から吐いてしまい、男は萎えてしまう。しかし、正子は体が熱くなり、そう告げたため、結局男に強姦される。それは正子の初体験だった。正子は香典の封筒を3つほど渡し、立ち去る。
立ち寄ったラブホテルに務めることになった正子だったが、放漫経営の店主(岸部一徳)は借金地獄で自殺。正子は警察に追われるように逃走。駅に逃げ込んだ正子は思いつきで九州に向かう。電車の中で知り合った男(佐藤浩市)を追うように別府で降りた正子だったが、結局行く当てもなく、空き家の中で首つり自殺を図るが失敗。パニック状態になって泣き叫んでいるところを、クラブのママの律子(大楠道代)に助けられる。律子の家には元ヤクザの弟、洋行(豊川悦司)がいた。ホステスとして店に出るようになった正子は、店の常連の男(國村隼)に惚れられる。洋行は男に金をもらい、律子の留守を狙って店の2階の部屋で正子を襲わせる。正子にとって2回目の強姦だった。はじめは必死で逃げる正子だったが、またも体が熱くなり、男を受け入れる。しかし男の妻が店に現れ、男は連れ出される。正子はそれを忘れるために店で明るく振る舞う。正子は電車で会った男に再会し、店に誘う。男は会社を首になり、持ち出した顧客データをネタに会社から金を脅し取ろうとしていた。正子は正体なく飲んで酔った男に幸せそうに寄り添う。男は息子を連れて店を出、真面目に生きる決意をする。
洋行はヤクザに追われていた。姉に迷惑をかけずにけじめを付けるため、正子に姉を頼むと言い残し、洋行はヤクザの元に向かい、殺されてしまう。店に警察が来ることを恐れ、正子はまたも逃げ出す。離島に逃げ込んだ正子だったが、ついに正子のクラブでの写真が警察に渡り、島の子供が正子に気づく。正子はおびえて逃走する。町の警備団や警察が正子を探す。捜査員の一人が海を見つめると、泳げない正子が浮き輪を付けて、必死で岸から泳いで逃走しているのだった。

福田和子事件を素材とした女性殺人犯の逃走劇。殺人犯とは言っても、妹にさげすまれたことによる衝動的な犯行という意味では、被害者とも言えるだろう。男に裏切られることもあれば、女に助けられもして、正子が人間性を取り戻していく。しかし海を泳ぐ正子の形相にはまだどこか幼稚さが見て取れ、観ている者を、うまく逃げてこの逃避行が続いて欲しい、というような気にさせるのだった。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月15日 (土)

(1787) パトリオット・デイ

【監督】ピーター・バーグ
【出演】マーク・ウォールバーグ、ケビン・ベーコン、J・K・シモンズ、セモ・メリキッゼ
【制作】2016年、アメリカ

ボストンで実際に起きた爆破テロ事件の一部始終を追った作品。

2013年のボストンマラソンのゴール地点で爆弾テロが発生。実行犯は兄タメルラン・ツァルナエフ(セモ・メリキッゼ)と弟ジョハル・ツァルナエフ(アレックス・ウルフ)の二人組。大会の警備に当たっていたボストン警察のトミー・サンダース(マーク・ウォールバーグ)は被害者の救出に当たるが、現場には幼い子供の遺体が白い布をかけられ、残されていた。
FBIとボストン警察は監視画像を元に、黒い帽子と白い帽子をかぶった2名を容疑者と認定。調査を開始する。実行犯の二人は、警官を撃ち殺して2丁めの銃を奪おうとするが失敗。中国人のダン・マン(ジミー・O・ヤン)の乗っていたベンツSUVに目を付け、ダン・マンに銃を突きつけて脅迫し、彼を軟禁状態にして車を奪い、ニューヨークを目指す。ダン・マンはガソリンスタンドで隙を突いて逃走し、警察に通報。タメルランはベンツを乗り捨てようとするが、警察に発見される。住宅街でパトカーに付けられていることに気づいたタメルランは、パトカーに向かって突如発砲。持っていた爆弾を手榴弾にして周囲を攻撃し、多くの警察官が負傷する。その中、ベテラン警官のジェフ(J・K・シモンズ)が側面からタメルランの足を撃つ。タメルランは弟にニューヨーク攻撃を託し、警官に挑みかかるが取り押さえられ、死亡する。弟のジョハルはベンツで逃走し、姿を消すが、ボストン市は外出禁止令を出して犯人をしらみつぶしに捜し出す。ついにある民家のボートの中に潜んでいる犯人を発見。照明弾で威嚇し、ついにジョハルを確保する。市民と警察、FBIの協力により、ボストンはテロに屈せず、犯人の逮捕にこぎつける。
エンディングでは実際の関係者のインタビュー映像が流れ、義足のランナーとなったパトリック・ダウネスがボストンマラソンを完走し、妻のジェシカと抱き合う。

映像は極めてリアル。爆破シーンと住宅街での銃撃戦のシーンは特に迫力があった。警官の拳銃を奪うために警官を撃ち殺すシーンもリアリティがあり、残酷。拳銃を奪うために警官を撃ち殺し、しかも拳銃を奪えないというのは、事実に基づくだけに意味不明な展開だったりするが、サスペンス映画のような迫力とリアルさが同居した質の高い作品だった。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月14日 (金)

(1786) ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年

【監督】高木淳
【出演】TARAKO(声)、中川大志(声)、島田敏(声)、渡辺菜生子(声)、菊池正美(声)
【制作】2015年、日本

さくらももこの漫画「ちびまる子ちゃん」の劇場版アニメ第3弾。

まる子(TARAKO)のクラスメイトの花輪君(菊池正美)の家に5人の小学生がホームステイに来る。そのうちの一人のイタリア人のアンドレア(中川大志)はなぜかまる子を気に入り、彼女の家にホームステイすることになる。実はアンドレアの亡くなったおじいさん(真地勇志)の名前がマルコだったため、まる子に親近感を感じたのだった。アンドレアはおじいさんの形見の栓抜きを手がかりに、おじいさんがカメラマンとして大阪にいたときにお世話になった飲み屋の夫婦に会いたいと考えていた。まる子とアンドレアは、みんなとと大阪に向かい、手がかりを探すが、飲み屋はすでになくなっていて、二人は上野でスパゲティ屋をしていることまでは情報を得るが、お店の名前は分からずじまいだった。
やがて楽しかったホームステイは終わり、アンドレアはイタリアに帰ることになる。飛行機を待つまでの間、まる子とアンドレアは、友蔵じいさん(島田敏)とともに上野に向かい、スパゲティ屋を探す。少ない手がかりを頼りに、三人はついに、スパゲティ屋「マルコ」を探し出す。中で働いていた夫婦、りょう(高橋克実)とチエ(清水ミチコ)はアンドレアを歓迎し、マルコに教わったスパゲティを3人に振る舞う。アンドレアはおじいさんに作ってもらったスパゲティと同じだ、と感激する。そしてマルコは飛行機で飛び去るが、まる子とアンドレアは再会を誓い合うのだった。

とにかくほのぼのと楽しく、最後は少し切ないけれど、幸せな気持ちになれる作品。唯一、ホームステイ仲間に入りきれなかった丸尾君がちょっと三枚目でかわいそうだったりするが、感動させるために妙に悲しいシーンを入れたりせず、安心して観ていられた。別れのシーンや夫婦との再会のシーンは普通に感動的だった。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月10日 (月)

(1785) オースティン・パワーズ ゴールドメンバー

【監督】ジェイ・ローチ
【出演】マイク・マイヤーズ、ビヨンセ・ノウルズ、マイケル・ケイン、バーン・J・トロイヤー
【制作】2002年、アメリカ

コミカルなスパイの活躍を描いたコメディ作品。「オースティン・パワーズ」の第3弾。

スパイのオースティン・パワーズ(マイク・マイヤーズ)は、悪者のドクター・イーブル(マイク・マイヤーズ)を逮捕して騎士の称号を得るが、授与式に父親が欠席し、観衆から嘲笑される。父を追うオースティンは同僚のフォクシー・クレオパトラ(ビヨンセ・ノウルズ)と合流。脱獄したドクター・イーブルとミニ・ミー(バーン・J・トロイヤー)は東京に向かい、オースティンたちも彼らを追う。ドクター・イーブルは、過去からゴールド・メンバー(マイク・マイヤーズ)を連れてきて地球を攻撃しようとする。オースティンの父、ナイジェル(マイケル・ケイン)はドクター・イーブルとともにいた。ドクター・イーブルとオースティンは実は生き別れた兄弟だった。二人は味方となり、ゴールド・メンバーの暴走を止める。しかしドクター・イーブルの影響で悪者となった息子のスコット(セス・グリーン)は、父親のあとを継ぐのだった。

オープニングにカメオ出演で、トム・クルーズやスティーブン・スピルバーグ、クインシー・ジョーンズなどの映画界の大物が出てくるところで度肝を抜かれるが、その後は下ネタが多く不愉快で、デブやハゲをネタにしたりしていて、てんで笑えない。チープなSF的設定が007に似ていたりするが、あえて似せたのかはよくわからない。ビヨンセの美貌だけが楽しみな作品だった。

【5段階評価】2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月 7日 (金)

(1784) オースティン・パワーズ: デラックス

【監督】ジェイ・ローチ
【出演】マイク・マイヤーズ、ヘザー・グラハム、バーン・J・トロイヤー
【制作】1999年、アメリカ

コミカルなスパイの活躍を描いたコメディ。「オースティン・パワーズ」の続編。

セクシーなスパイ、という設定のオースティン(マイク・マイヤーズ)は、悪者のドクター・イーブル(マイク・マイヤーズ)にモジョと名付けられた性欲の源泉のようなものを盗み取られる。それを奪い返すため、CIAエージェントのフェリシティ・シャグウェル(ヘザー・グラハム)とともにドクター・イーブルの基地に侵入。タイムマシンの力で、ワシントンを破壊しようとするドクター・イーブルのたくらみを阻止。モジョは実は盗まれておらず、オースティンはフェリシティと仲よく暮らしましたとさ、という話。

オープニングのスター・ウォーズ風の字幕のスクロールに始まり、007風の音楽に、「アポロ13」の映像なども使ったパロディ満載の作品。開始1分で、「あ、これはだめだ」と判定できてしまった。アメリカのコメディらしく、胸毛やらおならやらデブ男やら下品な演出がふつうに出てきて、辟易とした。見どころはヘザー・グラハムのセクシーぶりぐらいだった。

【5段階評価】2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月 6日 (木)

(1783) ナイトクローラー

【監督】ダン・ギルロイ
【出演】ジェイク・ジレンホール、リズ・アーメッド、レネ・ルッソ、ビル・パクストン
【制作】2014年、アメリカ

スクープ映像を狙うカメラマンとなった男の行いを取り上げたサスペンス。

金のないルー・ブルーム(ジェイク・ジレンホール)は、たまたま出会ったスクープ映像撮影クルーに触発され、盗んだ自転車を転売してビデオカメラマンを始める。警察無線を盗聴して犯罪現場に向かい、警官に追い払われながらも撃たれた被害者を強引に撮影した映像を深夜の報道ニュース番組の女性ディレクター、ニーナ・ロミナ(レネ・ルッソ)に売り込む。ルーはアシスタントとして金のない若者、リック(リズ・アーメッド)を仲間に引き込み、安い給料でこき使いながら、銃撃された家庭の屋内に勝手に入り込んで撮影したり、車に轢かれた被害者を撮影しやすい場所に引きずったり、といった悪質な撮影を続ける。過激な放送で視聴率を稼ごうとしていたニーナは、ルイスを重用するようになる。ルーはライバルのカメラクルーからの協業の申し出を蹴るが、そのライバルにスクープを出し抜かれてしまい、腹いせにライバルの車に細工し、ライバルは事故を起こして瀕死の重傷を負ってしまう。その彼を冷徹に撮影するルーに、瀕死のライバルは、疑いと憎しみの混じったまなざしを向けるが、何も声を発することができないのだった。ルーはニーナをディナーに誘い、自分の映像を独占したければ肉体関係を結べと強要し、ニーナは従わざるを得なくなる。
ルーは高級住宅地のグラナダヒルで強盗が発生した情報を聞きつけ、現場に向かう。まだ警察は到着しておらず、彼は現場から逃走する犯人の二人組を密かに撮影。さらに現場の邸宅内に入り、三人の死体を撮影。映像をニーナのもとに持ち込む。スタッフの一人は倫理的に放送は無理だと主張するが、ニーナはモザイクをかけて映像を流す。
翌日、警察がルーのもとを訪ねるが、ルーは犯人と逃走車を撮影してはいないと嘘をつき、自ら犯人の車と所在地を割り出す。ルーはリックに儲けは山分けだと言って協力を約束させ、犯人を尾行。二人組が中華料理のファーストフード店に入ったところで警察に通報。二人で警官が犯人を追い詰める場面を撮影する。警官に囲まれそうになった犯人は、店内で突如発砲。一人は倒れるがもう一人は車に乗り込んで逃走。ルーとリックは犯人と追跡するパトカーを追いかける。カーチェイスの末、犯人の車とパトカーは横転。ルーは車を止めて犯人の車に近づいて運転席を除く。ルーはリックに、犯人は死んだから撮影しに来いと告げる。車を降りたリックが犯人の乗った車の運転席にカメラを向けると、犯人が顔を上げた。犯人は生きていた。犯人は容赦なくリックに銃弾を浴びせ、横転した車から這い出す。リックはその場で倒れる。犯人はそのまま逃走しようとするが、駆けつけた警官に射殺される。ルーはその様子を撮影し、さらに倒れたリックにカメラを向ける。リックはルーに「狂ってる」と力なく言って息を引き取る。
ルーは自ら警察に向かい、犯人の二人組に付けられていたと真っ赤な嘘をつく。警察は彼が嘘をついていると確信しながらも、彼の逮捕はできないのだった。ルーは新たに三人のスタッフを雇い、荷台のバンで夜の町に繰り出すのだった。

人格が破綻しながらも、警察無線の符牒やニーナのテレビ局の立場などを執拗に調べ上げて巧みな弁舌で自分のペースに持ち込むスマートさを併せ持つ主人公を、ジェイク・ジレンホールが怪演。最後に強烈なしっぺ返しを食らうのかと思ったら、そうではなかったのが、ある意味ではお約束の裏切りではあった。
ただ、今の捜査技術があれば、ルーが家で犯人の車のナンバープレートを検索しているという情報や、犯人の車の走行軌跡などから、彼が嘘の証言をしていることは分かりそうなものだし、中華料理店での捕り物も、警官の制服のまま店に入り込んで、犯人に銃撃されたあげく車で逃げられるというお粗末ぶりで、リアルさの中にちょっと興ざめな感じもした。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月 2日 (日)

(1782) 男と女

【監督】クロード・ルルーシュ
【出演】ジャン=ルイ・トランティニャン、アヌーク・エーメ
【制作】1966年、フランス

配偶者を亡くした男と女のラブ・ストーリー。「ダーバーダー、ダバダバダ、ダバダバダ」という曲「男と女」が有名な作品。

一人息子のアントワーヌを持つカーレーサーのジャン・ルイは、寄宿舎に息子を預けに行く。その帰り、同じように娘のフランソワーズを寄宿舎に預けに来た美しい女性、アンヌ(アヌーク・エーメ)を車に乗せる。二人は車の中で会話をし、ジャン・ルイは、次の日曜に寄宿舎に行く車に同乗しないかとアンヌを誘う。アンヌはスタントマンだった夫(ピエール・バルー)を事故で亡くしたことを打ち明け、土曜の昼に改めて電話が欲しいと電話番号を告げる。
モンテカルロ・ラリーに向けた準備をしながら、ジャン・ルイはアンヌとの再会を楽しみにしていた。寄宿舎のあるドゥービルに向かった二人は、子供と一緒に食事をともにし、楽しい時間を過ごす。
ジャン・ルイはかつて、モンテカルロ・ラリーで事故を起こして意識不明の重体となり、妻のバレリー(バレリー・ラグランジュ)は錯乱して自殺してしまっていた。ジャン・ルイはまた過酷なレースに挑み、無事完走する。テレビでジャン・ルイの活躍を知ったアンヌは「ブラボー 愛してます アンヌより」と電報を打つ。祝賀会で電報を受け取ったジャン・ルイはいても立ってもいられず、アンヌのアパートに向かう。彼女は娘に会いにドゥービルに行っていた。そのまま車を走らせ、ドゥービルに到着したジャン・ルイは、アンヌと会い、二人は抱き合って喜ぶ。
二人はホテルのベッドで抱き合う。しかし、アンヌはベッドの中で前の夫を思い出していた。アンヌはジャン・ルイを拒絶する。ジャン・ルイは大人しく身を引き、電車で帰るというアンヌのために電車の時間を調べ、チェックアウトする。駅のホームでアンヌを見送ったジャン・ルイは、なぜこうなったのかと自問自答しながら車を走らせ、そのままアンヌの向かっているパリ駅を目指す。ホームに降りたアンヌは待っていたジャン・ルイを見つける。二人はまた強く抱きしめ合うのだった。

過去の思い出と現在とが入り交じりながら話が進んでいく。会話のシーンが多く、いろいろな曲が彩りを添えるおしゃれな作品。男というのは、やはり美人を見ると誘うものなのね、という気もした。

【5段階評価】3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年12月 1日 (土)

(1781) アントマン

【監督】ペイトン・リード
【出演】ポール・ラッド、マイケル・ダグラス、エバンジェリン・リリー、コリー・ストール
【制作】2015年、アメリカ

体を小さくし、アリを操る能力を持つアメコミ・ヒーロー、アントマンの活躍を描いたSFアクション。

ハッキングにより悪徳企業の利益を被害者に還元したものの、犯罪者として服役していたスコット・ラング(ポール・ラッド)が刑期を終え、出所する。彼を待っていたのはかつての犯罪仲間、ルイス(マイケル・ペーニャ)だった。スコットには、一人娘のキャシー(アビー・ライダー・フォートソン)がいたが、妻のマギー(ジュディ・グリア)とは離婚しており、その婚約者となったパクストン(ボビー・カナベイル)とともに、スコットがキャシーに会うことに反対していた。しかしキャシーはパパが大好きで、パパのことをヒーローだと考えているのだった。
犯罪に手を染めることを拒否していたスコットだったが、養育費を入れれば娘に会わせるとマギーに言われ、仲間の勧める金庫破りに挑戦する。科学の知識を駆使して金庫破りに成功したスコットだったが、中に入っていたのはライダー・スーツのような服だった。いぶかしみながらもそれを持ち帰ったスコットは、それを着用。手元のボタンを何気なく押すと、体がアリの大きさに縮んでしまう。驚くスコットに、遠隔で話しかける男がいた。男の名はハンク・ピム(マイケル・ダグラス)。彼は原子間の距離を縮める技術を開発し、そのスーツを着て正義の味方アントマンとして活躍していた。ピムは技術の悪用を恐れ、生物を縮小できる技術を隠していたが、悪者の共同研究者のダレン・クロス(コリー・ストール)が技術開発を進め、同じ能力を持つイエロージャケットを開発。それを闇の組織に売ろうとしていた。ピム自身は自分の体がアントマンになることに耐えられなくなったことから、アントマンになれる人物としてスコットを見いだし、クロスの悪巧みを阻止しようとしていた。ピムの娘、ホープ(エバンジェリン・リリー)は自分がアントマンになると主張するが、ピムは断固としてそれを許さなかった。それは、ピムの妻、ジャネットがアメリカに向かって発射されたミサイルを無力化するために自らを分子レベルに小さくしてミサイルに侵入し、その結果、量子論の世界に入り込んで戻れなくなって消えてしまったことから、ホープが同じ道を歩むことに反対していたためだった。スコットは、自分に課された役割に始めは躊躇するものの、娘のためにアントマンとなることを決意。体の大きさを自由に変えたり、格闘技やアリを操る訓練をして、アントマンとしての能力を身につける。かつての犯罪仲間達も味方に加え、大量のアリをしたがえ、イエロージャケットのある施設に侵入する。
しかし、待ち構えていたクロスは、ピムがアントマンスーツを着たスコットを施設に送り込んでくることを予期していた。スコットはイエロージャケットを格納していたケースの中に閉じ込められてしまう。クロスは闇の組織ヒドラにイエロージャケットを売り、その場にいたピムを射殺しようとするが、スコットは巨大化するチップを使ってそれを阻止。クロスはイエロージャケットを持ってヘリで逃走する。
クロスを追ってヘリに乗り込んだスコットだったが、クロスはイエロージャケットを着て応戦。民家のプールに落下し、戦い続ける二人のところにパクストンがやってきて、スコットは逮捕されてしまう。クロスはキャシーのもとに行き、スコットをおびき寄せる。スコットは何とかパトカーを抜け出し、キャシーの部屋でクロスと死闘を繰り広げる。スコットは娘を守るため、分子レベルの大きさになってクロスを倒すと、ピムにいじるなといわれていたラジエーターに細工し、もとの大きさに戻ることに成功する。キャシーを助けてもらったパクストンは、スコットのことを認めるようになる。そしてピムは、ホープのための女性用スーツ、ワスプの開発に着手するのだった。

冴えないパパが子供のためにがんばるという設定が、なんとなくベン・スティラーが主役を演じた「ナイト ミュージアム」を彷彿とさせた。序盤に出てきたマイケル・ダグラスが、いわゆる友情出演的な存在かと思ったら、どっぷり準主役だったのにも驚いた。いろいろ科学的には気になることもあったが、映像はリアルで没入感があり、楽しい作品だった。

【5段階評価】4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2018年11月 | トップページ | 2019年1月 »