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2018年8月14日 (火)

(1736) 愛人/ラマン

【監督】ジャン=ジャック・アノー
【出演】ジェーン・マーチ、レオン・カーフェイ、フレデリック・マイニンガー、ジャンヌ・モロー(声)
【制作】1992年、フランス、イギリス

戦前のタイに住むフランス人の少女と中国人の青年とのうたかたの恋を描いた作品。

貧困にあえぐ家庭の少女(ジェーン・マーチ)。家からバンコクの寄宿舎に戻る途中、華僑の青年(レオン・カーフェイ)に声をかけられる。彼は少女を運転手付きの自分の車に乗せ、寄宿舎まで送る。車中、青年は少女の手におそるおそる触れ、寄宿舎に着いた頃には彼女の太ももにまで手を伸ばしていた。
多感な時期。少女は青年のことが忘れられず、青年もまた同様だった。彼の乗る黒塗りの車が少女の学校の前に止まり、少女は車に乗り込む。青年は、ショロンの町にある別宅に彼女を呼び込む。一度はためらう青年だったが、少女は自ら抱いてほしいと頼む。ふたりは肉体関係を結び、逢瀬を重ねる。少女の母親(フレデリック・マイニンガー)は、はじめは少女をなじり、二人の兄も中国人であるという理由で青年を軽蔑する。青年は少女に怒りをぶつけながらも、彼女の不幸な境遇に共感し、本心から彼女を愛するようになる。しかし、中国人のしきたりで、青年の結婚相手は父親の権力によって決められていた。青年の願いは父に聞き入れられることはなく、少女もまた、強がるかのように、自分は青年のことは愛していない、と告げる。
青年は結婚の儀を行い、少女はフランスに帰ることになる。母親は、長男(アルノー・ジョバニネッティ)のかかえた借金を返済してくれた中国青年に感謝し、これまでの非礼をわびる。客船に乗り込んだ少女は、かつて青年が自分を見いだしたときのように船のデッキにたたずむ。すると、港に黒塗りの車が止まっていた。青年の姿は見えないが、彼は今も少女を遠くから見つめているのだろう。船の中でショパンの調べが鳴るのを聞き、彼女は初めて青年との別れに涙を流す。
フランスに戻った少女は作家となり、しばらくして青年から電話があった。彼は今も、そしてこれからも彼女を愛していると告げたのだった。

とても子供と一緒には観られない、AVのような濃厚なラブシーンがあるものの、内容自体は文学的。少女が実ることのない愛にのめり込まないよう、自ら強いブレーキをかけ、青年もまた、少女は金のために自分に会っているのだと思い込み、自分も肉体が目当てで彼女に会っていると思い込もうとする。しかし青年の方が純粋だった。彼女に愛を告げ、一緒になりたいと悩む。そんな青年を少女は最後まで受け入れなかった。ある意味では、少女の方が達観しており、青年の方が素直だとも言える。しかしおそらく、二人が一緒になったとしても、幸せに暮らせたかどうかは分からない。世の中の恋は、もしかすると大半が未練だけに終わるものなのかもしれない。そう思わせる作品だった。

【5段階評価】4

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