(1635) 哀しい気分でジョーク
【監督】瀬川昌治
【出演】ビートたけし、中井貴惠、柳沢慎吾、川辺太一朗、石倉三郎、大谷直子
【制作】1985年、日本
不治の病に冒された息子を持つ父親の奮闘ぶりを描いた作品。ビートたけしが主演。
売れっ子お笑いタレントの五十嵐洋(ビートたけし)は、10歳の息子、健(川辺太一朗)と二人暮らし。しかし、夜遊びをしてはしょっちゅう女性タレントの香宮悠子(中井貴惠)の家に泊まり込んで朝帰りしていた。しっかり者の健は自分で朝ご飯を用意して登校していたが、めまいに悩まされるようになる。洋が健を病院に連れて行き、検査をすると、健には脳腫瘍があり、手術困難で治る見込みがないと言われる。洋は仕事を減らし、健とともに過ごすよう努めるが、健にはかえって息苦しいと言われてしまう。それでも洋は、健をいろいろな医者に診せるが、手術で治す見通しは立たないままだった。
別れた母親がいるというシドニーに健が行きたがっていることを知った洋は、思い切って海外旅行に向かう。しかし、母親(大谷直子)は別の男と結婚することになっていた。洋は父親として振る舞うのをやめて、男友達のように健と二人でシドニー旅行を満喫。健は自分の病気のことを母親に伝えることはせず、帰国の途に就く。ところが、機内で健の容態が急に悪化。洋にしがみついたまま、健は息を引き取る。洋は健の死を乗り越え、タレントとして精一杯ステージに立つのだった。
不器用な父親をビートたけしが好演。ヤクザなど強面の役柄を演じることが多く、芸人という等身大の役どころは割と珍しい。飛行機で動かなくなった息子を揺さぶって泣くシーンは胸が熱くなった。
【5段階評価】3
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