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2017年7月 4日 (火)

(1536) ジャージの二人

【監督】中村義洋
【出演】堺雅人、鮎川誠、水野美紀、大楠道代、田中あさみ、ダンカン
【制作】2008年、日本

長嶋有の小説の映画化作品。不器用な親子二人の生き方を描いた作品。

妻(水野美紀)との関係がぎくしゃくしている失職中の32歳の男(堺雅人)が主人公。彼は東京都の気温が35度近くまで上がる真夏に、54歳の父親(鮎川誠)とともに山奥の別荘に向かう。携帯も通じない山奥。二人は別荘に置かれている地元の小学校のデザインのジャージに着替え、東京より涼しい生活を営みながら、息子は浮気をしている妻を、父親は仕事のことを考え、悶々とする。
二年目の夏。二人は再び別荘に向かう。今度は妻も一緒だった。妻はレタス畑のあぜ道で夫の腕を掴むが、男は振り払う。妻が別れたと嘘をついて交際を続けていたことを吹っ切れないでいたのだ。やがて妻は東京に帰っていく。
しばらくして、父親の娘、花ちゃん(田中あさみ)が別荘に来る。花ちゃんはビデオが見たいと言って、近所の遠山さん(大楠道代)の家からデッキを借りる。ところがピアノの先生が亡くなったという知らせが来て、翌日、父親と東京に戻る。息子は一人でジャージ生活を始める。遠山さんに「かのうしょう」と言われていたのが、犬の鼻の「化膿症」ではなく、ジャージの「和小」の読み方だったことを知り、父親にメールで知らせるのだった。

落ちのない作品は好きではないので、評価は低くなった。「かのうしょう」のくだりも、はじめから「和小」のことだと思って観ていたので、どんでん返し感はなかった。携帯が通じるレタス畑の場所のことを、男は妻に告げない。妻が浮気相手からの連絡を気にする様子を見たくないからだ。そんな機微をにじませるシーンがあったりはするが、登場人物がどうなったのかはすっきりしないし、主人公がどういう答えにたどり着いたのかもよく分からなかった。
中村義洋監督作品では、「アヒルと鴨のコインロッカー」や「予告犯」はとても面白かったが、逆に「ポテチ」や「ゴールデン・スランバー」は今ひとつだった。どれも原作は魅力的なので、けっこう当たり外れのある監督なのかもしれない。

【5段階評価】2

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