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2017年5月

2017年5月29日 (月)

(1520) ノー・ディレクション・ホーム

【監督】マーティン・スコセッシ
【出演】ボブ・ディラン、ジョーン・バエズ、アレン・ギンズバーグ
【制作】2005年、アメリカ、イギリス

ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディラン。彼の1960年代の生き様を捉えたドキュメンタリー。

本人と関係者へのインタビュー、当時の映像で構成されている。かつて人の曲を覚えてレパートリーを増やし続けていたボブ・ディランが、次第に自らの表現に目覚めていく。
フォークシンガー、プロテストシンガーとして注目された彼は、たびたびエレキギターとバンドによる曲も歌ったが、それは激しいブーイングに遭うことが多かった。周囲の期待と反感をよそに、彼は自ら歌いたい歌を追求するのだった。

3時間30分と長く、もともとはテレビ番組ということもあって、観るかやや迷ったが、劇場でも上映されていることと、やはりノーベル賞受賞者ということもあり、一応観てみた。
マイケル・ジャクソンのドキュメンタリー、「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」に比べると、楽曲シーンが多く、「Like a Rolling Stone」など同じ曲が何度も登場する。ただ、同じ曲を歌うのでも、その時々でそこに賭ける思いが違うように感じられ、本作の演出の妙を感じた。
ちなみに日本では特に有名な「風に吹かれて」は意外と登場回数が少なかった。

【5段階評価】3

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2017年5月28日 (日)

(1519) 赤ひげ

【監督】黒澤明
【出演】三船敏郎、加山雄三、土屋嘉男、香川京子、山崎努、桑野みゆき、仁木てるみ
【制作】1965年、日本

江戸時代の療養所に勤める名医と若い医者との交流と人間模様を描いた作品。

長崎で蘭学を修めた若い医師、保本登(加山雄三)は、赤ひげ(三船敏郎)と呼ばれる医者のいる小石川養生所に勤めることになる。はじめは不満だった保本だったが、気の触れた美しい女性(香川京子)に殺されそうになったところを赤ひげに助けられ、次第に赤ひげの人情と正義感にあふれた人柄に惚れ込んでいく。
愛していた妻(桑野みゆき)との愛を貫いた佐八(山崎努)を看取った保本は、遊郭で女郎の虐待を受けていた12歳のおとよ(仁木てるみ)の世話をするようになる。始めは保本を警戒し、診察を拒んでいたおとよだったが、赤ひげの優しさに触れ、次第に閉ざしていた心を開くようになる。保本は、かつての許嫁で、保本を裏切って他の男の子を産んだちぐさ(藤山陽子)を許し、その妹のまさえ(内藤洋子)との結婚を決める。祝いの席で、保本は決まっていた幕府の要職を蹴り、赤ひげのいる養生所に勤め続けることを決めるのだった。

人情話を盛り込みながらの3時間の大作。病院が舞台のドラマは現在も数多いが、その原点を見るような作品だった。ちょっと長いが、心を閉ざしていたおとよが段々と保本になついていく様子は、見ていて微笑ましく、楽しめる作品だった。

【5段階評価】3

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2017年5月27日 (土)

(1518) 椿三十郎

【監督】黒澤明
【出演】三船敏郎、仲代達矢、加山雄三、田中邦衛、入江たか子、団令子、小林桂樹
【制作】1962年、日本

若い侍を助ける腕利きの素浪人の活躍を描いた時代劇。「用心棒」の続編的な作品。

九人の若侍が、家老の不正を睦田(伊藤雄之助)に告げたが相手にされず、菊井(清水将夫)はともに立とうと言ってくれたと密談をしていると、そこに居合わせた一人の浪人(三船敏郎)が、あくびをしながら菊井はお前たちを討とうとしていると助言。そこに菊井の手下が大勢現れる。浪人は若者たちを床下に隠れさせ、軍勢を追い返す。九人が睦田のもとに戻ろうとしたので、浪人は危なくて見ていられない、と味方に付く。果たして睦田は菊井の手の者に連れ去られていた。浪人は若者を指揮して睦田の奥方(入江たか子)と侍女(団令子)を救い出し、敵の本拠地のすぐ隣の家に身を寄せる。
浪人は情報収集のため、菊井の屋敷に入り込み、腹心の室戸半兵衛(仲代達矢)の信用を取り付けるが、浪人を信用できない若者の一人、保川邦衛(田中邦衛)らが代表格の井坂伊織(加山雄三)らと浪人を尾行。そうとは知らない浪人は、つけてくる彼らを敵だと思って警戒。成り行き上、捕らえざるを得なくなる。浪人は若者たちを助けるため、菊井の軍勢の30人斬りをして若者たちを逃がす。
菊井の屋敷から流れるせせらぎの中にあった血判状から、睦田が菊井の屋敷にいると確信した若者たちを見て、浪人は自分が屋敷に入り込み、せせらぎに大量の椿を流して合図をするという作戦を伝授。ところが、椿を流そうとしているところを半兵衛に見られ、彼の付いてきた嘘がばれてしまう。浪人は捕らえられ、庭の石に縛り付けられるが、浪人は「早く白い椿を流さないと大軍勢が攻め込んでくるぞ」と家老らを脅し、だまされた彼らは白い椿をせせらぎに流す。それを見た若者たちは屋敷に乗り込み、睦田と浪人を救い出す。屋敷に戻ってきた半兵衛は、菊井の手助けを諦め、屋敷を去る。
睦田と若者たちは宴席を設けるが、浪人がいなくなっており、若者たちは浪人を探す。浪人は町外れで半兵衛と一騎打ちに挑もうとしていた。対峙する二人。半兵衛が刀を抜いて振りかぶった瞬間、浪人の居合抜きが半兵衛を捕らえる。おびただしい出血をし、半兵衛は倒れる。浪人は若者たちを置いて町を出て行くのだった。

なんと言ってもラストの対決シーンが印象的。特撮用の装置が故障でもしたかのように大量の血が吹き出すシーンは、一度見たら忘れられないインパクトがある。主人公がなかなか死なない若干のご都合主義もあるが、椿を流して合図をしたり、一生懸命な若い侍の中にいて、どこかのんきな奥方と侍女など、独自性のある演出はさすがだ。

【5段階評価】3

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2017年5月17日 (水)

(1517) 用心棒

【監督】黒澤明
【出演】三船敏郎、東野英治郎、仲代達矢、山田五十鈴、司葉子
【制作】1961年、日本

宿場町に巣くう悪者を退治する浪人の活躍を描いた作品。

とある宿場町に、腕っ節の強そうな浪人(三船敏郎)が現れる。浪人はガラの悪い連中に囲まれるが相手にせず、飯屋の亭主(東野英治郎)に飯を乞う。飯屋の亭主は、この町にはびこる二つの集団があると聞かされる。一つは清兵衛(河津清三郎)の率いる集団。もう一つは丑寅(山茶花究)が親分の集団。亭主は浪人に早く町を出るよう勧めるが、浪人は町にいつくことを宣言。手始めに、清兵衛の方に行き、腕前を見せるから自分を用心棒に雇えと言って、あっという間に丑寅の子分を三人仕留める。清兵衛は浪人を雇うことを決めるが、女房のおりん(山田五十鈴)は、攻め込んだ後に浪人を殺せば報酬を払わなくてすむと清兵衛に入れ知恵。清兵衛は丑寅の住処に攻め込もうとするが、おりんの策略を盗み聞きしていた浪人は、両勢力の衝突の直前に用心棒を降りる。互いの決戦はおあずけとなり、おりんと丑寅は互いに浪人を雇おうとやっきになる。浪人はやがて丑寅の側につくが、百姓の妻(司葉子)を囲っている丑寅の手下6人を皆殺しにし、清兵衛の仕業だろうと嘘をつく。ところが、百姓のしたためた浪人への感謝状がもとで、丑寅の弟、卯之助(仲代達矢)に嘘を見破られ、半殺しの目に遭って幽閉される。なんとかそこを逃れた浪人は、清兵衛を皆殺しにした丑寅側の卯之助を倒すと、町を去って行くのだった。

乱暴者ながら悪を懲らしめる浪人の造形が魅力。「荒野の用心棒」が本作の脚本を盗用した作品であることは有名。「七人の侍」に比べると、腕を切り落としたら血が噴き出したり、殺陣が派手になっている。

【5段階評価】3

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2017年5月15日 (月)

(1516) 天国と地獄

【監督】黒澤明
【出演】三船敏郎、山崎努、仲代達矢、三橋達也、香川京子、佐田豊
【制作】1963年、日本

誘拐事件に巻き込まれた男と、事件を追う刑事たちの活躍を描いた作品。

ナショナル・シューズの常務、権藤金吾(三船敏郎)は、会社の実権を握るため、5,000万円の資金をつぎこむ大ばくちを打とうとしていた。その彼のもとに、息子の純(江木俊夫)を誘拐したという脅迫電話が入る。誘拐犯は3,000万円を要求。ところが誘拐されたのは純ではなく、お付きの運転手、青木(佐田豊)の息子、進一(島津雅彦)だった。権藤の屋敷に警察官が到着。犯人は、丘の上にある権藤の家をどこからか監視しているようだった。
誘拐犯は、子供を間違えたことを認めつつ、変わらず権藤に身代金を要求。権藤は支払いを拒否するが、妻の伶子(香川京子)や青木の言葉を受け、身代金を用意することを決意。腹心の河西(三橋達也)は、権藤のもとを去る。
犯人は、身代金を厚さ7cmの鞄に詰め、特急のこだまに乗るよう権藤に指示。警察の責任者、戸倉(仲代達矢)は特急に同乗。犯人はこだまに電話をかけ、特急のトイレの7cmだけ開く窓から身代金の入った鞄を投げ捨てさせる。犯人は首尾よく身代金を手にし、権藤は常務の座を追われるが、そこから警察の逆襲が始まる。
戸倉は、進一の記憶、誘拐に使われたエーテル、逃走車両、脅迫電話に録音された電車の音、権藤邸を観ることのできる公衆電話の位置などの情報をもとに、徐々に犯人像を絞り込んでいく。
犯人は、裕福な暮らしをする権藤に一方的な恨みを持った病院のインターン、竹内銀治郎(山崎努)だった。竹内は、麻薬中毒だった共犯者を、純度の高いヘロインを渡すことでショック死させていた。戸倉は竹内を断罪するため、死んだ共犯者のニュースをマスコミに封じさせてあえて戸倉を泳がし、誘拐だけではなく殺人の罪でも竹内を逮捕。竹内は獄中から権藤に面会を要求。竹内は自分は死刑は怖くないと強がりながらも、手が震えて権藤の前で絶叫し、係官に連れ去られるのだった。

特急こだまから見える橋の上のシーンの撮影で、黒澤監督が、家が邪魔だと言って一部を撤去させたというのは有名な話。煙突からのぼる煙を、白黒映画の中で唯一、色をつけるという手法は、「シンドラーのリスト」なんかでも用いられている。「シンドラーのリスト」はカラーの映画が当たり前の時代にあえて白黒にした映画での演出だが、本作は白黒映画の時代の演出なので、インパクトは相当大きかっただろう。黒澤監督のこだわりがかいまみえる。しかし、昔の映画を観ると思うが、昔の映画では、たばこを吸うシーンがとても多い。ポイ捨てもしょっちゅうだし。

【5段階評価】4

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2017年5月13日 (土)

(1515) エヴェレスト 神々の山嶺

【監督】平山秀幸
【出演】岡田准一、阿部寛、尾野真千子、ピエール瀧、佐々木蔵之介
【制作】2016年、日本

夢枕獏の小説「神々の山嶺」の映画化作品。同時期に同じくエベレストを扱った別作品、「エベレスト3D」が公開されたことで話題となった。

山岳雑誌の記者、深町誠(岡田准一)は、カトマンズで孤高の登山家、羽生丈二(阿部寛)に遭遇。日本に戻った深町のもとに、羽生の恋人だった岸凉子(尾野真千子)が現れる。凉子は、かつて羽生のパートナーだった岸文太郎(風間俊介)の妹だった。
凉子は深町とネパールに入り、羽生と再会。羽生は現地で結婚しており、凉子はショックを受けながらも、死ぬと分かっていることはしないで、という約束を交わす。
羽生はエベレストの南西壁の無酸素単独登頂に挑むためにネパールに不法滞在していた。深町は彼の写真を撮るために同行。途中、滑落の危機を羽生に助けられながら、深町は羽生をカメラに収める。しかし、羽生は登頂間際で大吹雪に見舞われ、行方不明となる。
深町は、山に行くという凉子とともに、再び現地に向かい、凉子をベースキャンプに残して当町を開始。猛吹雪の中、彼は座ったまま凍死している羽生を発見。彼の思いを胸に抱いて下山するのだった。

日本で凉子と再会したときの深町の顔、こわっ。黒塗りでホラー映画ですよ。
そして肝心のストーリーは、淡泊だった。無謀に登る意味も今ひとつ描けていないし、何より、一緒に降りよう、と羽生の亡骸に語りかける深町が、「乗り移れ!!・・・」って、気持ちだけかい! 遺体を担いで降りるんちゃうんかい! 劇場で5万人(推定)がつっこんだと思われるのだった。

【5段階評価】2

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2017年5月12日 (金)

(1514) 七人の侍

【監督】黒澤明
【出演】志村喬、三船敏郎、木村功、宮口精二、加東大介、稲葉義男、千秋実
【制作】1954年、日本

村を襲う野武士と戦う村人と侍たちを描いた時代劇。多くの作品に影響を与えた名作。

ときは戦国時代。野武士たちは自分の食い物を確保するため、群れとなって百姓から強奪を繰り返していた。困った村人たちは、侍に食事を与える代わりに、野武士と戦ってほしいと頼む。浪人の勘兵衛(志村喬)は、百姓への協力を決意。侍集めを始める。
最初に仲間となったのは、片山五郎兵衛(稲葉義男)。勘兵衛は、若い勝四郎(木村功)を小屋の入り口に隠れさせ、入ってきた侍を丸太で打たせる罠を仕掛けるが、五郎兵衛は入り口で罠を見抜く。五郎兵衛は勘兵衛の人柄に惚れ込んで仲間となる。
次いで、勘兵衛の家臣であった七郎次(加東大介)。五郎兵衛も、剣の腕は中の下だが、薪割りが得意で明るい林田平八(千秋実)を見つけてくる。勘兵衛は、町で決闘を挑まれ、見事に相手を倒した剣豪、久蔵(宮口精二)をも仲間にする。六人目は勝四郎だった。勘兵衛は始め、まだ子供の勝四郎を人数には入れていなかったが、平八は大人扱いすれば子供は大人より活躍すると言い、百姓の利吉(土屋嘉男)の頼みもあり、六人目にする。七人目は、百姓上がりの菊千代(三船敏郎)だった。刀を持っているが侍としての腕はなく、勘兵衛は相手にしなかったが、侍におびえる百姓たちを、嘘の警報を鳴らして手なずけ、勘兵衛も仲間と認めるのだった。彼らは百姓たちに竹槍をとらせて戦い方を教える。
収穫の時を迎え、ついに野武士たちが村に攻め込んでくる。官兵衛は野武士を一騎ずつ村の中に誘い込み、袋のネズミにして数を減らす作戦をとる。七人の侍のうち、四人の犠牲を出しながらも、ついに野武士を全滅させる。生き残った勘兵衛は、「今度もまた負け戦だったな。勝ったのはあの百姓たちだ」と七郎次に告げるのだった。

妻(島崎雪子)を野武士にとられた利吉や、百姓の万造(藤原釜足)の娘、志乃(津島恵子)と勝四郎の決戦前夜の情事など、いくつかの人間ドラマを織り交ぜながら話が展開。百姓や浪人の身なりは、とても戦後の人々とは思えないリアリティがあり、本当に戦国時代の映像を見ているかのようだった。
一方で、やれ「荒野の七人」のもとになっただの、やれジョージ・ルーカスやスティーブン・スピルバーグが影響を受けただの聞くので、かなり高い期待を持って観たせいか、意外と淡々としているなという印象だった。それと、台詞が聞き取りづらすぎだった。早口で音質が割れているので、何を言っているのか分からない。字幕がないか、探してしまった。
ちなみに、勘兵衛が「荒野の七人」のクリス(ユル・ブリンナー)であることは、髪型からも分かった。

【5段階評価】3

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2017年5月 5日 (金)

(1513) アンフェア the end

【監督】佐藤嗣麻子
【出演】篠原涼子、佐藤浩市、永山絢斗、AKIRA、寺島進、阿部サダヲ
【制作】2015年、日本

テレビドラマ、「アンフェア」の劇場版第3弾。「アンフェア the answer」の続編。

女性刑事の雪平夏見(篠原涼子)は、警察と検察の悪事の証拠となる電子データを隠し持っていた。データを雪平から奪おうとしていた検察官の村上(山田孝之)と、その父親(寺田農)が殺され、容疑者としてシステム会社の津島直紀(永山絢斗)が取り調べを受ける。津島は雪平に、自分が検察の悪事の証拠となるデータを持っており、そのために濡れ衣を着せられていると説明。それを信じた雪平は、津島を逃がし、匿う。
最高検察庁観察指導部の武部将臣(AKIRA)は、津島の持つデータを狙うグループを捜査していると言って雪平に接近し、津島の居場所を雪平に尋ねるが、雪平は拒否。武部は雪平の仲間、三上薫(加藤雅也)に、雪平を逮捕させる。三上も武部側の人間だったか、と雪平は三上をなじるが、三上は隙を突いて雪平と逃走をもくろむ。しかし、それは失敗し、二人は武部に捕まってしまう。雪平と三上は鎖につながれ、武部は雪平に津島の居場所を尋ねる。そこには二人を冷たい目で見つめる一条道孝(佐藤浩市)の姿もあった。武部は津島の居場所を言わなければ、仲間の小久保(阿部サダヲ)や山路(寺島進)を殺すと雪平を脅し、二人を監視している映像を流すと、実際に山路を手下に撃たせ、山路は倒れる。さらに一条は、三上の脳天を銃で撃つ。次いで画面には、雪平の娘、美央(向井地美音)が映る。雪平は折れる。武部は、雪平自身に津島殺害を命じる。雪平は匿っていた津島に銃を向ける。津島は死を受け入れる。それを聞いた雪平は津島殺害をやめ、二人で逃走。一条がそれに協力する。
津島はエルドニアへの亡命を望み、雪平は高層ビル内のエルドニア大使館を目指す。武部と部下が二人を追い、一条が武部に協力していると見せかけて雪平を援護する。生きていた山路と小久保も協力し、二人は大使館にたどり着く。雪平は持っていた電子データを津島に託し、立ち去ろうとするが、津島が雪平に銃を向ける。津島は武部に、雪平のデータを取り戻したら津島の父親のえん罪を晴らすと約束し、津島と組んでいたのだ。そこに武部と撃ち合い、瀕死の状態の一条が現れ、津島に銃弾を放つ。津島の銃弾は雪平の肩に命中するが、一条の銃弾は津島の胸を貫き、津島は命を落とす。雪平は自分自身がエルドニアに亡命し、検察、警察、最高裁の悪事を明るみに出すのだった。

序盤から篠原涼子本人(?)のシャワーシーンでたわわな横乳とお尻を公開。といっても公開当時、42歳なわけだが。
ほかの見所と言えば、三上が雪平を車に乗せて逃走を図るシーン。実際に乗っているような映像で、いろんなカーチェイスシーンが映画にはあるが、これはかなり迫力があった。
とはいえ、最後に津島が裏切るのがお約束すぎて、中盤で津島を信用できる人物だと観る側に信じ込ませるためのいろんなシーンを盛り込んできただけに、やっぱりそうなのね、という感じだった。
えん罪を晴らすなどという根拠のない約束で命をかけるというのも動機が薄弱で、たとえそうでも、最後に雪平に銃を向ける意味も分からない。
最もひどかったのは三上の殺害シーン。何を守るんだか分からないが、無防備で罪のない男を撃ち殺す一条を、正義の人として描くことはあまりにもナンセンスで、全く共感できなかった。全体的に台詞もくさいし、人の死を記号のように安易に使う作品に感動などできるはずもないのだった。

【5段階評価】2

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2017年5月 4日 (木)

(1512) 楽園追放 -Expelled from Paradise-

【監督】水島精二
【出演】釘宮理恵(声)、三木眞一郎(声)、神谷浩史(声)
【制作】2014年、日本

ほとんどの人類が電脳化した世界を舞台にした3DCG美少女ロボットアニメ。

人類の98%が、ディーバと呼ばれる宇宙の電脳空間で暮らす世界。システム保安部隊の三等官、アンジェラ・バルザック(釘宮理恵)は、ディーバに地上から不正アクセスする「フロンティアセッター」を探すため、生身の体に意識を転送し、地球に降り立つ。アンジェラはパートナーのディンゴ(三木眞一郎)とともに町で情報を収集。フロンティアセッター(神谷浩史)は、自我を持ったロボットだった。フロンティアセッターは、新天地を求めて宇宙に飛び立つ計画を立てており、ディーバで同士を募っており、ディーバへの攻撃意図は持っていなかった。
アンジェラはディーバに戻り、上官に報告するが、上官らはフロンティアセッターを破壊せずに戻ったディーバを責め、拘束する。
圧縮空間に閉じ込められたアンジェラを、フロンティアセッターが救い、アンジェラの意識は再び地上に戻る。フロンティアセッターの宇宙ロケット発射地点に、多数の兵士が集まってくるが、アンジェラとディンゴは激しい戦闘の末、なんとかこれを退ける。フロンティアセッターは無事に宇宙へと飛び立つ。アンジェラはディンゴとともに地球上で生きていくことを決めるのだった。

16歳の巨乳の女の子がロボットを操縦して敵をなぎ倒すという、絵に描いたような美少女ロボットアニメ。ていうか絵に描いてるんですけども。登場する戦闘マシンは球体がベースとなっているのだが、かつて球体から変形するロボットでかっこいいのは見たことない。本作のも、今ひとつかっこよくはなかった。

【5段階評価】3

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2017年5月 3日 (水)

(1511) 免許がない!

【監督】明石知幸
【出演】舘ひろし、江守徹、西岡德馬、片岡鶴太郎、墨田ユキ、中条静夫
【制作】1994年、日本

免許を持っていない二枚目スターが免許獲得を目指す物語。舘ひろし主演のコメディ作品。

映画スターの南条弘(舘ひろし)は、映画会社切っての二枚目スター。ところが免許を持っていないことが相手女優(五十嵐淳子)にバレて落ち込み、マネージャー(江守徹)や社長(中条静夫)の反対を押し切って合宿教習所に入る。
南条は、俳優であることを隠し、40歳のただのおじさんとして合宿に臨むが、若者ばかりの合宿所で浮きまくる。リーダークラスの若者を味方につけるが、口が悪く横暴な教官、暴田(片岡鶴太郎)に我慢ならず、教習所内で取っ組み合いをしてしまう。
南条は俳優であることがバレ、教習所内で人気者になる。映画のスタッフも彼の免許取得に協力するが、厳格な性格の照屋(西岡德馬)は、南条を特別扱いしなかった。
緊張した南条は、照屋が教官の仮免許試験に無残に落ち、一度は免許取得をやめようとするが、仲間から叱咤激励され、仮免許に合格。厳しかった路上教習も暴田に合格させてもらう。検定試験では、スタッフが違法駐車や商店街の通行人をとっぱらって南条の試験をサポート。それに気づいた照屋だったが、スタッフのためにも頑張れ、と言って南条を合格させる。筆記試験も合格した南条は、自らの運転で見事に撮影所に凱旋するのだった。

コメディではありながら、終始ドタバタの作品というわけではなく、西岡德馬や片岡鶴太郎の教官ぶりが堂に入っていて、作品を引き締めていた。ちなみに片岡鶴太郎は免許を持っていないらしい。自分が免許を取った頃を懐かしく思い出せる作品。

【5段階評価】3

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2017年5月 2日 (火)

(1510) 隠し砦の三悪人

【監督】黒澤明
【出演】三船敏郎、千秋実、藤原釜足、上原美佐
【制作】1958年、日本

軍用金と姫を守る戦国時代の武士と百姓コンビとの逃走劇を描いた作品。

無一文の百姓、太平(千秋実)と又七(藤原釜足)は、侍に捕らえられ、奴隷のように働かされるが、暴動が起き、二人で逃走。米を盗んで食べようとしたところ、薪として拾った枝の中に、金が埋め込んであるのを見つける。二人は競うように枝を探すが、そこに一人の屈強な男(三船敏郎)が現れる。男は秋月の武将、真壁六郎太。秋月の国の姫、雪姫(上原美佐)を連れ、早川領に逃げ込もうとしていた。六郎太は太平と又七から、秋月と早川の境は山名の兵が固めているため、一度、敵国の山名に入り込み、そこから早川に行こうとしているという計画を聞き、それに乗ることを決意。雪姫を連れ、金の山分けを餌に、太平と又七を使って薪に仕込んだ軍用金を馬に積んで旅に出る。太平と又七は欲をかいてはことあるごとに痛い目に遭う。六郎太は山名の追っ手をかわしながら早川領を目指すが、ついに直前で捕らえられてしまう。
雪姫は打ち首になる運命であるにもかかわらず、百姓たちとの旅路が充実していたと話す。心を打たれた六郎太の好敵手、田所兵衛(藤田進)は軍を裏切り、六郎太と雪姫を逃す。太平と又七は早川軍に捕らえられるが、雪姫と忠臣の六郎太から褒美の金貨を受け取り、二人仲良く城を後にするのだった。

黒澤明監督の作品の中でも、「スター・ウォーズ」に影響を与えた作品として有名。男勝りのお姫様、身長差のある二人の掛け合いなど、共通点を確認しながら見ると楽しい。

【5段階評価】3

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2017年5月 1日 (月)

(1509) リベンジ・マッチ

【監督】ピーター・シーガル
【出演】シルベスター・スタローン、ロバート・デ・ニーロ、キム・ベイシンガー
【制作】2013年、アメリカ

かつてライバルだった老ボクサーが再びリングで相まみえる姿を描いた作品。

かつてのヘビー級チャンピオンだったレーザー・シャープ(シルベスター・スタローン)とキッド・マクドネン(ロバート・デ・ニーロ)は互いに1勝1敗のまま、レーザーが引退。売れないプロモーターのダンテ(ケビン・ハート)は、30年ぶりの二人のリベンジ・マッチを企画する。
キッドは、かつてのレーザーの恋人、サリー(キム・ベイシンガー)を寝取り、子供を儲けていた。キッドは、実の息子、B.J.(ジョン・バーンサル)をトレーナーとして雇う。一方のレーザーは介護施設に入っている老トレーナー、ルイス(アラン・アーキン)をトレーナーにする。
総合格闘技の試合場や、スカイダイビングなどの無茶なプロモーションを経て、二人はついに対戦。試合は一進一退の攻防を見せるが、実は右目が見えていないレーザーの分が悪くなる。試合中にそれを知らされたキッドは、正面から勝負を挑む。二人は互いにダウンさせた相手を励まして立たせ、最後まで試合を全うする。試合は僅差でレーザーの勝利。互いの善戦をたたえる。
リベンジ・マッチの興業を成功させたダンテは、マイク・タイソンとホリフィールドに再戦話を持ちかけるのだった。

主役級二人の再戦。エンディングでは試合の結果を示さず、「ロッキー3」のように互いにパンチを繰り出す感じで終わるのかなと思ったが、最後まで試合をやりきり、一方が勝利するという決着を見せる。見せられてしまえば納得せざるを得ないが、結果を見たくない気もした。

【5段階評価】3

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