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2017年4月26日 (水)

(1507) 推定無罪

【監督】アラン・J・パクラ
【出演】ハリソン・フォード、ボニー・ベデリア、グレタ・スカッキ、ラウル・ジュリア
【制作】1990年、アメリカ

検事が容疑者となった殺人事件を巡る法廷サスペンス。

検事のラスティ・サビッチ(ハリソン・フォード)の同僚、キャロリン・ポルヒーマス(グレタ・スカッキ)が殺される。ラスティの上司、レイモンド・ホーガン(ブライアン・デネヒー)は、いやがるラスティを担当者にする。ラスティはキャロリンとかつて不倫関係にあり、妻のバーバラ(ボニー・ベデリア)もそのことを知っていたのだ。ラスティは友人のリップランザー刑事(ジョン・スペンサー)とともに捜査を開始する。
キャロリンは、レイプされたように見えたが、縄で縛られたのは死亡した後であり、避妊具が取り去られた形跡もあった。法的知識を持った者がレイプに見せかけているようだった。やがて、現場から採取された証拠の鑑定結果が上がってくる。キャロリンの膣から検出された精液の血液型、そして何より、部屋にあったグラスの指紋が、ラスティのものと一致した。ラスティは逮捕される。
ラスティの事件は裁判となり、ラスティを敵視するトミー・モルト(ジョー・グリファシ)とニコ・デラ・ガーディア(トム・マーディロジアン)が告訴側になる。ラスティは、ライバルのサンディ・スターン(ラウル・ジュリア)を弁護士につける。
キャロリンは出世欲が強く、ラスティだけではなく、上司のレイモンドとも関係を持っていた。地方検事選に立候補中のレイモンドは、事態の悪化を恐れ、ラスティを裏切って検察側の証言台に立つ。しかし、サンディは巧みにレイモンドが捜査に有益な情報、「Bファイル」を隠していた事実を引き出す。リップランザーは、Bファイルの事件の関係者、レオン(リーランド・ギャント)の居場所を突き止め、キャロリンが、この裁判を裁いているラレン・リトル判事(ポール・ウィンフィールド)と共謀して収賄の悪事を働いていたことを吐き出させる。サンディは、この事件を扱った「Bファイル」を法廷でことあるごとに取り上げ、判事が深入りを避けるように仕向ける。有力な証拠品のはずの指紋が付いたグラスがなくなっていること、そしてキャロリンが避妊手術をしており、避妊具をつけるはずがないこと、つまり精液のサンプルは被害者から採取されたものとは考えられないこと、これらを踏まえ、判事は訴えを退ける。ラスティは心配そうに見守っていた妻のバーバラと喜び合う。
なくなったグラスはリップランザー刑事が持っていた。隠していたわけではなく、誰も取りに来なかっただけだ、と彼はうそぶき、受け取ったラスティは乗っていた船からグラスを放り投げる。
平穏な日々に戻ることのできたラスティは、ある日、大工仕事をしていて、工具の中から何気なくハンマーを取り出す。そのハンマーには血痕と頭髪がこびりついていた。驚くラスティ。ラスティ自身は犯人ではない。であれば、これが意味することは一つしかない。茫然自失となって、地下室でハンマーの血を洗い流すラスティの背後から、「私がやった」と声がする。バーバラだった。
バーバラは自分を支えてくれるはずの夫をキャロリンにとられたことで、一時は自殺も考えたが、家庭を破壊したキャロリンを破壊することが解決の道と気づき、計画を練る。バーバラは、キャロリンにグラスを贈るようラスティに頼まれた際、同じグラスを自宅にも送る。そのグラスで夫にビールを飲ませ、ラスティの指紋付きグラスを確保すると、自分との性交で得たラスティの精子を冷凍保存し、それを持ってキャロリンの家に向かったのだ。
キャロリンはバーバラを招き入れるが、バーバラは背後からキャロリンを殴り殺すと、夫に教わった変質者がやるように彼女を縛り上げ、注射器で精子を注入し、グラスを置いて帰ったのだった。無謀な賭けに思えるが、サンディの巧みな戦術により、ラスティは無罪となった。昔の関係を取り戻したかったと告白するバーバラ。ラスティは、妻の思いに涙しながらも、この罪をいつか償うときが来ることを予感せざるを得ないのだった。

法廷サスペンスものは、興味深い謎、証言を通して二転三転する事件の内容、そして最終的に明かされる驚愕の真実が、観る者を興奮させる。個人的には大好きなジャンルで、作品的にも外れが少ない。本作も面白かったが、いくつか残念な点があった。
まず、登場人物の関係の分かりづらさ。テレビ版でカットされすぎだったのかもしれないが、ラスティのライバルであるニコやらサンディやらトミー・モルトやらの人間性が今ひとつ分からない。また、これは字幕のせいとも言えるが、登場人物の名前の表記がいろいろで、しかも名字だか名前だか分からないので、どの呼び名が誰だか、特に日本人には分かりづらい。「主人公の名前はラスティだと思っていたらサビッチなのか? 別人なのか? 」と思ったし、相手の弁護士を「ニコ」と呼んだり「デラ・ガーディア」と呼んだりするので、誰が誰だか混乱した。
それと、冷凍した精子を注入して、古い精子だと気づかれないのだろうか。バーバラが部屋にいた痕跡はなぜ発見されていないのだろうか。法廷では極めて重要な物的証拠や捜査のあり方に疑わしい点があるのは気になった。ラスティのもとに届く「いい加減にして」というメモの謎も、きちんと回収されていなかった。
ちなみに、ラスティとキャロリンのラブ・シーンはテレビでは大幅にカットされていた。YouTubeなんかで観ることのできる動画よりシーンが少ないってどうなのよ。
主人公の妻、バーバラを演じたボニー・ベデリアは、「ダイ・ハード」でも主人公の妻を演じている。

【5段階評価】3

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