(1472) 最強のふたり
【監督】エリック・トレダノ、オリビエ・ナカシュ
【出演】オマール・シー、フランソワ・クリュゼ、オドレイ・フルーロ
【制作】2011年、フランス
首から下が麻痺した富豪と、貧しい黒人男性との心の交流を描いた作品。実話に基づいている。
無免許で失業者のドリス(オマール・シー)は、失業保険を得るため、不採用通知目的で介護人の募集に応募する。募集していたのは、大富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)。フィリップはパラグライダーの事故で首から下が麻痺しており、これまでの介護人は一週間も持たずにやめていた。粗野な性格のドリスは、採用される気もなく、あけすけなものいいで秘書のマガリー(オドレイ・フルーロ)を戸惑わせるが、フィリップはドリスを仮採用する。
豪華な個室をあてがわれたドリスは、グラマラスな美女のマガリーにちょっかいを出しながら、不慣れながらも献身的にフィリップの介護を務め、フィリップはドリスのがさつだが明るいユーモアに微笑みが絶えない。ドリスはフィリップに同情して接するのではなく、普通の人間として接しているのだった。いつしか二人は強い絆で結ばれていく。
フィリップは、ある女性と文通をしていたが、ドリスは強引に電話をかけ、会わせようとする。フィリップはレストランで相手のエレノア(ドロテ・ブリエール・メリット)を待つが、しびれを切らして店を出てしまう。
そんな中、フィリップの弟、アダマ(シリル・マンディ)が、フィリップ邸に住み込んでいるドリスのもとにやってくる。いざこざに巻き込まれて兄を頼ってきたのだった。ドリスはフィリップに複雑な家庭事情を話し、弟とは血がつながっていないことを説明。フィリップは、ドリスが自分の介護を続けるべきではないと考え、ドリスを解雇することにする。ドリスはそれを受け入れ、配達人の仕事に就く。フィリップも新しい介護人を雇うが、ドリスのように自分を安心して委ねることができず、精神的に不安定になっていく。見かねた使用人のイボンヌ(アンヌ・ル・ニ)がドリスを呼ぶ。ドリスはフィリップを乗せて車をかっ飛ばし、パトカーで追ってきた警官を、発作を起こした急病人を搬送中なんだと嘘をついて煙に巻くと、彼を海沿いのホテルに連れて行く。明くる日の昼、ドリスは予約したレストランにフィリップと入ると、自分はランチを食べないと言って席を去る。彼の立ち去った席にやってきたのは、文通相手のエレノアだった。フィリップは驚きながら、ドリスの粋な計らいと、エレノアに会えた喜びに、満面の笑みを浮かべるのだった。
感動の涙があふれるような作品ではないが、二人のやりとりに思わずこちらまで顔がほころんでしまうような、心温まる作品。顔だけで演技をしたフィリップの笑顔はとても魅力的。つうか、最初はダスティン・ホフマンかと思った。めちゃくちゃ似ている。
【5段階評価】4
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