(1469) レスラー
【監督】ダーレン・アロノフスキー
【出演】ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エバン・レイチェル・ウッド
【制作】2008年、アメリカ
老レスラーの悲哀を描いた作品。イケメン俳優ミッキー・ロークの鬼気迫る演技が有名。
1980年代に名をはせたプロレスラー、ランディ(ミッキー・ローク)。20年度の彼はクスリまみれになりながらも現役を続けていたが、心臓発作で倒れてしまい、医者からプロレスを止められる。
ランディは一人娘のステファニー(マリサ・トメイ)に会いに行くが、かつて家庭を顧みなかった父親を、ステファニーは「最低」と罵倒して追い返す。彼は復活戦への出場を決意する。
ランディは、娘に何かプレゼントを持って行こうと考え、ストリップ・バーで働くキャシディ(エバン・レイチェル・ウッド)にアドバイスを求め、服をプレゼントする。やっとステファニーは父親に付き合ってくれ、土曜に食事の約束もする。
ランディはキャシディに礼を言い、キスをしようとするが、キャシディに拒絶され、客とは一線を越える気はないと言われる。ショックを受けたランディは、プロレス会場に試合を見に行き、若手レスラーと飲みに行く。そのせいで、ステファニーとの食事の約束をすっぽかしてしまう。
レストランで2時間も待たされたステファニーは、二度と会いたくないと泣き叫び、ランディは追い出される。
一人息子を子守に託し、店でストリップをしていたキャシディだったが、ランディの気持ちを受け入れる決意をし、店を後にすると、ランディの試合会場に向かう。ランディはかつての好敵手、ジ・アヤトッラ(アーネスト・ミラー)との試合に臨むところだった。キャシディはランディの心臓を心配し、引き留めるが、ランディは俺の居場所はリングだと告げ、試合に向かう。
ランディとアヤトッラの試合にファンは大喜び。ランディは心臓を押さえながらもコーナーポストに登り、アヤトッラめがけてジャンプをするのだった。
カミソリやステープラーで流血の派手な演出を仕込み、クスリまみれになって戦う姿は、かつて「ナインハーフ」で色男ぶりを見せつけたミッキー・ロークの人生の投影のようでもあり、極めて痛々しく映る。好きな女性には振られ、一人娘には罵倒され、救いのないランディも、プロレス会場には彼を尊敬する仲間がおり、応援するファンがいた。彼の居場所はそこしかない。そんな男の悲しみを十分に描いている。粗野なカット割りでまるで本物のレスラーの生活を映像として切り取っているように見せている。
評価4にしようか迷ったのだが、あまりにも救いのない話でどんよりしてしまったので、評価は3。
【5段階評価】3
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