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2016年7月15日 (金)

(1382) ゼロ・グラビティ

【監督】アルフォンソ・キュアロン
【出演】サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー
【制作】2013年、アメリカ、イギリス

宇宙空間で事故に遭遇した女性飛行士のサバイバルを描いた作品。

宇宙飛行士のライアン・ストーン(サンドラ・ブロック)は、指揮官のマット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)との船外作業中、崩壊した人工衛星の破片が衝突するという事故に遭遇。乗っていたスペースシャトルも大破し、仲間たちは全員死亡し、地上との通信も途絶える。
コマのように回転しながら宇宙空間に投げ出されたライアンは過呼吸状態になるが、マットとの通信で落ち着きを取り戻す。二人は国際宇宙ステーションを目指すが、途中で移動用ジェットエンジンの燃料が切れてしまう。二人は移動速度が落ちないままステーションに激突し、はじかれてしまう。ライアンの脚にパラシュートのひもが絡まり、なんとか静止するが、止まれないマットのワイヤーをつかんだため、慣性で二人ともステーションから遠ざかりそうになってしまう。
マットはライアンを助けるため、自らワイヤーを外し、宇宙空間に消えていく。ステーションに入り込んだライアンはマットを助けようと通信を試みるが反応はない。すると、ステーションで火災が生じ、ライアンは慌てて接続されていた宇宙船に乗り込み、船外に逃れる。ライアンは、マットの指示通り、中国の宇宙船に向かおうとするが、燃料切れでエンジンが動かない。地上基地との交信もかなわず、ライアンは生還をあきらめて宇宙船の酸素供給を停止させてしまう。
すると突然、宇宙船の窓の外に、宇宙空間に投げ出されていたはずのマットが現れ、ハッチを開けて強引に中に入ってくる。驚いたライアンが状況を説明するが、マットは着陸時の逆噴射の機能を利用すればいいと告げる。ライアンは半ば茫然としながら、その作戦の有効性を確信。ふとマットの方を見る。そこに、マットの姿はなかった。全ては幻想だったのだ。
しかし、ライアンはその幻影に勇気づけられ、再び酸素供給装置を起動させると、宇宙船に着陸寸前の状態にあるとデータを入力。それにより宇宙船の逆噴射装置が起動。中国の宇宙船に接近したライアンは、地球に落下しつつある中国船に乗り込み、大気圏に突入する。突入は成功し、ライアンは水面に落下する。水没しそうになる有人ポッドから脱出したライアンは、陸地に到達。大地を踏みしめるのだった。

通信の声と、乗組員の死体を除けば、登場人物は二人だけ。しかしマット役のジョージ・クルーニーは序盤と終盤にしか登場しておらず、ほとんどサンドラ・ブロックの一人芝居である。主人公の娘の存在などは、宇宙空間での会話の中で描かれるのみだが、それにより、退屈な説明シーンを用いることなく、主人公の人物像を観る者に伝えている。
地上のシーンを描かないことで、観客は重力があって空気もあるという地上のシーンで安心することができず、宇宙空間にただよい続け、地上のことは想像するしかないという絶望的な状況に没入できるのだ。
登場人物もきわめて少ないが、会話の中や通信の相手として、いろいろな人物が出てくるため、登場人物が少ないとは感じられない。カメラワークが評価される作品だが、演出も巧みだ。

【5段階評価】4

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