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2016年7月 1日 (金)

(1373) オデッサ・ファイル

【監督】ロナルド・ニーム
【出演】ジョン・ボイト、マクシミリアン・シェル、メアリー・タム
【制作】1974年、イギリス、西ドイツ

ドイツ軍戦犯をかくまう秘密組織の謎に挑むジャーナリストの活躍を描いた作品。

ドイツ人記者、ピーター・ミラー(ジョン・ボイト)は、友人の警察関係者から、ガス自殺を図った老人の手記を見せられる。その老人はユダヤ人で、ロシュマンという収容所長の指図で妻を殺されており、彼の残虐ぶりを記録していた。彼は船を調達するためにドイツ軍将校を撃ち殺すような暴挙にも及ぶ極悪人だった。
ピーターは愛するシギー(メアリー・タム)を残し、ロシュマンという男の捜索に執念を燃やす。やがて彼は、配線間際にナチス・ドイツ親衛隊の軍人の経歴を偽って生き残らせるための組織、オデッサの存在を知る。
ピーターはオデッサに近づくため、自らの身分を偽って、元親衛隊の軍人になりすます。しかし、シギーに電話をしたことから身分を偽っていることがばれてしまい、刺客を送り込まれる。
ピーターは偽の身分証を作成する印刷工場に向かい、身分証の作成を待つ間、ホテルに滞在する。そこに工場主から電話が入り、写真屋を手配したからすぐに来いと言われる。しかしそれは、送り込まれた刺客の指示だった。怪しんだピーターは工場に密かに侵入。死闘の末、刺客を倒す。工場主が金庫に保管していたファイルを入手し、ついにロシュマンの現在の身分を知る。彼は電機メーカーの重役だった。
ピーターはロシュマンの屋敷に忍び込み、彼と対峙する。ロシュマンは、自分は軍の命令に従っただけだ、自分たちの活躍のおかげで今のドイツ人は優秀な民族になった、今のドイツ人は我々に感謝すべきだ、と自説をぶちまける。
しかし、ピーターのロシュマンに対する怒りの根源は、ユダヤ人虐殺に対する義憤ではなかった。ロシュマンに殺されたドイツ人将校は、ピーターの父親だったのだ。ピーターはロシュマンの悪行を白日の下にさらそうとするが、ロシュマンが隠していた銃でピーターを撃とうとしたため、ピーターはロシュマンを返り討ちにする。オデッサ・ファイルにより、多くの戦犯が裁かれることになるのだった。

巨大秘密組織オデッサに単身で立ち向かうジャーナリストの執念がていねいに描かれている。特ダネを手に入れようという記者根性のなせる技なのか、と、感情移入できるようなできないような微妙な気持ちで観ていたら、実は彼の執念は父親殺しの真犯人を裁くことにあったということが、終盤の終盤で明かされ、サスペンス映画のどんでん返しのようなカタルシスが得られる。よくできた作品だった。

【5段階評価】3

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