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2016年6月

2016年6月30日 (木)

(1372) 限りなき追跡

【監督】ラウール・ウォルシュ
【出演】ロック・ハドソン、ドナ・リード、フィル・ケイリー、レオ・ゴードン
【制作】1953年、アメリカ

婚約者を悪党に奪われた男の執念の追跡を描いた西部劇。

美しい娘、ジェニファー(ドナ・リード)は、愛する男性との結婚を明日に控え、馬車で彼の農場を目指していた。馬車に同乗していたスレイトン(フィル・ケイリー)は彼女に言い寄ろうとするが、相棒のジェス(レオ・ゴードン)にたしなめられる。道中の宿で一晩を過ごすジェニファーのもとに、婚約者のウォレン(ロック・ハドソン)が現れる。彼女を待ちきれず、迎えに来たのだった。
スレイトンは悪党で、護衛隊に化けた仲間とともに乗っている馬車を強奪。ウォレンはスレイトンの手下に撃たれてしまい、スレイトンはジェニファーを連れて逃げ去る。
ジェスに粗暴な行動をとがめられたスレイトンは、ジェスを縛り上げて立ち去る。そこに、昏倒から目覚めたウォレンが通りかかり、二人でスレイトンを追うことにする。
途中でスレイトンに恨みを持つ先住民のジョハシュ(パット・ホーガン)が仲間に加わり、さらにはスレイトンに捨てられた女性、ステラ(ロバータ・ヘインズ)を味方につく。
4人はついにスレイトンに追いつく。女性を連れた逃亡に嫌気がさしたスレイトンの手下は、ジェスと交換にジェニファーをウォレンに返すよう提案。スレイトンはそれに従い、ジェニファーはウォレンのもとに、ジェスはスレイトンのもとに戻るが、スレイトンは容赦なくジェスを撃ち殺してしまう。スレイトンに激怒したウォルターは、ジェニファーの止めるのを聞かず、ジョハシュとともにスレイトンを追う。ステラはスレイトンに撃ち殺されてしまうが、ウォレンとジョハシュもスレイトンの手下を次々に倒し、ついにスレイトンとウォルターの一騎打ちとなる。スレイトンはウォレンに銃を向けるが、最期はジョハシュの放ったナイフがスレイトンの背中を貫き、スレイトンはついに倒される。

1.5時間弱の短い作品だが、スピーディな展開で楽しめた。
悪役がヒロインの女性をなかなか襲わなかったり、死んだと思われていた主人公があっさりと息を吹き返したり、最後はなぜ銃撃戦ではなく殴り合いだったり、しかも農場主が悪党に殴り勝ったりするのだが、このへんはお約束である。

【5段階評価】3

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2016年6月29日 (水)

(1371) ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬

【監督】オリバー・パーカー
【出演】ローワン・アトキンソン、ジリアン・アンダーソン、ドミニク・ウェスト、ダニエル・カルーヤ
【制作】2003年、イギリス、フランス、アメリカ

スパイアクションを題材にしたコメディ。「ジョニー・イングリッシュ」の続編。

MI-7を首になった間抜けな諜報部員、ジョニー・イングリッシュ(ローワン・アトキンソン)は、チベットの山寺で修行を積み、MI-7に復帰。黒人の若者、タッカー(ダニエル・カルーヤ)を従え、中国首相暗殺計画の阻止に挑む。
ジョニーは情報提供者のフィッシャー(リチャード・シフ)に会い、首相暗殺に絡む鍵を構成するパーツを見せられる。そこに暗殺組織、ボルテックスの刺客の老婆が現れ、フィッシャーは殺され、鍵は組織の男に奪われる。ジョニーは男を追い、鍵を取り返すが、帰りの飛行機であっさりと奪われてしまう。
暗殺をもくろんでいるのはMI-7のサイモン(ドミニク・ウェスト)だったが、全く気づかないジョニーは、せっかく手にした2つめのパーツもサイモンに渡してしまう。
サイモンはジョニーがボルテックスの一員だと嘘の報告をし、ジョニーはMI-7から追われる羽目になってしまう。しかし、MI-7のケイト(ロザムンド・パイク)は人の表情から人の心理を見抜く装置を研究しており、ジョニーが嘘をついていないと確信することができた。
ジョニーはようやくサイモンが裏切り者だと気づき、タッカーと英中首脳会談の行われるスイスの山荘を目指す。サイモンは上司のパメラ(ジリアン・アンダーソン)に洗脳薬を飲ませて中国首相を暗殺させようとするが、その薬の入った飲み物をジョニーが飲んでしまう。サイモンはジョニーに中国首相を暗殺させるよう作戦を変更するが、チベットでの修行の成果により、ジョニーは洗脳の力に抵抗。サイモンは無線で「首相を殺せ」と叫ぶが、その声は施設内に響き渡り、MI-7はサイモンが黒幕だったことを知る。
サイモンは逃亡するが、ケイトの口づけによって洗脳から冷めたジョニーがサイモンを追い、最後はMI-7の秘密兵器でサイモンを倒すことに成功する。

007シリーズのパロディのような作品。面白い人には面白いのかもしれないが、くだらない作品だった。

【5段階評価】2

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2016年6月28日 (火)

(1370) 信さん 炭坑町のセレナーデ

【監督】平山秀幸
【出演】小雪、池松壮亮、石田卓也、大竹しのぶ
【制作】2010年、日本

辻内智貴原作小説の劇場版。福岡の炭坑町で生きる人々を描いた作品。

福岡の炭坑町の小島に、辻内美智代(小雪)と、小学生の息子、守(中村大地)が東京から引っ越してくる。守が隣町の小学生にいじめられそうになっているところを、ガキ大将の中岡信一(小林廉)が助ける。通りかかった美智代は信一にお礼を言う。親や先生に信用されず、傷ついていた信一は、美智代に恋心を抱くようになる。
時は過ぎ、守(池松壮亮)は高校生に、信一(石田卓也)は炭坑で働くようになる。信一は東京で働くことになり、美智代は彼のためにスーツをプレゼントする。信一は思わず美智代を抱きしめるが、それ以上のことは言えないでいた。
東京行きが間近の信一が、炭坑に入ったところ、爆発事故が起き、信一は帰らぬ人となる。やがて炭坑は閉鎖。美智代は守とともに島を離れる。船から島の姿を見送りながら、美智代と守は信一に思いをはせるのだった。

少年時代の信一が、美智代に後ろから優しく抱かれ、涙が止まらなくなるシーンや、亭主(光石研)を亡くして会社を恨んでいた中岡はつ(大竹しのぶ)が、信一の死を知らされたときには何も言わずに正座して頭を下げるシーンは感動的だった。
あまり大きな話題になった作品ではないが、静かな感動のある、いい作品だった。

【5段階評価】4

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2016年6月27日 (月)

(1369) 海街diary

【監督】是枝裕和
【出演】綾瀬はるか、長澤まさみ、広瀬すず、大竹しのぶ
【制作】2015年、日本

吉田秋生原作漫画の劇場版。3人姉妹と腹違いの妹の家族模様を描いた作品。

鎌倉の古い一軒家で暮らす香田幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)のもとに、女を作って家を出た父親の訃報が舞い込む。葬儀に臨んだ3人は、腹違いの妹、すず(広瀬すず)と出会う。
幸はすずに、一緒に暮らそうと告げ、4人の暮らしが始まる。幸と佳乃の口げんかや三人三様の恋愛の雰囲気を感じながら、すずはけなげに成長していく。だらしない母親(大竹しのぶ)と幸は大げんかをしながらも打ち解ける兆しを見せる。
仲のよかった定食屋のおかみさん(風吹ジュン)の葬儀に臨んだ四人は、仲良く海岸を歩くのだった。

どろどろした恋愛も、悲劇的な死も描かれず、穏やかな映画。4人の女優の美しさにみとれて満足する作品。どちらかというと不思議ちゃん系の役どころが多い綾瀬はるかがしっかり者の長女を演じたり、演技もちゃんとしているので、楽しめた。夏帆はかわいいのに、なんだかブサイクキャラのようになっていたのがやや残念。

【5段階評価】3

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2016年6月25日 (土)

(1368) HK 変態仮面

【監督】福田雄一
【出演】鈴木亮平、清水富美加、ムロツヨシ、安田顕、佐藤二朗
【制作】2013年、日本

少年ジャンプに連載された漫画、「変態仮面」の実写映画化作品。

刑事の父とSM女王の母の間に生まれた高校生、色丞狂介(鈴木亮平)は、転校生の姫野愛子(清水富美加)に一目惚れ。強盗に人質にされた愛子を救うため、建物に忍び込んだ狂介は、犯人の一味になりすますため、マスクをかぶろうとして間違ってパンティをかぶってしまう。すると体に力がみなぎる変態仮面に変身。驚異的な身体能力で犯人を倒す。
狂介の高校の地下に眠る財宝を狙う大金玉男(ムロツヨシ)は、次々と刺客を送り込む。
教師として送り込まれた戸渡(安田顕)は狂介以上の変態。狂介を苦しめるが、狂介は大好きな愛子の前で何もできないふがいない自分にエクスタシーを感じ、逆転勝利。愛子は変態仮面の正体が狂介であることを知る。
玉男は巨大ロボットで高校を破壊しようとしたため、狂介は愛子にパンティをくれと頼む。愛子のパンティの力で狂介はロボットを撃退するのだった。

相当くだらない作品。ヒロインのかわいさもなかなか微妙だが、売れっ子俳優の鈴木亮平の肉体美はみものだろう。木南晴夏や高畑充希がちょい役で出ているのも見逃せない。

【5段階評価】2

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2016年6月24日 (金)

(1367) シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム

【監督】ガイ・リッチー
【出演】ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ、ジャレッド・ハリス
【制作】2011年、アメリカ、イギリス

コナン・ドイル原作小説の主人公が活躍するアクション・サスペンス。「シャーロック・ホームズ」の続編。

シャーロック・ホームズ(ロバート・ダウニー・Jr)とモリアーティ(ジャレッド・ハリス)との対決がメインだが、序盤にドンと謎が提示され、それを追うという展開ではなく、だらだらと話が続くので、全然ストーリーに没入できない。何が起きていて、何を解決しなければならないのかがよく分からない。
映像も1作目ほどの新鮮みがなく、2作目が駄作の典型のような作品だった。

【5段階評価】2

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2016年6月23日 (木)

(1366) 亜人 -衝動-

【監督】安藤裕章
【出演】宮野真守(声)、櫻井孝宏(声)、小松未可子(声)、大塚芳忠(声)
【制作】2015年、日本

桜井画門の漫画が原作のアニメ作品。不死の生物、亜人である少年の運命を描いている。

高校生の永井圭(宮野真守)は、ある日、トラックに轢かれ、無残な轢死体となるが、そのまま復活してトラックから這い出てくる。圭は亜人だった。亜人を捕らえた者には1億円の報償が出ることから、彼は心ない人たちの標的となる。
彼を救ったのは幼なじみの海斗(細谷佳正)に連絡し、逃亡する。途中、報奨金目当ての者どもに襲われながらも山中に潜む。
そこに、亜人の佐藤(大塚芳忠)から連絡が入る。彼は圭に普通の生活を約束すると嘘をつき、政府に引き渡す。圭を待っていたのは、激しい苦痛と死を与え続けられる凶悪な人体実験だった。佐藤は圭に人間に対する恨みを植え付けようとしたのだ。
しかし圭は、人間に対する憎悪の感情を持ちながらも、彼らを殺さない道を選ぶ。圭は研究施設に乗り込んできた佐藤と決別するのだった。

映像の質が高く、実写の特撮を見ているような見応えがあった。これを見てしまうと「名探偵コナン」のような子供向けアニメの映像は物足りない。
第3部まである作品の第1部なので、続編を期待させる終わり方であり、本作だけで満足できる内容とは言えないが、次作もぜひ見てみたいと思えるできばえだった。

【5段階評価】4

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2016年6月22日 (水)

(1365) ダンス・ウィズ・ウルブズ

【監督】ケビン・コスナー
【出演】ケビン・コスナー、メアリー・マクドネル、グラハム・グリーン
【制作】1990年、アメリカ

第63回アカデミー賞作品賞受賞作品。

南北戦争時代のアメリカ。ジョン・ダンバー中尉(ケビン・コスナー)は、戦地での無謀ともいえる囮の役を買って出た功績を認められ、自ら勤務地を選ぶ権利を得る。彼はひとけのない荒野を任務地に選び、単身で生活を始める。
そこには派手な入れ墨をした野蛮なインディアン、ポーニー族と、理知的な会議制の自治をするインディアン、スー族のいる土地だった。ダンバーは、スー族で暮らす白人女性、拳を握って立つ女(メアリー・マクドネル)を介抱したことがきっかけとなり、スー族と打ち解けるようになる。
やがて彼は、一匹のオオカミと仲良くなり、スー族から「ダンス・ウィズ・ウルブズ」と呼ばれるようになる。
彼らが居住地を移動する際、ジョンは一人、米軍兵に捕らえられてしまう。しかし、勇敢なスー族の仲間が彼を救出する。
ジョンは、米軍が自分を探せばスー族にも被害が及ぶと考え、妻にした白人女性とともに、仲間と離れるのだった。

インディアンとの激しい戦闘、バッファローを狩るダイナミックな映像など、見所はありつつも、全体的には主人公の落ち着いた独白の挿入の効果もあって、物静かでおごそかな作品になっている。アカデミー作品賞らしい壮大な作品。
この手の作品では、主人公が悲劇的な最期を遂げるのがありがちだが、本作ではそうはならず、妻との暮らしを続けることが示唆されて終わる。

【5段階評価】4

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2016年6月21日 (火)

(1364) アメイジング・スパイダーマン2

【監督】マーク・ウェブ
【出演】アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン、ジェイミー・フォックス、デイン・デハーン
【制作】2014年、アメリカ

アメコミ・ヒーロー、スパイダーマンが主人公の作品。「アメイジング・スパイダーマン」の続編。

スパイダーマンとして活躍するピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)は、恋人のグウェン(エマ・ストーン)の亡き父親から、娘に近づくなと言われたことを気にしていた。
グウェンが留学のためにイギリスに旅立つことを決めたとき、彼はグウェンに愛していると告げ、イギリスに同行することを決意する。
そこに、スパイダーマンに恨みを抱くエレクトロ(ジェイミー・フォックス)が現れる。スパイダーマンはグウェンと協力してエレクトロを倒すが、さらにピーターの親友だったハリー(デイン・デハーン)がグリーン・ゴブリンとなって二人の元に現れ、グウェンをさらう。ピーターはハリーを撃退するが、グウェンは塔から落下して帰らぬ人となる。
意気消沈するピーターはスパイダーマンとしての活動もやめてしまうが、グウェンの卒業式でのスピーチを聞いて心を入れ替え、再びスパイダーマンとして生きることを決意するのだった。

まず、ストーリーが緩慢。アクションものというより青春ドラマ仕立てなのだが、それにしては描き方が今ひとつ。戦闘シーンもなかなか出てこないし、説明調の展開が多かった。
ヒーローが序盤から泣きすぎだったのも、見ていて冷めてしまう一因だったかもしれない。

【5段階評価】2

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2016年6月20日 (月)

(1363) 名探偵コナン 業火の向日葵

【監督】静野孔文
【出演】高山みなみ(声)、山崎和佳奈(声)、山口勝平(声)
【制作】2015年、日本

名探偵コナンシリーズ第19作。ゴッホの名画、ひまわりを巡る事件を描いた作品。

富豪の鈴木次郎吉(富田耕生)が名画のゴッホを集めて鍾乳洞に作られた美術館に展示すると発表。怪盗キッド(山口勝平)が犯行予告を繰り返すが、コナン(高山みなみ)の活躍もあり、展示が開始される。
そこに真犯人が現れ、美術館は火に包まれる。真犯人はスタッフの一人、宮台なつみ(榮倉奈々)。贋作が真作と並ぶのが許せなかったのが動機。コナンはキッドとともに蘭を(やまざきわかな)を助けながら崩壊する美術館を脱出。ゴッホの絵画も無事だった。

長い割に中身の薄い作品だった。真犯人を特定する伏線もほとんど見当たらないし、動機もあまりに希薄。セキュリティ万全の美術館なのに、火事で崩壊するわ、絵は引っかかって安全な場所に運ばれないわ。仮にも推理もので、ここまで現実性がないと、バカバカしくて見てられないのだった。

【5段階評価】2

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2016年6月16日 (木)

(1362) 白ゆき姫殺人事件

【監督】中村義洋
【出演】井上真央、綾野剛、菜々緒、蓮佛美沙子、金子ノブアキ、貫地谷しほり
【制作】2014年、日本

湊かなえ原作小説の映画化作品。しっかりと謎解きの楽しめる作品。

しぐれ谷という国立公園内で、白ゆきという石けんが有名な化粧品会社のOL、三木典子(菜々緒)が滅多刺しにされた上で焼死体となって発見されるという事件が起こる。
マスコミ関係の契約社員、赤星(綾野剛)は、女友達の狩野里沙子(蓮佛美沙子)から連絡を受け、彼女を取材する。三木典子は自分の先輩社員で、殺したのは彼女と同期の城野美姫(井上真央)ではないかというのだ。
城野美姫は地味な女性で、彼氏を典子にとられたり、好きなアーティストのプラチナチケットを典子に自慢されたりと、嫌がらせを受けていた。赤星は犯人は城野美姫に違いないと確信して取材を続け、ワイドショーで彼女が真犯人と言わんばかりの番組を仕立て上げる。
美姫はホテルにこもり、自分がネット上で黒魔女呼ばわりされ、犯人扱いされているのをなすすべなく見るしかなかった。彼女が首を吊って自殺をしようとした瞬間、テレビから真犯人が明らかになったとの映像が流れる。
犯人は、赤星に美姫が犯人だと告げていた里沙子だった。彼女もまた、典子から嫌がらせを受け、恨みを募らせていたのだ。里沙子は美姫をそそのかし、典子を酔わせて眠らせ、彼女が持っているチケットを奪ってコンサートを見に行かせていた。ところが里沙子は会場入りしようとしていたお気に入りのアーティストが階段から転げ落ちるのを自分のせいだと考えてホテルの一室に逃げ込んでいた。一方の里沙子は、美姫の車の中で眠っている典子をしぐれ谷公園に連れ込み、彼女を惨殺していたのだ。里沙子には窃盗癖があり、それを典子に気づかれ、殺害を決意していたのだった。
赤星の番組は無実の女性をおとしめる内容だった。今度は赤星がネットでたたかれることになる。赤星は美姫の実家に謝罪に行くが、父親(ダンカン)に追い返され、力なく帰路につく。そこに偶然通りかかった美姫は、きっといいことがありますよ、と赤星を慰めるのだった。

城野が犯人に違いないと確信させる導入部から、あっという間の真犯人の登場。真犯人の動機も、犯行に至る経緯も、言われてみればなるほどそうか、と納得が行く。鮮やかなどんでん返しだった。
ただ、映画としては心理描写や映像が淡々としていて、少し物足りなかった。

【5段階評価】3

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2016年6月15日 (水)

(1361) ホワイトハウス・ダウン

【監督】ローランド・エメリッヒ
【出演】チャニング・テイタム、ジェイミー・フォックス、ジョーイ・キング、ジェームズ・ウッズ
【制作】2013年、アメリカ

ホワイトハウスを占拠する武装集団と戦う男を描いた作品。

ホワイトハウス好きの娘、エミリー(ジョーイ・キング)の父親、ジョン・ケイル(チャニング・テイタム)は、娘をホワイトハウスに連れて行く。そこに武装集団が現れ、ホワイトハウスを占拠。
武装集団を率いるのは、シークレットサービスのトップ、マーティン・ウォーカー(ジェームズ・ウッズ)だった。
はぐれた娘を探していたジョンは、マーティンの裏切りの現場を目撃。大統領のジェームズ・ソイヤー(ジェイミー・フォックス)を連れて逃走する。
マーティンは大統領を生け捕りにしようとする。その目的はアラブ諸国への核攻撃だった。ジョンは人質となった娘を救うため、大統領とともに敵を倒し続けるが、マーティンはエミリーを人質にとり、ついに大統領は投降。マーティンは銃弾を浴びせて大統領を倒すと、核攻撃発射装置を操作する。そこに車に乗ったジョンが突っ込み、マーティンを倒す。エミリーは、逃げろという父親の言葉を聞かずに大統領旗を振ってホワイトハウスの空爆を身を挺して阻止。大統領の浴びた銃弾は、リンカーンの時計に当たっており、大統領は無事だった。
マーティンに核発射装置のコードを教えたのは下院議長のイーライ・ラフェルソン(リチャード・ジェンキンス)だった。自らが大統領になるということを条件にマーティンと手を結んだ下院技調は捕らえられ、ソイヤーは大統領に復帰するのだった。

ディザスター・パニック映画の巨匠による人間によるパニックだが、あまりにもご都合主義が過ぎた。小学生の女の子が大活躍しすぎ。主要な人質が不死身すぎ。「ダイ・ハード」のほうが遙かに手に汗握る緊迫感があった。映像的には迫力があり、そこそこ面白かったが、安心してみていられる感が強すぎるのが残念な作品だった。

【5段階評価】3

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2016年6月14日 (火)

(1360) 暗殺教室

【監督】羽住英一郎
【出演】山田涼介、山本舞香、椎名桔平、高嶋政伸、菅田将暉、橋本環奈
【制作】2015年、日本

松井優征原作漫画の実写映画化作品。

椚ヶ丘(くぬぎがおか)中学校3年E組の教師に赴任した謎の生物、殺せんせー(二宮和也)と、それを暗殺しようとする生徒たちとの戦いと愛情を描いた作品。

設定がくだらないので感情移入は全くできない。映像に魅力があるわけでもなく、退屈な作品だった。羽住英一郎監督の「海猿」シリーズは大好きな邦画だが、本作は駄作だった。アイドル映画として見ても、主人公役の山田涼介の魅力が描けているとも言いがたかった。評価1に近い2。

【5段階評価】2

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2016年6月 8日 (水)

(1359) 彼岸島

【監督】キム・テギュン
【出演】石黒英雄、瀧本美織、山本耕史、水川あさみ、渡辺大
【制作】2010年、日本

松本光司原作漫画の劇場版。吸血鬼と人間との戦いを描いた作品。

高校生の宮本明(石黒英雄)は、不良に襲われているところを、謎の美女、レイ(水川あさみ)に助けられる。彼女は、明の兄、篤(渡辺大)の免許証を見せ、篤が孤軍奮闘している彼岸島に明をいざなう。
明の友人、ケンちゃん(弓削智久)、ユキ(瀧本美織)、ポン(森脇史登)、西山(足立理)、加藤(半田晶也)も明への同行を決意。彼らは彼岸島に向かう。
そこには吸血鬼となった村人がはびこり、彼らはあっさりと囚われの身となる。ケンちゃんが最初に生け贄になるが、明はユキとともにケンちゃんを救い出すと、島の高台へ向かい、途中で篤と再会する。
吸血鬼のボス、雅(山本耕史)は篤を仲間に引き入れようとするが、篤は抵抗。明はとらわれたユキを救うため、篤の師匠(阿見201)に師事し、雅のアジトに乗り込む。雅は巨大な鬼を差し向けるが、明は師匠とともに鬼を撃退。篤とともに雅の首をはねる。
しかし、篤は吸血鬼の血を体に入れてしまう。明は仲間とともに島を離れるが、雅は生首のまま、不気味な笑いを浮かべるのだった。

いわゆるゾンビものの作品。途中までは、安っぽい緑色の顔の吸血鬼、暗くてなんだか分からないアクションで、「早く終わんないかな」という展開だった。後半は若干持ち直したが、今ひとつ安っぽい作品だった。
原作も、プロットは面白いのに、それを生かし切れないストーリーで、強大な敵が出てきてその他大勢が無駄死にしまくり、主人公は致命傷を負いながらも、非常識な展開で危機を乗り越えるという展開の繰り返し。本作もゾンビもの特有の情感は描かれず、村人は一種の記号として、ぐちゃぐちゃと大量殺戮が描かれる一方で、映像自体にはさほど魅力がない。典型的ながっかり映画だった。

【5段階評価】2

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2016年6月 7日 (火)

(1358) リアル~完全なる首長竜の日~

【監督】黒沢清
【出演】佐藤健、綾瀬はるか、中谷美紀、染谷将太、オダギリジョー、堀部圭亮
【制作】2013年、日本

乾緑郎のミステリー小説が原作の作品。佐藤健と綾瀬はるかが主演ということで、ストレートな恋愛ものかと思いきや、けっこう硬派なSFミステリーである。

恋人同士の藤田浩市(佐藤健)と和淳美(綾瀬はるか)は、二人で暮らし続けることを誓い合う仲だった。ところが淳美が謎の自殺未遂を図り、昏睡状態になる。浩市は淳美の回復の手がかりを得るため、医師の相原栄子(中谷美紀)の助力により、センシングを試みることにする。センシングとは、相手の脳に自分の脳波を送り込むことで、相手の意識の中で現実のようにやりとりをする医療技術であった。
浩市は淳美の意識の中で淳美に会い、淳美から、漫画家としてのスランプから抜け出すため、昔描いた首長竜の絵を探してほしいと頼まれる。浩市は現実世界で絵を探し、二人が小学生時代を過ごした飛古根島(ひこねじま)を訪ねる。そこでようやく、彼女の首長竜の絵が描かれたスケッチブックを見つけ出し、浩市は淳美の意識の中で、ともにその絵のもとを訪ねる。しかしスケッチブックは白紙。淳美は抱きしめる浩市の腕の中から姿を消してしまう。
茫然自失として淳美と暮らす部屋に戻った浩市。そこに淳美が現れ、やっと会えたね、と告げる。昏睡状態になっているのは浩市の方だったのだ。淳美は浩市を取り戻すため、彼の意識の中に何度もセンシングを試みていたのだ。
浩市を苦しめていたのは、小学校時代のクラスメート、もりおだった。東京からやってきた浩市に敵愾心を燃やすもりおは、海での浩市とのとっくみあいの結果、波にさらわれて命を落としていた。もりおは浩市を死の世界へ連れ去ろうとするが、淳美が最後の望みを託してセンシングし、浩市を連れ戻そうとする。もりおは首長竜となって二人に襲いかかるが、淳美はタツノオトシゴの入ったペンダントを首長竜に渡し、首長竜は海へと帰っていく。
昏睡状態だった浩市は、うっすらと目を開けるのだった。

現実と非現実を描く映像の描写が素晴らしい。ホラー映画のような趣もあり、重厚感のある作品だった。
登場しないのかな、と思わせる首長竜も、最後にしっかりと登場。ここで映像がしょぼいと一気にがっかりするのだが、不自然さを感じさせない、それでいて「ジュラシック・パーク」ほどドヤ顔で登場するわけでもなく、邦画とは思えないほどのできばえだった。ただのアイドル映画ではなく、期待よりかなり見応えのある作品だった。

【5段階評価】3

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2016年6月 6日 (月)

(1357) 東京家族

【監督】山田洋次
【出演】橋爪功、吉行和子、夏川結衣、中嶋朋子、妻夫木聡、蒼井優、西村雅彦
【制作】2013年、日本

山田洋次監督が小津安二郎監督の「東京物語」をリメイクした作品。

医者を務める平山幸一(西村雅彦)と文子(夏川結衣)の家族のもとに、幸一の両親、平山周吉(橋爪功)ととみこ(吉行和子)の老夫婦が広島からやってくることになる。品川に迎えに行くはずの周吉の次男、昌次(妻夫木聡)は、間違えて東京駅に行っており、役に立たない。周吉ととみこはタクシーで幸一家に到着。文子はすき焼きを振る舞う。
周吉夫婦は、美容院を営む長女の滋子(中嶋朋子)の家にやってくる。滋子は亭主の庫造(林家正蔵)に迷惑そうに愚痴を言い、二人を横浜の高級ホテルに泊まってもらうことにする。
しかし、洋室に慣れない二人は、2泊の予定を1泊で切り上げ、滋子の家に戻ってきてしまう。
町内会の予定で二人を止めるわけに行かないと滋子に言われ、周吉は友人の家に、とみこは昌次の家に向かうことにする。
周吉は旧友の沼田三平(小林稔侍)と止められていた酒を交わして酔いつぶれてしまう。
とみこは昌次の恋人、間宮紀子(蒼井優)を紹介され、すっかり気に入って、ほくほく顔で幸一の家に戻る。ところが、とみこは急に倒れ、病院に担ぎ込まれる。幸一によれば今日が山だというのだ。滋子は泣き崩れ、駆けつけた昌次も号泣する。
とみこは帰らぬ人となり、お骨になった状態で故郷に帰る。葬儀を終え、子供たちは帰るが、昌次と紀子はしばらく残る。昌次に厳しかった周吉に、紀子も気後れをしていたが、周吉は、とみこがうれしそうにしていた理由が分かった、と礼を言い、とみこの形見の腕時計を紀子に託すのだった。

親子の関係を飾らずに描いており、口の悪い者も穏やかな人も、家族の愛は変わらずに持っていて、それがさわやかな感動を与えてくれた。
本作のキャストをそのまま使ったコメディが「家族はつらいよ」だ。

【5段階評価】4

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2016年6月 4日 (土)

(1356) ソロモンの偽証 後篇・裁判

【監督】成島出
【出演】藤野涼子、板垣瑞生、佐々木蔵之介、夏川結衣、黒木華、清水尋也
【制作】2015年、日本

宮部みゆき原作小説の映画化作品。「ソロモンの偽証 前篇・事件」の続編。

藤野涼子(藤野涼子)が検事、被告人は大出俊次(清水尋也)、弁護人は神原和彦(板垣瑞生)という形で裁判が行われる。大人も子供も真剣に裁判に挑み、大出も尋問される。
彼は柏木を殺していないものの、常軌を逸したいじめの実態を神原に指摘され、痛切な反省を強いられることになる。
偽の告発状を出した三宅樹理(石井杏奈)は、尋問に対して、事件を目撃したと言っているのは、車にはねられて亡くなった浅井松子(富田望生)だと偽証する。
裁判が進み、柏木が死亡する直前に、柏木家に電話をした人間が、実は神原であると確信した涼子は、電話していた柏木に声をかけていた電気屋の主人(津川雅彦)を証人に呼び、さらに神原和彦を証言台に呼ぶ。
神原は、柏木にひどい言葉を浴びせられながらも、彼を自殺から救おうとし、彼の待つ学校の屋上に向かうが、とうとう彼の暴言に耐えきれず、死にたいなら好きにすればいい、と言い残してその場を立ち去っていた。彼は、自らを罰するためにこの裁判を仕組んだのだった。
しかし、涼子は、神原を裁くことなど誰にもできない、と告げる。判事役の井上康夫(西村成忠)は、大出の無罪のみを告げ、裁判は閉廷される。
大出は神原と握手を交わし、樹理は松子の両親に涙ながらに謝罪する。
涼子たちは一つ大人の階段を上り、それぞれの道を進むのだった。

前篇に続き、後篇も話がどんどん進んでいき、わかりやすい。ただやっぱり、自殺と思われた事件が、実は自殺でした、というのは、推理ものとしてはどうしても物足りなかった。結局、柏木という不思議少年が勝手に自殺した、というのが真相だったので、驚愕の結末というには衝撃度は小さかった。

【5段階評価】4

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2016年6月 3日 (金)

(1355) ソロモンの偽証 前篇・事件

【監督】成島出
【出演】藤野涼子、板垣瑞生、佐々木蔵之介、夏川結衣、黒木華、清水尋也
【制作】2015年、日本

宮部みゆき原作小説の映画化作品。前篇、後篇の2編からなる。

一人の女性教師(尾野真千子)が城東第3中学校に赴任する。彼女は校長に、自分が中学生だったときの事件を語り始める。
1990年12月25日、友人の野田健一(前田航基)と投稿した藤野涼子(藤野涼子)は、雪の中に男子生徒の死体が埋まっているのを発見。クラスメートの柏木卓也(望月歩)だった。
彼の死は、警察により、学校屋上からの飛び降り自殺と断定されるが、学校に、犯人は不良の大出俊次(清水尋也)らだとする告発文書が送られる。それは同級生の三宅樹理(石井杏奈)と浅井松子(富田望生)が投函したものだった。
警察は自殺との判断を崩さなかったが、事件に疑問を持った涼子は、柏木の小学校時代の同級生、神原和彦(板垣瑞生)とともに、自分たちで裁判を行うことにする。

各シーンに無駄がなく、次々と話が展開していき、どんどん物語に引き込まれる。「これは面白いわ」と思わずつぶやいてしまうほど。
目を開けたまま絶命している柏木卓也の表情は、ジャパニーズ・ホラーのような恐怖感もあり、序盤から映像にも力があった。登場人物は多いが、無理なく一人一人が登場し、それぞれの個性もわかりやすく描かれているので、推理ものとしても十分な演出だった。

【5段階評価】5

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2016年6月 2日 (木)

(1354) パシフィック・リム

【監督】ギレルモ・デル・トロ
【出演】チャーリー・ハナム、菊地凛子、イドリス・エルバ
【制作】2013年、アメリカ

地底の怪獣と戦う人々を描いたSF映画。

日本の怪獣映画に触発された作品で、怪獣と戦うのは二人乗りのロボット兵器。イェーガー。
主人公のローリー・ベケット(チャーリー・ハナム)は、かつての相棒であった兄(ディエゴ・クラテンホフ)を失うが、森マコ(菊地凛子)と再びイェーガーに搭乗する。
地底人が送り込む強大な敵を倒すため、二人は海底に潜り込む。ローリーは先にマコを脱出ポッドで海上へ送り出すと、爆弾を起爆させ、自らもぎりぎりで脱出。地底人は倒され、地上に平和が訪れる。

特撮はよくできているのだが、上官が自爆して活路を開き、主人公は生き残るという、お定まりのパターン。どうも感情移入ができなかった。要するに自分はロボットものがそれほど好きではないということなんだろう。

【5段階評価】2

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