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2014年12月

2014年12月10日 (水)

(1245) ディープ・インパクト

【監督】ミミ・レダー
【出演】ティア・レオーニ、ロバート・デュバル、イライジャ・ウッド、モーガン・フリーマン
【制作】1998年、アメリカ

彗星の地球衝突の危機を描いたSFパニック作品。

高校生のリオ・ビーダーマン(イライジャ・ウッド)は、ガールフレンドのサラ(リーリー・ソビエスキー)と天体観測中、一つの彗星を発見。データを調べた天文学者、ウルフ(チャールズ・マーティン・スミス)は、地球に衝突することを予測し、政府に伝えようとするが、交通事故で死んでしまう。
財務局長官のスキャンダルを追っていたニュースレポーターのジェニー(ティア・レオーニ)は、女性スキャンダルだと思っていたエリーという名称が、地球に壊滅的な被害をもたらす彗星のことだったことを知る。
大統領のトム・ベック(モーガン・フリーマン)は、メサイア計画を実行することを発表。宇宙飛行士のフィッシュ(ロバート・デュバル)ら、精鋭の5人が彗星に核爆弾を埋め込み、爆発させる作戦を遂行するが、作戦は失敗し、彗星は大小2つの彗星に割れ、双方が地球に向かって進み続ける。
政府は、選ばれた100万人を地下都市に避難させることを決定。リオの家族は避難する側に選ばれたため、リオはさらに結婚すれば一緒に避難できるとプロポーズ。二人は結婚するが、サラは、自分の両親と一緒に避難できないことを知り、親とともに街に残ることを決意。リオは家族で地下都市に向かうが、中に入る直前、思い直してサラの元に向かう。
ジェニーもまた、地下都市行きを約束されていたが、それまで仲違いしていた父親のもとに戻る。
地球に、一つ目の彗星が衝突。ジェニーと父親は一瞬で津波に飲まれ、ニューヨークをはじめ、多くの都市が壊滅する。二つ目の彗星が衝突すれば、地球の生命は絶滅すると思われたが、フィッシュは、残りの核爆弾を積んで宇宙船ごと彗星にうがたれた穴に潜行し、核爆弾を爆破。巨大彗星は雲散霧消し、破片が地球の上空を覆う。
大統領は、大破したホワイトハウスの前で、国家の再生を誓うのだった。

パニック映画は、迫力ある被害の映像をこれでもか、と見せるのが売りだが、本作は、被害の場面は引っ張りに引っ張り、最後の最後で登場。物語の中心は、地球滅亡に直面した人々の家族愛に置かれている。群像劇の形で話は進行し、自分だけが生き残る道ではなく、愛する父親、愛する女性と、最期の時間をともにする道を選ぶ人たちの決断が感動を呼ぶ。こうした演出は、序盤に隕石の大量飛来という見せ場を持ってくる「アルマゲドン」とは対照的。非常に似通った設定だが、全く異なる静かな感動を与えてくれる作品であり、個人的には本作の方が好きだ。

【5段階評価】4

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2014年12月 9日 (火)

(1244) キューティーハニー

【監督】庵野秀明
【出演】佐藤江梨子、市川実日子、片桐はいり、篠井英介、村上淳
【制作】2004年、日本

永井豪原作アニメ、「キューティーハニー」の実写化劇場版。

アンドロイドのキューティーハニー(佐藤江梨子)が、シスター・ジル(篠井英介)率いるパンサー・クローの一味と戦う。

序盤から、キューティーハニーと、宿敵、パンサークローの強敵、ゴールド・クロー(片桐はいり)との戦闘シーン。その後、おにぎり好きな派遣OLに戻るゆるい展開になり、新聞記者の早見青児(村上淳)や、はじめはライバルだった刑事の秋夏子(市川実日子)と協力して、シスター・ジルを倒す。

実写とアニメを融合させた「ハニメーション」の映像がちょっと楽しい。ただ、キューティーハニーがゆるすぎて、ちょっと観ていて苦痛だった。佐藤江梨子ファンには楽しめる作品だろう。

【5段階評価】2

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2014年12月 8日 (月)

(1243) ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE

【監督】佐久間宣行
【出演】川島省吾、岩井秀人、葵つかさ、みひろ、紗倉まな
【制作】2013年、日本

テレビ番組「ゴッドタン」の企画、「キス我慢選手権」の劇場版。

川島省吾が、24時間キスを我慢するという企画に挑戦。番組が用意したシナリオに沿って、アドリブで話を進める。川島省吾は、砂漠の死に神という元殺し屋で、人々をアンデッド化しようとする組織に立ち向かうという内容。

いい年した大人がゴッコ遊びに興じるさまに、ただただつきあわされるという作品。川島省吾は、番組の設定を演者の台詞から読み、お約束のような台詞を言うことで話が進行。その川島の台詞の臭さを、神様としてモニター越しで観覧しているおぎやはぎやバナナマンらがはやし立てるのだが、それは内輪受けだ。映画はやはり、練り込まれたシナリオに観客がホレボレするというのが基本であって、そうでないことが許されるのはドキュメンタリーものであるが、それでも編集の巧みさにより、テーマの迫真性を演出するものだ。
本作は、ドキュメンタリーでもなく、フィクションでもないというオリジナリティはあるものの、ただ単純に、つまらなかった。川島省吾のお約束を引き出すためには、あまりにも難解などんでん返しは設定できないのだろうから仕方がない。アドリブも、もっと爆笑を誘うような登場人物いじりなどがあれば違ったかもしれないが、あまりにもステレオタイプだった。

【5段階評価】2

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2014年12月 7日 (日)

(1242) デイ・オブ・ザ・デッド

【監督】スティーブ・マイナー
【出演】ミーナ・スバーリ、マイケル・ウェルチ、アナリン・マコード、ニック・キャノン、ビング・レイムス
【制作】2008年、アメリカ

コロラドの街を襲うゾンビ・パニックを描いた作品。ゾンビ映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督の「死霊のえじき」のリメイクではあるが、内容は大きく異なる。

コロラドで、鼻血を伴う風邪のような病気が蔓延する。軍は街を演習と称して封鎖。軍の伍長であるサラ(ミーナ・スバーリ)は、新兵のバド(スターク・サンズ)を連れて、病気にかかっている母親(リンダ・マーロウ)を病院に連れて行くことにする。家ではサラの弟、トレバー(マイケル・ウェルチ)が、ガールフレンドのニーナ(アナリン・マコード)といちゃいちゃしており、サラは全員を乗せて病院に向かう。
病院には、軍のローズ大尉(ビング・レイムス)やサラザール(ニック・キャノン)も来ており、病院の医師、ローガン(マット・リッピー)は、サラに外の死体の様子をしつこく訪ねる。サラは、これが本当に演習なのかといぶかるが、ついに病人達が、ウィルスによって凶暴なゾンビと化す。猛スピードでダッシュして人間に食らいつく中、トレバーとニーナは必死で病院を脱出し、ラジオのDJが立てこもっている建物に逃げ込む。
サラとバドは、ローガンとともに薬品の備蓄室に立てこもり、病院を脱出するため、ゾンビに襲われたローズ大尉の持っていた車の鍵を奪うことにする。ダクトを通ってローズ大尉の倒れている部屋にたどり着いたサラは、ロッカーに隠れていたサラザールと再会。鍵を奪って部屋から逃げようとするが、ローズは生ける屍となってサラに襲いかかる。何とか逃げる3人だったが、バドがローズに手を噛まれてしまう。サラザールはバドを殺そうとするが、サラはそれを思いとどまらせる。
4人は一気に病院を抜け出し、襲いかかるゾンビを振り払って先に進むが、ローガンは一人で逃げてしまい、サラとサラザール、バドは、3人で車に乗って脱出。サラとサラザールが銃砲店で武器を調達している間に、バドはゾンビ化するが、免疫があるせいか、彼はサラ達を襲おうとしなかった。
車を走らせながらラジオを聞いていたサラは、弟のトレバーがDJのスタジオから助けを求めている放送を耳にする。サラは街に引き返す。
トレバーとニーナが立てこもっている部屋には、激しい咳をする太ったDJと、一組の夫婦がいた。その妻もまた、DJと同様に風邪のような症状を示していた。ニーナは半狂乱になって、このなかに感染者がいる、と主張。誰もが否定していたが、やがてDJがゾンビと化し、ニーナは脳天にナイフを突きつけてDJを無力化。建物の外に、ラジオを聞きつけたトレバーの母親がやってくる。トレバーは、母親を助けようと建物を出るが、母親はものすごい形相でトレバーに襲いかかろうとする。そこにサラの車が到着し、母親をはね飛ばす。
ニーナは建物の中にいた夫婦を呼びに行くが、妻がゾンビ化しており、夫は殺されていた。夫人はニーナにも襲いかかるが、助けに来たトレバーとともに夫人を二階から外にたたき落とす。5人は集団で襲いかかるゾンビを払いのけて町を脱出する。
軍の兵士もゾンビ化しており、5人は,古い軍の施設に逃げ込む。しかし、おとなしかったバドが、ゾンビの叫び声に共鳴するように大声を張り上げたため、ゾンビが施設内に大量に入り込んでしまい、4人は必死に逃げる。建物の奥には、なぜか真新しい研究施設があり、そこに一人で逃げていたローガンがいた。サラはローガンを問い詰める。
ローガンは、細菌兵器の開発をしていたが、突然変異で人をゾンビにするウィルスを生み出してしまっていたことを白状する。研究施設の中で最も優秀な研究者もゾンビ化しており、施設内には大量のゾンビが存在していた。
ローガンは逃げる途中でボス級の研究者に襲われて命を落とす。サラは、施設内にあった燃料でゾンビ達を焼き殺す作戦を立て、ゾンビをおびき寄せようとするが、逆にボス研究者に背後を取られ、襲われてしまう。絶体絶命のピンチを救ったのは、ゾンビの群れの中にいたバドだった。バドはサラを救うため、研究者に銃を発砲。バドはゾンビに囲まれ、八つ裂きにされてしまう。サラは必死にトレバーとニーナのいる場所に戻り、ゾンビを焼き尽くすことに成功。途中ではぐれたサラザールも生き残っており、4人は車で脱出するが、外ではまだ、ゾンビが叫び声を上げているのだった。

メッセージ性のある作品ではないが、スピーディな展開、グロテスクな描写、次々とゾンビに襲われる絶望的な状況など、ツボを押さえた作品で、なかなか楽しめた。
恐怖映画に付きものなのは巨乳美女だが、本作のヒロイン、サラを演じるミーナ・スバーリは、どちらかというと小柄な女性。セクシーさというよりもキュートな魅力の持ち主だが、きびきびした動作とはきはきした台詞で、見事に伍長の役を演じ、作品の魅力を引き立てていた。
彼女は「アメリカン・ビューティー」で、主人公を惑わす高校生を演じているし、序盤でゾンビに襲われて自らもゾンビ化するローズ大尉を演じたビング・レイムスは、「ミッション・インポッシブル」や「コン・エアー」などの大作に出演している。ホラー映画、特にゾンビ映画のようなB級テイストに満ちた作品は、無名の俳優が出演するのが定番だが、本作に有名な俳優が出演している。ちなみに、サラザールを演じたニック・キャノンは、歌手、マライア・キャリーの夫。「モンスター・ハウス」で声優をやったりもしている。

【5段階評価】4

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2014年12月 6日 (土)

(1241) ひみつのアッコちゃん

【監督】川村泰祐
【出演】綾瀬はるか、岡田将生、谷原章介、吹石一恵、香川照之
【制作】2012年、日本

赤塚不二夫原作の魔女っ子アニメの実写化劇場版。

小学6年生の加賀美あつ子、アッコ(吉田理琴)は、大事にしていたコンパクトを割ってしまうが、その晩、鏡の精(香川照之)から魔法のコンパクトをもらう。アッコが「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン」と唱えると、アッコは自分の願った姿に変身。
アッコは大人の姿になって、デパートの化粧品売り場でメークをしていると、化粧品会社アカツカの研究員、早瀬尚人(岡田将生)に出会う。尚人はアッコの屈託のない態度に感心し、彼女を臨時で雇い、アドバイスをもらうことにする。尚人は、アッコの勧めで、温度で色の変わる化粧品の開発に着手する。
アカツカの熱海専務(谷原章介)は、経営不振打破のため、悪徳企業の鬼頭(鹿賀丈史)による増資を画策。尚人は株主総会でそれを阻止しようとし、アッコの熱のこもった演説でそれを応援。熱海と鬼頭の謀略は失敗に終わる。
鬼頭は、尚人の研究が進められている工場の爆破を計画。それを知ったアッコは、コンパクトの秘密がばれることを承知で尚人に爆弾の存在を知らせ、工場の爆破を阻止。ところが、コンパクトが割れてアッコは元の姿に戻れなくなる。公園で一人泣いていると、鏡の精が再び現れ、アッコにもう一度だけ、変身のチャンスをくれる。アッコはもとの姿に戻る。
成長したアッコは、アカツカの就職試験を受ける。面接の場には尚人がいる。アッコの自己紹介で尚人はアッコに気づき、彼女にほほえみかけるのだった。

子供向けの作品であり、設定はちゃちだし、物語も雑。株を持っていない人間が突然マイクを握って熱弁をふるったり、それを周囲が聞いてそうだそうだ、なんて盛り上がるフリーダム株主総会はないし、工場を爆破するという展開もめちゃくちゃだが、わざわざ時限爆弾を使う意味も分からないし、置いてあるだけだったので阻止されちゃいました、というのも脇が甘すぎる。
それでも、アッコが株主総会で熱い思いをぶつけるところは、ちょっと感動的だったので、評価は3にしておいた。ただ、公開当時27歳の綾瀬はるかが小学生になりきって演じる姿は、いくら綾瀬はるかがかわいくても、かなりギリギリだった。

【5段階評価】3

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2014年12月 5日 (金)

(1240) ホタルノヒカリ

【監督】吉野洋
【出演】綾瀬はるか、藤木直人、松雪泰子、手越祐也
【制作】2012年、日本

テレビドラマ、「ホタルノヒカリ」の劇場版。蛍と部長のコンビがローマで巻き起こす騒動を描く。

蛍(綾瀬はるか)の夫の高野部長(藤木直人)は、ローマへの海外旅行を計画。面倒くさがりの干物女、蛍がなかなか旅行の準備をしないため、一時期は諦めかけたが、蛍が一念発起し、ローマへ旅立つ。
ところが、ついて早々、蛍は日本に帰りたがり、部長も見本市に出たら帰ることを決めるが、蛍はローマで自分によく似た干物女、冴木莉央(松雪泰子)に出会う。莉央は一人でローマに滞在していたが、弟が自分を探しに来たと言って慌てる。弟とは、行きの飛行機で蛍の隣の席にいた若者、冴木優(手越祐也)だった。優は、莉央が心配で様子を見に来たのだったが、莉央は余計なお世話だ、と優を邪険に扱う。
4人で食事したあと、部屋に戻った蛍に、イタリア人から電話があり、それを受けた莉央は、部長はマフィアに誘拐された、と蛍に嘘をつく。すっかり信じてしまった蛍は、部長が密かに持ってきていた蛍のウェディングドレスを着てホテルを飛び出してしまう。見かねた莉央は蛍を車に乗せ、部長のいる街、チビタに向かう。車は動かなくなったため、車を乗り捨てる二人だったが、ドレスが車のドアに挟まって破れたり、水たまりで転んで泥まみれになったりと、蛍が部長を見つけたときには、蛍はボロボロの姿に。それでも部長は蛍を優しく抱きしめる。
蛍から、莉央は夫と子供に捨てられたのではなく、事故で二人を亡くしたのだと聞かされた部長は、雨の中、蛍と二人で、池に落ちた莉央の家族の写真を拾い集める。
乾かした写真を見た莉央は泣き出し、蛍ももらい泣きする。ようやく莉央は立ち直り、安心した優は姉の元を立ち去る。蛍と部長も莉央と別れ、イタリアの教会で挙式を済ませて日本に戻る。家の縁側でくつろぐ二人は、蛍が妊娠していることに気付くのだった。

毒にも薬にもならないような他愛のない話だったので、評価2かな、と思ったのだが、莉央が写真を見つめて泣き出すシーンはちょっと感動したので、評価は3にしておいた。ただ、何度も見たいと思うような映画ではなかった。

【5段階評価】3

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2014年12月 4日 (木)

(1239) 謎解きはディナーのあとで

【監督】土方政人
【出演】櫻井翔、北川景子、椎名桔平、中村雅俊、桜庭ななみ、要潤
【制作】2013年、日本

テレビドラマ「謎解きはディナーのあとで」の劇場版。主人公の乗った豪華客船で起きる連続殺人の謎を解く。

資産家の令嬢で刑事の宝生麗子(北川景子)と、執事の影山(櫻井翔)が、豪華客船プリンセス・レイコ号に乗り込む。船内でレイモンド・ヨー(団時朗)が何者かに射殺される。花火ショーの最中に救命胴衣を着けた何者かが海中に落下したため、船長の海原(鹿賀丈史)は船を停止させて救助するが、それが胸を撃たれて死んでいるヨーだった。
続いて、客室支配人の藤堂卓也(中村雅俊)が、劇薬の入った水を飲み、倒れる。一命は取り留めるが、藤堂は船内でファントム・ソロスという伝説の怪盗を見た、と証言する。
ファントム・ソロスは18年前にも、幼い麗子の乗っていたレイコ号で、麗子の海難のお守りとなっているセイレーンの涙と呼ばれるブルーダイヤの原石を狙っており、麗子はソロスに遭遇していた。さらに、藤堂の娘で歌手の凜子(桜庭ななみ)の恋人で、コックの見習いだった石川天明(要潤)が、香港人の乗客の部屋で殺されているのが発見される。なぜか石川は、全裸で土下座をしており、床には青いシミが、天井には何かを修復したような傷があった。
関係者がソロスを目にした者が襲われているのではないかと考え始めたところ、今度は麗子が誘拐される。犯人は100万ドル用意するようメッセージを送りつけてきたため、影山は手元にあった50万ドルを持って、乗船していた富豪、京極天(生瀬勝久)にポーカーの勝負を挑む。船内に乗っていた女性、熊沢美穂(宮沢りえ)の助けで勝負に勝った影山は、指定の場所に100万ドルを持ち込む。麗子が救助艇の中にいると知った影山は、麗子を助けに向かうが、救助艇は海に落下。無人島に流される。
ほどなく救助された二人は船に戻る。二人の向かった先は、藤堂だった。セイレーンの涙を狙っていた藤堂は、ヨーを殺害して、浮き輪を使ったアリバイ工作をしてヨーを海に落下させる。海難者が出た場合は船が停止することになっているため、その際に生じる停電で赤外線セキュリティの切れた隙に宝石を奪おうとしていた。ところが、麗子の部屋に入ろうとした場面を石川に見られてしまう。石川もまたセイレーンの涙を狙った犯罪者で、香港人客になりすまして麗子の部屋の真下の客室を確保。下から天井を爆破して宝石を奪おうとしていたが、それに気付いた藤堂は石川の部屋に入る。天井に穴を開けているところを見られた石川は藤堂を殺そうとするが、石川が凜子に近づいたのは、マスターキーのためだけだったと聞かされて逆上し、逆に持っていた万年筆で石川の首をさして殺害。石川がセイレーンの涙を狙っている痕跡を消さなければ、自分自身がセイレーンの涙を奪うことが難しくなると考えた藤堂は、石川が用意していた爆弾などを隠そうとするが、天井の穴をふさぐための踏み台が見当たらない。藤堂は、万年筆のインクで汚れた服を脱がされ、全裸となった石川の遺体を、土下座したような形に折り曲げて踏み台にし、天井の穴をふさいでいたのだ。
藤堂は、船内に積まれていた別の貴重品、ケーライオンを、船内に入り込んでいたこそ泥に狙わせるように仕向け、彼らが入り込んだ隙に堂々とセイレーンの涙を偽物とすり替えていた。船内に警報が鳴り響くが、誰もがケーライオンに意識が行くため、気付かれなかったのだ。
影山に全てを見抜かれた藤堂は、観念して、自分がかつて、レイモンド・ヨーによって滅亡の一途をたどったリー家の執事であり、娘として育てていた凜子は、リー家の令嬢であったことを告白する。藤堂は、かつてリー家の家宝だったセイレーンの涙を取り戻すため、麗子が船に乗り込むことを18年間待ち続けていたのだった。藤堂は逮捕されるが、凜子はそれでも藤堂に育ててもらった日々に感謝し、聞かせてもらっていた子守歌で藤堂を送る。
船を降りた影山は、とある屋敷に向かう。そこには、京極とのギャンブルで影山を助けた女性、熊沢美穂がいた。彼女こそが、幻と思われたファントム・ソロスの正体だった。影山は、ポーカーの最中に警報が鳴ったとき、彼女だけがみんなと違う麗子の部屋の方に視線を向けたことから、警報の鳴った理由をセイレーンの涙のほうだと考えた彼女こそ、18年前にセイレーンの涙を狙って、同じ警報を発動させたファントム・ソロスだと見抜いたのだ。
ファントム・ソロスは、影山の推理をたたえ、セイレーンの涙を返して立ち去るのだった。

コミカルすぎるオープニングに、クソつまらないギャグが続くのかと思いきや、途中で登場するさまざまな謎や伏線がすっきりと明かされ、いろいろなエピソードが粋な結末を迎える。最後までわくわくできる作品だった。
もっとも、18年間、アラームの音が変わらないのか、とか、壁でへだたれているのにそっち見るか、とか、エンジンが止まって停電になったら切れるセキュリティとか、突っ込みどころはいろいろあるわけだが、罪を白状した藤堂に凜子が話しかけるシーンは目頭が熱くなった。
最後まで謎の明かされない、警備員の松茂(甲本雅裕)とコック(六角精児)と機関部員(田中要次)の密談が、実は船長にケーキを送るというほほえましい相談だったというのも、最後まで観客の興味を引っ張り、心憎い演出だった。

【5段階評価】4

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2014年12月 3日 (水)

(1238) ツイン・ドラゴン

【監督】ツイ・ハーク、リンゴ・ラム
【出演】ジャッキー・チェン、マギー・チャン、ニナ・リー、テディ・ロビン
【制作】1992年、香港

ジャッキー・チェンが一人二役を演じたコメディ・アクション。自動車工場でのアクションシーンが秀逸。

裕福な家庭の双子として生まれた二人が、病院で暴れた犯罪者の騒動に巻き込まれ、別の人生を送ることになる。親の元に残ったマー(ジャッキー・チェン)は音楽家として、娼婦に育てられたジャッキー(ジャッキー・チェン、二役)は、ケンカの強い街のチンピラとなる。
ジャッキーの兄貴分のターザン(テディ・ロビン)は、片思いの相手、バーバラ(マギー・チャン)を悪者から救おうと、ジャッキーとともにバーバラの働いている店に乗り込むが、逆に捕まってしまい、彼らのボスの救出を手伝わされることになる。
コンサートの指揮が控えているマーは、サリー(ニナ・リー)という女性を紹介される。ジャッキーとバーバラ、マーとサリーは、それぞれ偶然同じレストランに入るが、そこでジャッキーとマーが入れ替わってしまう。バーバラとサリーはそれに気付かず、それぞれ相手の男性に好意を持つようになる。
ジャッキーとマーは、それぞれ女性を連れてホテルに到着。ジャッキーとマーはトイレで互いの存在を知り、自分たちが入れ替わっていたことに気付く。互いに元に戻ろうとするが、またも周囲の勘違いで、ジャッキーはコンサートの指揮を、マーは組織のボスの救出の運転手をさせられることになる。慣れない仕事にとまどう二人だったが、何とか役目を果たす。
ジャッキーは、兄貴分のターザンを救うため、敵の組織に乗り込み、激しい戦闘の末、勝利する。

体を張ったジャッキーのアクションがみものの作品だが、一人二役のジャッキーがかけあいをするシーンも見所に位置づけられているため、ホテルの部屋の中で、マーとジャッキーがサリーを相手にやりとりするシーンなんかが、こちらの期待するアクションシーンを押しのけてしまっており、ジャッキー・チェンのファンとしては、少々物足りない。
CG全盛で、珍しい映像に対して観る側の目が肥えてしまったため、一人二役の俳優が同時に画面に登場していることに、あまり驚きを感じなくなってしまっているのだ。
とは言え、クライマックスの自動車工場での戦闘シーンは圧巻。向かってくる自動車をジャンプして駆け上がってやりすごしたり、ジャッキアップされている車の下を転がって、敵がジャッキを外す寸前でくぐり抜けたり、コンクリートの壁に激突する車をぎりぎりでよけたり、一歩間違えば命に関わるような大けがをしかねないアクションが何度も出てくる。こうしたサービス精神の飽くなき追求には感動する。

【5段階評価】4

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2014年12月 2日 (火)

(1237) 猿の惑星:創世記

【監督】ルパート・ワイアット
【出演】ジェームズ・フランコ、フリーダ・ピントー、ジョン・リスゴー、デビッド・オイェロウォ
【制作】2011年、アメリカ

アルツハイマー治療薬により、高い知能を持つようになった猿と人間との戦いを描いた作品。

脳科学研究者のウィル・ロッドマン(ジェームズ・ブランコ)は、父親のチャールズ(ジョン・リスゴー)のアルツハイマー病を直すため、治療薬の開発をしていた。チンパンジーのブライトアイは、治療薬の投与により、高い知能を持つようになり、ウィルは治療薬の臨床試験をしようと、投資家に説明をすることになる。ところが、ブライトアイズが暴れ出し、投資家の前で射殺されてしまったため、臨床試験の実施は棚上げとなる。実はブライトアイズは子供を産んでおり、子を守るために気が荒くなっていたのだった。
ウィルはブライトアイズの子供にシーザーと名付け育て始める。シーザーは高い知能を示すようになる一方、父親の痴呆は深刻化。ウィルは会社に内緒で、治療薬を父親に投与。薬の効果で父親の痴呆は消え去り、薬の効果は間違いないかに見えた。
ところが、やがて父親の体の中に治療薬に対する抗体が現れ始め、父親の病状は悪化してしまう。隣人の車を自分の車と間違えて乗ってしまったため、隣人につよくなじられ、それを見たシーザーは隣人に襲いかかり、指にかみついてしまう。
シーザーは霊長類保護センターに送られ、心ない管理者に暴行を受ける。シーザーはしだいに、人間に対する復讐を計画するようになり、ウィルが迎えに来ても拒絶してしまう。
シーザーはゴリラやオランウータンを仲間に付けて施設を脱走。ウィルの会社で実験台になっている仲間も開放する。シーザーは、仲間とともに、ゴールデンゲートブリッジの先にある森に向かうが、橋の上で警察の迎撃を受ける。シーザーは橋の上部、下部からの挟撃により警官隊を蹴散らし、森に入ることに成功する。
ウィルは、シーザーを追って森に入り、シーザーに家に帰ろう、と告げるが、シーザーは、ここが家だ(Caesar is home)、とウィルに話す。ウィルはシーザーの言葉を尊重し、シーザーを家に連れ帰ることを諦める。シーザーは仲間とともに森で暮らすことになるのだった。

猿たちがちょっとCGぽいのが残念だが、アルツハイマー病の治療薬の開発という、崇高な願いのために主人公が動物実験を行うという設定は、真実味があって共感を持てる内容で、主人公に感情移入しやすく、話に没入しやすかった。知能を持った猿たちが、人間から独立して森で暮らし始めるというエンディングは、「ジュラシック・パーク」にも通じるものがあった。

【5段階評価】4

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2014年12月 1日 (月)

(1236) DOCUMENTARY of AKB48 No flower without rain 少女たちは涙の後に何を見る?

【監督】高橋栄樹
【出演】AKB48、HKT48、SKE48、NMB48
【制作】2013年、日本

AKB48の活躍と舞台裏を扱ったドキュメンタリー作品。「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る」に続く第3作。

前田敦子の卒業、平嶋夏海の脱退、指原莉乃のHKT48行き、東京ドームでのコンサートの様子などが描かれている。

総選挙で16人枠の選抜入りに喜ぶメンバーがいる一方、低い順位がショックで会場から舞台裏に入った瞬間、卒倒してしまう子もいる。こういうのを見ていると、華やかなアイドルも、そうとう大変なんだな、ということが分かる。
いやあ、ほんとアイドルにならなくてよかった。スカウトされたことないけど。

【5段階評価】3

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