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2014年8月24日 (日)

(1197) 真夏の方程式

【監督】西谷弘
【出演】福山雅治、吉高由里子、杏、前田吟、風吹ジュン、白竜、山﨑光
【制作】2013年、日本

東野圭吾の小説の劇場版。ガリレオシリーズの一つである。

夏休みを親戚の経営する旅館で過ごすことになった小学生、恭平(山﨑光)は、同じ旅館に宿泊している物理学者の湯川(福山雅治)と知り合う。同じ旅館に宿泊客だった塚原(塩見三省)という男が、海岸で死んでいるのが見つかる。死因はなぜか一酸化炭素中毒だった。塚原は元刑事で、地元出身の仙波(白竜)を殺人犯として逮捕した経歴を持っていた。湯川は警視庁の岸谷(吉高由里子)とともに事件を追う。
旅館の娘、成実(杏)は、地元の海岸の自然を守る活動をしており、海洋資源開発に反対していた。湯川にはそれが、まるで待っている誰かのために海を守っているように見える。やがて成実の父の川畑重治(前田吟)が、自分が塚原の遺体を海に捨てたと自首する。ボイラーの不完全燃焼事故で塚原が死んだというのだ。しかし、警察がいくら再現しても、客室の一酸化炭素濃度は、人が死ぬほど高くはならなかった。
湯川は、仲良くなった恭平と話すうち、重治は故意に塚原を殺したのだと確信する。重治は、塚原の死ぬ前の夜、恭平に花火をやろうともちかけ、打ち上げ花火が旅館に入らないよう、入りそうなところをふさごうと持ちかけていた。足が悪い重治は、旅館の窓だけではなく、煙突の吹き出し口も、恭平に、ぬれた段ボールでふたをさせていたのだ。
杏は重治の子ではなかった。妻の節子(風吹ジュン)が仙波との間にもうけた子供だった。それに感づいた節子の友人の三宅伸子(西田尚美)が、節子を脅すために節子の家を訪れ、留守番をしていた幼い杏は、節子が家庭を壊そうとしていると考え、伸子を刺し殺してしまった。仙波は、事件をニュースで知り、自分が身替わりになって殺人犯として逮捕されたのだった。
全てを知った湯川と岸谷だったが、真相は闇に葬る。湯川は成実に、いつか恭平が、自分のしたことの意味を知ろうとするときが来るので、そのときはありのままを包み隠さず教えてやって欲しいと告げるのだった。

おおむね原作に忠実な展開だった。個人的には「手紙」や「容疑者Xの献身」の感動のインパクトが大きすぎて、本作は普通のできだと感じた。

【5段階評価】3

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