(1151) 黒部の太陽
【監督】熊井啓
【出演】石原裕次郎、三船敏郎、樫山文枝、辰巳柳太郎
【制作】1968年、日本
黒部ダム建設に賭ける男達を描いた作品。
関西電力に勤める北川(三船敏郎)は、黒部ダム建設の現場監督を引き受ける。設計技師の岩岡(石原裕次郎)は、戦時中のトンネル難工事で長男に発破を命じて死なせた父親の源三(辰巳柳太郎)を恨み、建設工事に当たろうとする父親を軽蔑していた。
しかし、北川がダム建設に必要なトンネル工事に真摯に向かう姿を目の当たりにし、彼自身が工事に没頭していく。
北川の長女の由紀(樫山文枝)は、岩岡と交際を重ね、結婚する。岩岡は北川とともに、工事を成功に導かんと奮闘し、ついにトンネル開通にこぎ着ける。しかし、その開通式の場に、北川の次女の牧子(日色ともゑ)が肺炎でなくなったという訃報が届く。それでも北川は、喜びに沸く坑内で工員たちに祝福の言葉を述べる。
工事で体を壊した源三を見舞った岩岡は、父がうわごとで長男に「逃げろ、逃げろ」と叫んでいるのを聞き、ショックを受ける。彼は決して、お国のために息子を死なせようと思っていたのではなかったのだった。
完成した黒部ダムの上で、岩岡は、北川と感慨深げに景色を眺めるのだった。
土木工事を題材とした作品で、「富士山頂」とともにしぶい作品。ただし、こちらは北川家の家族愛や、岩岡と由紀との恋愛も織り交ぜている。
工事現場のセットも迫真で、とても1960年代の作品とは思えないできばえ。
作中では、石原裕次郎演じる岩岡が、長男を死なせた父親をなじって挑発し、たまりかねた源三が岩岡に平手を何度も食らわせるシーンが印象的だった。
【5段階評価】4
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