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2014年4月 7日 (月)

(1137) ホタル

【監督】降旗康男
【出演】高倉健、田中裕子、水橋貴己、小澤征悦、奈良岡朋子
【制作】2001年、日本

特攻兵だった漁師の人生を通じて、特攻の狂気と、中国人や朝鮮人がそれに巻き込まれたという暗い歴史に焦点を当てた作品。

鹿児島で養殖業を営む山岡秀治(高倉健)は、病気で透析をしている妻の知子(田中裕子)と二人、仲睦まじく暮らしていた。
秀治は太平洋戦争中の特攻兵の生き残りであったが、多くを語ろうとはしなかった。彼の仲間だった藤枝(井川比佐志)が突如、自殺し、その孫娘の真実(水橋貴己)が訪ねてきたことから、彼は、特攻兵時代の記憶をたどり始める。
山岡と藤枝には、先輩の特攻兵、金山(小澤征悦)がいた。彼は朝鮮人であったが、愛する日本人女性と、祖国の誇りを守るために、特攻を果たした。山岡は、彼が生前、愛する女性に残した言葉を記憶しており、それを金山の家族に伝えるため、妻とともに朝鮮に渡る。
金山の家族は、彼を特攻で死なせ、日本人でありながら生き残った山岡をなじるが、彼の残した言葉を聞き、沈痛の表情を浮かべる。金山の愛した女性。それが山岡の妻、知子だった。二人は金山の先祖が眠る墓を参拝する。金山は特攻前夜、食堂のおかみさん(奈良岡朋子)に、自分はホタルになって帰ってくると告げていた。二人がふと空を見上げると、朝鮮の冬山に、一匹のホタルが現れ、慈しむように二人の周囲を飛び、やがて去って行ったのだった。

子を作らない約束をしていた謎が、終盤に解けるなど、巧みな脚本で静かな感動を与えてくれた。とかくいらぬ批判をされがちな人種問題に正面から取り組む制作姿勢にも共感を覚えた。
特攻兵の生き残りの孫娘の清楚さも、作品に花を添えていた。ちょっと芝居がね、というのはあったけれども。

【5段階評価】3

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